2011.07.10

Rosen / Joy Denalane

本日ご紹介するのは、ドイツのジャーマン・ソウル界きっての歌姫、ジョイ・デナラーニです。
1973年ベルリン生まれ。母はドイツ人、父はアフリカ人。
当時のベルリンは、西と東に分断されてたわけですが、西ベルリン内のスラム街っぽいところで育ったそうです。
10代後半でレゲエやソウルを歌うバンドで活動し始め、メジャー・レーベルと契約したものの、レーベル側と音楽的方向性で意見が合わず、契約解消。
その後、シュトゥットガルトに移り、Freundeskreisというグループでの活動を経てソロデビュー。

実は1年半前、2010年1月17日にも、この持ち込みレコメンのコーナーで別のドイツ語ソウルをご紹介しているんです。
Fleur Earth Experimentの「Confusedte Maenner」なんですが、
この時にも言ったかもしれませんが、ドイツはフランスと比べて英語が強いんですよ。
特にR&Bより、ヒップホップの方がそれが顕著で、
例えば、フランスだと「アリアンス・エトゥニーク」とグループ名からしてフランス語なのに、ドイツだと「ウォーキン・ラージ」ですからね。
フランスのヒップホップはフランス語、だけどドイツのヒップホップは英語なんです。
ジョイ・デナラーニも2006年に出した前作『Born & Raised』は、アメリカ録音で全曲英語のアルバムだったんですが、
今回ご紹介する、最近リリースされたジョイ・デナラーニのニューアルバム『Maureen』は、1曲だけ英語ですが、あとは全部ドイツ語です。
ちゃんとドイツ語でもファンクできる!と、証明されたアルバムになってますので、是非聞いてみてください!

丸屋九兵衛

牡羊座、血液型不明。一応、京都府出身。
早稲田大学第一文学部卒業。
浪人はしていないが、卒業までに5年かかる。
理由は勉強が好きだったから。
専門は文化人類学もどき。卒業論文はヴードゥー教関連。
1994年10月にbmr編集部に入る。2011年1月よりbmr編集長。
内職で早川書房の『SFマガジン』にてスター・トレック連載を執筆。
免許・資格は皆無。機械にはめっぽう弱い。


【最新号のbmr 8月号は、豪華両面表紙!】
表紙はビヨンセ、裏表紙はオッド・フューチャー・ウルフ・ギャング・キル・ゼム・オールのタイラー・ザ・クリエイター(通称ゴブリンくん)

【丸屋さんトークショー】
サミュエル・R・ディレイニー『ダールグレン1・2』刊行記念
柳下毅一郎さん × 丸屋九兵衛さん トークショー
<『ダールグレン』の謎を解く>
7月30日(土) 開場:17時半 開演:18時
会場:三省堂書店神保町本店 8階特設会場
★丸屋九兵衛ブログ