HALF THE WORLD AWAY / OASIS

まず今年の夏フェスですが、フジロックとサマーソニックに行ってきました。
サマーソニックは集中豪雨が何回かありまして、NINE INCH NAILSは1番酷い豪雨に当たってしまい凄く大変でしたが、今回は活動休止前の最後の来日ライヴだったんですよね。
歌う時に喉に青筋がたつようなテンションで歌っていて本当に凄くて…、豪雨という自然の演出もあり本当にドラマチックなライヴでしたね。
フジロックは、CLAP YOUR HANDS SAY YEAHという、アメリカのインディーズ・ギターロックバンドが凄く良かったです。
ほぼ活動休止状態で、今年の夏もこのライヴだけという状態なんですけど、いざ蓋を開けてみると新曲もやってくれたりして、バンドのモードは凄く良いことがわかりました。
そして、OASIS!
フジロックでのOASISは私的にはとても満足のいくライヴでした。
リアムが何度も歌詞を間違えて、それをノエルがジーッと睨みつけるような目で見ているのがスクリーンに映っていたんですが、
それを見て初期のOASISのステージの何が起こるかわからないというドキドキ感が戻ってきたんですね。
と、同時に演奏自体は今の彼らを象徴するとても良い演奏でした。
物凄い雨だったんですけど、それに負けないライヴをしていた気がします。
リアムが歌詞を間違えた時のノエルのリアクションも凄かったけれど、やっぱり目を合わさないというのが、数年前からそうだとは言え、あれほど大きなスクリーンがある中でその状況を見ると、これが今のOASISなのかな、と思いました。
そうなると気になるのはノエルの脱退…ですが、
実は今回「解散しないよね、アハハ。。。」って言えない自分にビックリなんですよ。
今回ご紹介した曲『HALF THE WORLD AWAY』、今年のフジロックでノエルが「これ、たぶん日本で初めてやるよね」と言いながら彼が弾き語った曲であり、94年にリリースされたあの『WHATEVER』のB面に入っているんですね。
94年、ノエルが第1回脱退宣言をしたことがあったんですよ。その直後にアメリカでレコーディングした曲なんです。
その時は無事クリアしたんですが、第2回脱退宣言が今から9年前になるんですけど、今回のケンカの理由とその2回目のもう本当にダメなんじゃないかという時のケンカの理由が同じらしいんです。
あくまで噂なんですが、どうやら弟リアムが兄ノエルに「お前の娘はお前の子供じゃない」と言ったらしいんですよ。
当時のノエルの奥さんとリアムが仲が悪かったりしたのもあって、たぶんリアムはそこまで悪気がなくて、彼的には「お前の母ちゃんデベソ!」くらいなノリだったのかもしれないですが、言われた方は許せないだろうな…と。
9年前はノエルがヨーロッパツアーを離脱して助っ人が入って続けたんですけど、しばらくちょっと距離を置いたんです。
そこでOASISが終わらずに続いたということは、ノエルが許したというか、かなり譲歩したんだと思います。
ただ今回の場合は2回目ということと、実は私の目から見てノエルとリアムのOASISに対する温度感に今ちょっとだけ差がある気がするんです。
ノエルはソロを作ろうという気があるらしく、OASISの新作についてはあと5年は間をおいてもいいんじゃないか、という気持ちがあるんですが、
反対にリアムは、今勢いにのってるからどんどんOASISを続けていきたい、ライヴもしたいし、新作もできれば2年後には出したい、と。
その辺りのやりたいことをやろうとするタイミングの問題にすれ違いがあるような気がします。
その2つの要因が合わさると、「またいつもの兄弟喧嘩だよね、アハハ。。。」という感じではないんですよね。

・・・でも!このままうやむやになって新作が出て欲しい!という希望はあります。
ただファンの皆さんは、どうなってもいいように心の準備だけは必要かもしれません。。。

妹沢奈美(せざわなみ)

'71年、鳥取県出身。現代美術史を学ぶため英国留学中にロックやダンス・ミュージックに出会い、早稲田大学第一文学部卒業後は音楽雑誌の編集部に入る。その後フリーとなり、雑誌などの取材記事やライナーノーツなど執筆活動を続ける。
これまでに取材したUKミュージシャンはオアシス、コールドプレイ、アークティック・モンキーズ、ザ・リバティーンズ、モグワイ、ブライト・アイズなど多数。