MAGIC CITY / BUJU BANTON

これまでこのコーナーでいろいろと紹介してきましたが、レゲエ界にもいろんな流行がありましたよね。
こんな悪い人がいますよ…とか、ジャマイカはオリンピックで浮かれてますよ…とか、オバマが出てきたらこんな曲を歌う人がいますよ…とか。
実はジャマイカというのは、流行大好きな人たちなんです。
なにか流行ができると、全員がそれにいってしまうんですよ。
去年は坊主系の柄の悪い連中が勢いを持っていて、昔のヒップホップみたいにギャングスターっぽく派閥で闘っちゃったりとか、ココでは言えない位いやらしい事が流行っちゃったりして…。
ダンディな僕としては、さすがにちょっと君たちもう行き過ぎじゃないか、と。
死人も出てるし、そのダンスはもうダンスと言わないだろう、というところまでいってしまった時に、そういうタイミングを見てるスーパースターはいるんですね。
ご存知の人もいると思いますが、BUJU BANTON(ブジュ・バントン)を本日はご紹介します。

BUJU BANTON、デビューが若かったので17〜18歳ぐらいでもう世界に出てたんですが、その時は彼もジャマイカの流行にとらわれていて、毎日のように差別用語の歌を歌ったりしてました。
90年代に入ってもBUJUより上の世代がドンパチ起こしたり、いやらしい事歌ったりと、行き過ぎてしまった時、ある日突然ジャマイカ側が飽きたんですね。もういいよ、ドンパチは。そろそろユニティを取り戻そうぜ、と。
その時にラスタムーブメントというのが起きて、一気に髪の毛の長い人たちが島に出てきて、ユニティとポジティブと団結みたいな愛を伝えたんですよ。
丸坊主だったBUJU君も、急にヒゲ生やしちゃって、髪の毛伸ばしちゃって、俺も今日からラスタだもんね、となったんですよ。
みんなにいろいろ突っ込まれたんですけど、彼が凄いのは、文句を言わせないような素晴らしいアルバムを95年に『TIL SHILOH』出しまして
それによって、ダンスホールだけじゃないルーツ&カルチャーのレゲエの新世代というのが、世界にたくさん出たんですね。
アーティストで言えば、ケイプルトンだとか、シズラだとか…
その中でこのBUJU BANTONというのは、常に世界のトップにいます。
以前お会いした時に「ジャマイカずっと離れて寂しくないですか?」と聞いたんですが、
「バカ野郎、男の職場は世界だろう!自分の国だけ見てなにがわかるんだ!」と。

そのBUJU BANTONがずっとココ最近、流行とかに左右されないところでトップにいて、
そして今回リリースするアルバムが、95年の『TIL SHILOH』を彷彿させるような、歌もののルーツ&カルチャーものなんです。
ポジティブで団結とか愛とかそういったものをちゃんと訴えてるんですよね。
僕の希望もあるんですけど・・・これがもう一度レゲエの音楽としてのいいところを取り戻そうという動きに影響を与えるのではと思い、今日は持ってきました。
なんともベタなアルバムタイトル『RASTA GOT SOUL』ですが
確認はしてないですけど、世界で初めてレゲエをレゲエと呼んだのはトゥーツ・ヒバートというアーティストだと言われてるんですよ。
そのトゥーツ・ヒバートが出したアルバムに『REGGAE GOT SOUL』というのがあるんですが、それになぞってるんじゃないかな、と僕は思ってます。
ちょっとレゲエはもういいやと思う人たちでも、このアルバムは聞けると思うので、これからの季節お花見に行く時にでも!
4月8日、日本先行発売されるBUJU BANTONのアルバム『RASTA GOT SOUL』是非チェックしてください!!

八幡浩司(やわた こうじ)

「この人がいないと、日本にレゲエ・ミュージックは入ってこない!」と言われる、レゲエ・ミュージック界の元締め!?
もちろんジャマイカに足しげく通い、ジャマイカのレゲエ音源を日本に紹介。
24×7 RECORDS