THE AGE OF THE UNDERSTATEMENT / LAST SHADOW PUPPETS

今回はイギリスで取材をしてきたばかりのバンドをご紹介します。
超ウルトラスーパー人気が出るであろう新人「LAST SHADOW PUPPETS」というんですが…
なぜ人気が出ると言いきれるのかというと、なんと!アークティック・モンキーズのフロントマン、アレックス・ターナーがラスカルズのマイルズ・ケインと結成した別バンドなんですよ!
ちなみに、この二人の他にシミアン・モバイル・ディスコのジェームス・フォードがドラマーとして参加してます。

それにしても「LAST SHADOW PUPPETS」って変わったバンド名ですよね。
彼らに「なんで最後の影人形(LAST SHADOW PUPPETS)なの?」と聞いたところ、”影人形”に”最後”ってついたらカッコイイから〜。みたいなことをサラッと言っていて、あんまり深くは考えてない感じでしたね(笑)
きっと今、アレックス・ターナーなんかは、アークティック・モンキーズで時代を作ったとか、イギリスの音楽を変えたとか言われてて、プレッシャーも半端ないと思うんです。
それがこのLAST SHADOW PUPPETSだと、本当になにも考えてないところで楽しく大親友の男の子と曲を作ってるという肩の力の抜け方がいい感じで曲にあらわれてますね。

さらに話を聞いて面白いなと思ったのは、このバンドをやろうと思ったきっかけがスコット・ウォーカーの「JACKIE」という曲について二人で話していて、こういう曲を自分たちみたいな若い人間が作ったら楽しそうだよねー、という会話から始まったらしいんです。
「JACKIE」という曲は、元々ジャック・ブレルというフランスで活躍していたベルギー人のシャンソン歌手が作った曲を、スコットウォーカーがカバーしたというバックグラウンドがあって、西部劇っぽい感じのカントリーウエスタンのニュアンスがありつつ、スコットウォーカーのアメリカ人の血とジャック・ブレルのシャンソンの雰囲気が合わさった不思議な感じの曲なんですよね。
そういう所をアレックスが面白いと思ったということが、案外LAST SHADOW PUPPETSのキーになってる気がします。

そして今回ご紹介する曲「THE AGE OF THE UNDERSTATEMENT」そういったテイストが、この曲にもバリバリ加味されてます!
これを聞いてると、なんだか笑いが込み上げてきちゃうんですよ。
男の子二人が憧れの音楽をちょっと真似しちゃいました♪って感じで、コスプレをしてるみたいな(笑)
そういう遊び感覚で、本気でやってないところが逆に良いのかもしれないですね。

4月16日にこの曲とまったく同じタイトルの『THE AGE OF THE UNDERSTATEMENT』というアルバムが出ますので、是非応援してあげてください!

妹沢奈美(せざわなみ)

'71年、鳥取県出身。現代美術史を学ぶため英国留学中にロックやダンス・ミュージックに出会い、早稲田大学第一文学部卒業後は音楽雑誌の編集部に入る。
その後フリーとなり、雑誌などの取材記事やライナーノーツなど執筆活動を続ける。
これまでに取材したUKミュージシャンはオアシス、コールドプレイ、アークティック・モンキーズ、ザ・リバティーンズ、モグワイ、ブライト・アイズなど多数。