クラクション ラヴ〜ONIISAN MOTTO GANBATTE / 風味堂

今日お話したいのは、ブレイクのきっかけになる「トリガー(引き金)」と僕は呼んでいるんですけど、そのトリガー曲についてちょっとお話ししたいと思います。
そのお供に、5/3発売の風味堂の「クラクション ラヴ」という曲を持ってきました。
風味堂は2000年に福岡で結成されたピアノ・ベース・ドラムという いわゆるBEN FOLDS FIVE的な編成のバンドで、非常に良質なポップス音楽を作っているんですけども、今までの風味堂って業界内では大変評判が良いんですが、メジャー的な押し出しとかポップ感という所でどこかアーティスティックな寸止め感があって、知る人ぞ知るアーティストみたいな所にとどまっていたという感は否めないんですね。
ところが今日ご紹介するこのクラクション ラヴという曲は、お聞き頂ければわかると思うんですけども氣志團とかウルフルズもビックリなおバカチューン!
あっ、この人達こんなにおバカなことできるんだ!と。
こういう楽曲をリリースするのってアーティストサイドとしては結構勇気がいるというか…「なんだお前そっちいっちゃうのか」とか「売れるために魂売っちゃってんじゃないか」みたいな風に思われるのが作り手としては非常にためらわれるんですね。
でもやっぱりその楽曲を世の中に浸透していくいわゆるブレイクの引き金「トリガー」になるためには僕はこういう楽曲は非常に威力があると思ってるんです。
例えば、手前味噌になりますけど僕が手がけた平井堅さんの「POP STAR」という曲がありますが、これとかは今までの平井堅のスローでスイートなバラードのイメージを裏切って、もう振り切っちゃったアッパーなJ-POP的アプローチをしてるんですね。
「おっ、平井堅こうきたか」みたいに思わせられればこちらの狙い通りで、しかもこのアッパーなサウンドがあったからこそあんなおバカなPVも出来てという風に広がっていけるし、最終的にPOP STARが出た後の「歌バカ」というベストアルバムもこの曲はトリガーになっているんですよね。
『ブレイクを引き出すための楽曲』そういった意味で僕はトリガーソングっていうのは非常に重要なのではないかなと思っています。
それがきっかけでドーンとまた新たに大きな展開に持っていくことができますしね。
で、僕はこの風味堂のクラクション ラヴという曲にトリガーになる資質を十分に感じるので、皆さん是非聞いてみてください!

亀田誠治(かめだせいじ)

日本音楽界稀代のプロデューサー、椎名林檎、スピッツ、平井堅、SOPHIA、堂本剛、DO AS INFINITY、FLOWなど、手掛けたアーティストは数知れず。
2004年夏から椎名林檎らと「東京事変」を結成。
アーティストとしても活動中。

東京事変 “DOMESTIC!” Just can’t help it.
<東京公演日>
2006年5月25日(木)、26日(金)
会場:NHKホール
開場:18:00 / 開演:19:00
makotoya : SEIJI KAMEDA Official Website