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Guest : 佐潟敏博(SMASH 取締役社長)
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フジロック・フェスティバルを主催する株式会社SMASHの佐潟敏博さん登場!
クリス:フジロックまであと1ヶ月切りましたが、今はどんな準備をやっているんですか? 佐潟:今は最終的な詰めをやっているところで、いろんな宿泊の移動だったりとか、最終的なエリアの調整、今年は人が増えそうなのでトイレの増設などですね。 クリス:ステージの設営とかって始まってるんですか? 佐潟:7月半ばからですね。 クリス:そんな早くステージ立っちゃうんですか? 佐潟:立てますね。 クリス:なるほど。ちなみにSMASHの社長になられたということで気分はいかがですか? 佐潟:社長になった気分ですか。めちゃくちゃプレッシャーですね。(笑) クリス:そうですねよ。 佐潟:やっぱり、フジロックという看板があるので、今年どうしていくんだというプレッシャーは感じます。 クリス:だから、SMASH、フジロックの舵取りをされてるわけですもんね。そして、今年は2月21日に出演者の第一弾を発表して、早かったですよね? 佐潟:毎年、2月頭に日割りを出さずに洋楽組を発表して、3月に日割りと日本のアーティストも発表するという感じでやってたんですけど、1ヶ月あくと、3日券しか動かないというジレンマがあったというのと、去年のセールスが予想以下だったので、今年は変えるチャンスかなと思って、日割りと日本のアーティストも出して、お客さんが買いやすいような発表の仕方に変えましたね。 クリス:その中で今年もフジロックらしいブッキングもありつつ、びっくりしたのは山下達郎さん。これは痺れましたね。 佐潟:まさか決まるとは思ってなかったですね。 クリス:これは以前からラブコールは送ってたんですか? 佐潟:そうですね。なかなかタイミングが合わなかったんですけど、今回はうまくタイミングがあったという感じで。 クリス:それで、ヘッドライナーなんですけど、初日がFred Again..、二日目がVulfpeck、三日目がVampire Weekendということで、このVulfpeckを持ってきたというのがいいキャスティングだなと感じました。これ、日本の音楽ファンにとって期待ですよね。 佐潟:元々、Vulfpeckは、FIELD OF HEAVENで出そうかなというアイデアは数年前からあったんですけど、一昨年のCory Wongのフジロックでの盛り上がりと去年の単独の盛り上がりを見て、これはフジロックのヘッドライナーらしいものになるなと思ってブッキングしましたね。 クリス:佐潟さんが一番こだわったブッキングってなんですか? 佐潟:Vulfpeckと達郎さんを一緒に出したいというのが一個と、達郎さんの下に誰を持ってくるのかというところで、James Blakeをここに置けたのがこだわりあるブッキングができたなと。 クリス:過去にWHITEでのJames Blake見ましたけど、あそこのステージでの印象はすごく残ってますね。 佐潟:僕も初来日でリキッドルームで見たのが最初だったんですけど、その時もすごい衝撃的だったので、すごくフジロックらしいアーティストだと思っているので、今年も出てもらえるというのが非常に嬉しいですね。 クリス:あと他にこだわりのキャスティングというのはどこでしょう? 佐潟:あとは、HAIMと羊文学。女性っていうところもあるんですけど、この辺もうまくはまったなという感じはありますね。 クリス:なるほど。そして、初日のWHITEのトリが再始動したSuchmosを入れてますが、この辺りの狙いは? 佐潟:そうですね。復活するというのは去年から聞いていて、どこに入れるのがいいのかなと考えた時に、過去、WHITEでトリを務めた日本人って電気グルーヴしかいないんですよ。それで、トリでどうだろうと向こうと話した時に、快く引き受けてくれて、このWHITEのSuchmosっていうのもいいブッキングができたのかなと思いますね。 クリス:そもそも、フジロックのブッキングポリシーってあります? 佐潟:一応、マーケットとか気にするんですけど、ずっとやってきたのはそのバンドの演奏や映像を見たときにフジロックのステージに合うのかどうかっていうインスピレーションを大事にしていて、直感ですけど、自分のイメージに合うかどうかを大事にしようと思ってますね。 クリス:ちなみに、洋楽邦楽のバランスって考えます? 佐潟:一応考えていて、97年から比べると、メインステージの洋楽の割合は減っているんですけど、一個気にしているのは5割は切らないようにっていうイメージでブッキングしてますね。まあそこは洋楽フェスをやっているところで譲れないポイントかなと思っています。 クリス:アジア系のアーティストってどうですか? 佐潟:HYUKOH & Sunset Rollercoasterが初日GREENに入ったっていうのが、これまでアジアのバンドでいなかったと思うので、あとはBalming Tigerとか?やっぱりアジアは意識しないといけないなと思っているので、こういうのはやっていきたいなと思っています。
クリス:この番組には、これまで社長を務めていた日高さんが何度も出演してもらっているんですが、日高さんから受け継いでいるものってありますか? 佐潟:日高がよく言っていた「ロックなことをやれ」っていうのがあって。 クリス:ロックなこと? 佐潟:それはジャンルの意味ではなくて、僕的に捉えているのは流行に左右されずに自分のかっこいいものをやっていけということだと思っているので、それは引き継いでいきたいなと思っていますね。 クリス:なるほど、一過性の流行りに流されずにという感じですかね? 佐潟:流されがちなんですけどね、、、 クリス:ハッハッハッハ!難しいですよねそのあたりは。でも、僕はフジには先見の明があるなと思っているんですけど。え!フジに来てたのっていうバンドとか結構あって、そこを見つけ出すテクニックっていうのはどんなところなんですか? 佐潟:あれはもう日高の感性でしかないですよね。以前でいうと、ヨーロッパに旅行しに行ったときに空港で買ったCDが良かったから呼んでこい!って言った、RED HOT CHILLI PIPERSとか。その辺はまだ僕には真似できないことなので、すごく尊敬しているところではありますけどね。 クリス:SMASHの社員さんはみんなアンテナを張り巡らせている感じなんですか?
佐潟:そうですね。はい。 クリス:こういうのライブを見てなのか、音源を見てキャスティングをするんですか? 佐潟:音源が多いですね。あとはYouTubeでライブ映像を見てっていうのが多くて。なかなか現地行ってっていうのがないんですけど、この間はスペインの「プリマヴェーラ・サウンド」行っていろんなバンド見たんですけど、今後はもっと自分に限らず増やしていきたいですね。 クリス:ちなみに今年のフジロックからチャレンジしていることってありますか? 佐潟:新しいことではないんですけど、2014年以来、オレンジ・コートが無くなって、オレンジエリア自体寂しくなっていたんですけど、ちっちゃいですけど、今年からオレンジに新たなステージをっていうのが新しい試みですかね。 クリス:佐潟さんにとって、フジロックのここは継承していきたい、ここは変えていきたいっていう部分ってあります? 佐潟:これまで日高が言ってきたフジロックのイメージのまま進んできてて、新しいことは日高以外から出てこなかったんですけど、そういう新しいことを増やしていかないといけないなと思っていて、日高とは違うテイストでやっていけたらなと思っていますね。
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