雨も滴るいいオンナ、BONNIE PINKが登場

クリス：今年もあっという間に2ヶ月が過ぎようとしていますが、今のところどうですか？
BONNIE：年明けはいつも実家の京都に帰るんですけど、すぐ東京に戻ってきてシングルのプロモーションをやってました。あと同時に、去年はセルフカバーアルバムを出したので今年はオリジナルアルバムを出したいと思っているので、作曲も平行して地道に進めている所です。
クリス：マイペースに、ということですね。
BONNIE：”どマイペース”なんで（笑）。
クリス：ペースと言えば今日は東京マラソンが行われていますけど、あなた運動とかするの？
BONNIE：おウチでヨガやったり、たまに家の周りをジョギングしたりしますよ。
クリス：どのくらい走るの？5kmくらい？
BONNIE：それぐらい。あんまり頑張れないんですよ（笑）。集中力が持たないんで、続く程度で。無理はしない（笑）！
クリス：分かります。あなたの場合、自分の生き方が音楽から、よどみが無いというか、”BONNIE PINK ペース”っていうのが伝わってきますよね（笑）。
BONNIE：そうそう（笑）。やっぱり無理しちゃって早くやめることになる方が怖いかなって思うんで。
クリス：継続こそ力、ってことですね。

クリス：今年第一弾シングルがリリースになりますがタイトルは？
BONNIE：『冷たい雨』です。最近、雨多いですよね。この曲も雨が降った日に書いたんですよ。
クリス：それは雨が降ったからこの曲になったってこと？
BONNIE：そう（笑）。ひらめきです。「あ、今日雨降ってる。つめたーい。」そこからです（笑）。ドラマ『ダーティ・ママ』の主題歌としての書き下ろしだったので、そのことはもちろん念頭にあったんですけど、曲をかいてる時に雨が降ってて、雨に濡れて冷たいけど頑張る人って言う絵が見えたので、それで書こうと思って。どういう切り口で曲をかこうかって考えるのは、そういう最初のひらめきが無いと難しいので、雨のおかげです。
クリス：まさに恵みの雨ですね。
BONNIE：そうですね。心情だけを歌っている曲よりも、情景が見えた方が私は入りやすいので、それを探している時に雨が降ったんで「よし、雨でいこう！」ってなりました。私の曲って”雨”とか”水”っていうものが入ってくることが多いんですよ。
クリス：多いよね。
BONNIE：だからPVの撮影でよく雨に濡れてることが多くて（笑）。
クリス：いつもビショビショになってますよね。いいじゃないですか、雨も滴るいいオンナって感じで。
BONNIE：前世は魚なんじゃないかってときどき思います（笑）。
クリス：ドラマサイドからなにかリクエストみたいなものはあったの？
BONNIE：ドラマの主人公がシングルマザーの刑事ですごく男勝りでタフなキャラクターで、彼女の応援歌というか、彼女を応援するような曲がいいってリクエストを頂いていたので、雨が降ってもこの人には関係ないっていうか、”雨にも負けず風にも負けず”みたいな内容がハマるかなと思って書いたんですけど。やっぱり何もテーマが無い状態で曲を作るよりは、こうやって条件があって曲を作るといつもよりも緊張するんですけど、たまにこうやっていい緊張感の中で曲を作れるというのはソングライター冥利に尽きると思いますね。
クリス：歌詞も「ざけんなって言いたいよ」、「欲しいものは自分で買えばいい 甘えていられるほど若くない」とか結構はすっぱな感じで、今までのBONNIEちゃんのイメージと違うけど、普段「ざけんな！」とか言うの？
BONNIE：いや、口に出しては言わないですけど、よく悪態は付いてます（笑）。あと、英語圏に行くとそういうキャラが出やすいですね。NYにいた時期にそれまでの自分と違うパーソナリティーが出来上がった感があって、そういうのが曲をかいている時に出ちゃうことはありますね。前のシングルの時もサビで「くそくらえ！」って歌ってたりとかして、ちょいちょいそういうフレーズが出てきちゃうんですよね（笑）。でもそんなに怖い人じゃないですからね（笑）。
クリス：本当にガッツリ系の曲ですよね。レスポールかSGだかをBONNIEちゃんがガーッとひいてるよね。
BONNIE：男くさい感じで（笑）。女性もね、素直にというか、自分の核の強い部分をどんどん出していっていい時代だと思うし、あとそういう強い女性に憧れるっていう女性も多いじゃないですか。どんどんそうなっていくべきだと思うし、それを音でも表現できたらなと思って。
クリス：今、発言権は女性にありますからね。このご時世、男性が下手なこと言ったら大変なことになりますからね。女性は言えるんだよね。女は強い！
BONNIE：女は強し、母は強しですよ。

クリス：BONNIEちゃんはデビュー何年目？
BONNIE：もう１７年目なんですよ。
クリス：１７年目！？もうそんなになるの？私、あなたに始めて会った時のこと覚えてますよ。まだ赤毛で。
BONNIE：本当ですか？この番組？
クリス：かなぁ？まだ前のJ-WAVEのスタジオで、ライブラリーでパッと会って。今回のプロデューサーのトーレ・ヨハンソンさんとはその頃からの付き合いでしょ？
BONNIE：そうですね。だから私の初期の頃の曲はトーレが作ってくれたものも多くて、ロック色が強かったんですよ。でも途中でポップなものとか、ダンサブルなものとか私もいろいろと変動があり、ここへ来てちょっとルーツに帰るじゃないですけど、泥臭いロックをやりたいなと思って、それだったらトーレかなと。トーレっていい意味で大雑把っていうか、細かいことは気にしないっていう大きいビジョンで動くタイプのプロデューサーなので、こういう荒々しいのは得意だと思うんですよね。
クリス：僕が会うアーティストの方達、結構みんな口を揃えて言いますけど、プロデューサーは細かすぎるよりも、「お前本当に仕事してんのかよ？」くらいの人の方がいいって言いますね。
BONNIE：そうなんですよね。細かい所を突き詰めすぎるとやっぱり時間もかかっちゃうし、段々どれが本当にいいのか分からなくなってくるし、ちょっと引きで見ることができる人がプロデューサーに向いてるのかなって思いますね。

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◎有名無名問わずジャンルレスで今一番気になる人は？
BONNIE：最近、土いじりするのが好きなんですよ（笑）。
クリス：へー、畑いじり。
BONNIE：なのでそういう技術を教えてくれる人かな。それで今フッと思ったのが私の父ですね。実家で畑仕事してるんですけど、もう素人レベルではない規模でやってて、すごい健康な野菜を育てて段ボールで送ってくれたりするんですけど、自給自足じゃないですけど人間やっぱりそこに還っていくのかなっていう風に思ってて。そっちが長けている人がサバイブできるような時代が来てるんじゃないかなっていう気がしますね。

◎最近読んだ本、観た映画でお勧めは？
BONNIE：最近本も読んでないし、映画も観れてないんですよね。
クリス：テレビとかは見るの？
BONNIE：テレビは結構見ますね。今、お笑いでHi-Hiって人たちがいるんですけど、「みんな、スパゲッティー巻いてる？」とかっていう人たちなんですけど、私が言っても全然伝わらないですね（笑）。
クリス：最近の人たちは実際に見てみないと分からないですよね。
BONNIE：でも私もそういう一発ギャグみたいの欲しいんですよ。
クリス：無いの？
BONNIE：無い。クリスさん、あります？
クリス：私ですか？”ハイッ？”っていうのがありますけどね。
BONNIE：なんですか、それ（笑）？
クリス：これはもう、マイブームなんですけどね。前、タクシーの運転手さんに僕が「〜に行ってください」って言った時に「ハイッ？」って「何言ってんだ君は？」みたいな言い方で言ってきたんですけど、それが僕の中ですごくハマって、すごい上から目線の様にも感じるし丁寧な様にも感じるし、すごく面白かったんですよ。
BONNIE：たまにそういう不思議なドライバーさんいますよね（笑）。

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レミオロメンの活動休止からソロとして出発！藤巻亮太が登場

クリス：前回はレミオロメンとしてお越し頂きましたが、今回はソロということで番組にご出演いただいたわけですけれども、２月１日にはレミオロメンの活動休止のニュースが発表されました。改めて、これはどういった経緯でこのような結論に至ったんですか？
藤巻：2010年が結成10周年で、自分たちとしてもすごく充実した年だったんですけど、その次の2011年に次の展開を模索する中で、3人で音楽と向き合うことも大事なんですけど、バンド活動って固定観念との戦いでもあるじゃないですか。自分たちで”レミオロメン像”っていうものを作り上げていって、それをどう超えていくかっていう所に成長が問われると思うんですけど、それも大事ですけどそれよりももう少し前、一人のミュージシャンとして音楽とどう向き合っていくかっていうことを考えた時に、僕に関してはソロっていう形になったし、メンバー一人一人がそれぞれチャレンジしたいことがたくさんあるので、その思いを抱えながらバンドを続けていく方がいいのか、それともその思いを全てぶつけてしまう方がいいのかっていうところで１年間くらい悩んだんですけど、結局、今自分たちが思う音楽をとことん追究しようということで、こういう結論になりました。
クリス：ってことは2010年末くらいからソロっていう選択肢を考え始めていた？
藤巻：2010年の12月までツアーがあって、その年末年始で友人の野口健さんとヒマラヤに登ったんですよ。そこで二週間くらい歩いてる中ですごく色んなことを考えて、「ソロっていうことも選択肢としてあるのかな？」って思い始めて、それで帰ってきてからメンバーのみんなとそういう話もして、レミオロメンについてもう少し深い話をしていく中で、さっき言ったみたいな悩みをずっとみんなで考えながら一年くらい経ったっていうことですね。
クリス：結局、一度レミオロメンとしての活動を休止しようと決定したのはいつ頃？
藤巻：すごくなだらかに決まっていったんですけど、悩んでいるうちに３月にあの震災があって、どこに向かって音楽を作っていけばいいのか分からなくなった時期があったんですけど、『光をあつめて』という曲を作った時に、一行目に「答えは出ないけど歌は続いてゆく」っていうフレーズがあるんですけど、ある種のいい訳なのかもしれないんですけど、そのフレーズをかけた時に気持ちがもの凄く楽になったんですよね。やっぱり白黒付かないこともたくさんあるし、答えがすぐでないこともたくさんあるけど、自分は曲を作ることしか出来ないし、歌い続けることしか出来ないから、この曲を作ることで今の想いを大事にしようと思ってソロという決意をしましたね。
クリス：前田君と神宮司君はどんな活動をするんですか？
藤巻：ベースの前田は、彼はソングライターとしても素晴らしいので、色んな曲を作ったり、プロデュース業にも興味があるってことなので、そういうことにチャレンジしようとしていますね。ドラムの治（神宮寺）は、彼も色んなミュージシャンと一緒に音を鳴らしてみたいっていう欲が高くて、だったらそういうことにもチャレンジした方がいいよってことで、今、色んな人たちとセッションをしていますね。

クリス：藤巻さんのソロシングル『光をあつめて』が今度の水曜日、閏日の２月２９日にリリースとなります。先ほどもおっしゃっていましたが、歌いだしの「答えは出ないけど歌は続いてゆく」というフレーズのような想いが込められた曲ですが、被災地にも結構継続的に行かれてるんですよね？
藤巻：そうですね。最初に行ったのが４月の頭だったんですけど、石巻市と女川町という所に行って、当初は「音楽なんてやってる場合じゃない」っていう想いがすごく強かったんですけど、炊き出しに参加させてもらって、女川町のある避難所を訪れた時に僕に気付いてくださる方がいて、その方が「何か一曲歌ってください」って言ってくれたんですよね。その言葉がすごく大きくて、自分にできることがあるって思えたんですよね。そこで『３月９日』を歌ったんですけど、みんなが何か自分にできることをしたいって思う中で、僕にできることはやっぱり歌うことだと思ったし、やっぱりこの一回だけじゃなくて継続して被災地に歌を歌いにいこうって、そのとき、その一言で決めて、それから１０回ぐらいですか、行きましたね。
クリス：この曲にはどんな想いが込められているんですか？
藤巻：音楽ともう一度向き合うというか、キッカケをくれた曲でもありますし、今の時代、震災に限らず多くの人たちが光を必要としてると思うので、この曲のようなメッセージが届けられれば、と思ってます。
クリス：ソロになってまだ間もないですけど、レミオロメンの藤巻亮太と、ソロとしての藤巻亮太とどこが一番違います？
藤巻：このシングルにどこまで出てるかは分からないですけど、ひとつ、ソロでやりたいなと思ったことは、レミオロメンの時にお蔵入りになった曲が何曲かあって、それらはある意味個人的というか、すごくソロのマインドが強すぎてバンドでやるには溶け合わなかったんですよ。でも自分としてはすごくいいなと思ってて、そういう曲をやっていきたいですね。バンドっていうのは、バランスをとることで見失ってしまうものもあるじゃないですか。
クリス：まとめようとすると、どうしても切っていかないと行けない部分はあるよね。
藤巻：もちろんバンドによる相乗効果っていうものもあるんですけど、逆に今まで削ってきたゴツゴツした部分やざらざらした部分にも面白さとか、生きている何かがこもっているような気がしていて、ソロではそいいう所を大事にして曲を作っていきたいな、と思ってます。
クリス：ある種、もっと赤裸裸ってことなのかな？
藤巻：それもあるだろうし、レミオロメンのフロントマンとして歌っていた強さというものがあったとしたら、ソロでは逆に弱さとか女々しさとかそういった部分も歌っていきたいですね。

番組恒例★ピンポンボックス

◎これだけは直したい自分の欠点は？
藤巻：僕、喋ってると早口になってよく噛んじゃうんですよね。今も意識して気をつけながら喋ってるつもりなんですけど。
クリス：でもいつも落ち着いて喋ってる様に感じますけどね。
藤巻：普段はもっとガーって喋っちゃうんですよ（笑）。

◎もし女の子に生まれ変わったら何をしたい？
藤巻：何したいでしょうかね（笑）？男の人とデートしたいんじゃないですか？
クリス：あー、いい答えですね。「女心ってなんだろう？」って思いますもんね。
藤巻：分からないですもんね。
クリス：マインドは男だけど、体は女性ってことですから、女性ホルモンが走り回ってるワケですもんね。そのとき自分がどう思うのかっていうのは知りたいですよね。デートするならどこに連れて行ってもらいたいですか？
藤巻：やっぱり最初は食事が一番いいですよね。

◎親孝行した想いでは？
藤巻：父親が去年還暦を迎えて、久々に兄弟もみんな集まって家族旅行を１５年とか２０年ぶりくらいにしましたね。
クリス：どこ行ったんですか？
藤巻：箱根ですね。
クリス：そこはやっぱり藤巻さんが「親父、まかせとけ」みたいなかんじで旅費も（笑）？
藤巻：一応、長男ですから。すごくいい時間でしたね。温泉入って、ご飯食べて、なぜかプチ登山までして（笑）。
クリス：箱根で登山なんて出来るの？
藤巻：弟が調べてきたんですけど、すごくマニアックな登山があって、最初はブーブー言いながら登ってたんですけど、やっぱり最後は達成感ありましたよ。そこから富士山がどーんと見えて。
クリス：さっきも話にあがりましたけど、アルピニストの野口健さんともお友達なんですよね？そもそもなんで登山にハマったんですか？
藤巻：最初は３０歳を過ぎた時に地元・山梨の富士山に登っておきたいなと思って登ったのが始まりで、野口さんとは対談をキッカケに仲良くなったんですけど、今も色んな所に連れて行ってもらってるんですけど、去年はアフリカ・ウガンダのルエントリっていう激マニアックな山に登ってきました。

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