STORY
アルパインクライマーで山岳カメラマンの中島健郎さん
++ Introduction ++
現在、石井スポーツに所属しながら
アルパインクライマー、山岳カメラマンとして活躍する中、
実際に登山活動するのは10日ほどですが、
現地に赴いて高度に順応する期間が必要となるため
1回の登山で一ヶ月近くの期間を要するそうです。
今年は新型コロナウイルスの影響が出始めた3月、
ネパールには入りながら予定の半分で行動が打ち切られて以降、
過去に経験したことが無いほど自宅で過ごしたとのこと。
『僕が一番気づいたのは子供と過ごす時間が本当に無かった。
初めて育児をしたという程、これまで何もしてなかった
という悲しいところもありますが…
家にいる時間が持てて本当にいいこともありました。』
アルパインクライマーの平出和也さんと登った
ラカポシ南壁登山が評価されて、
今年、 “登山界のアカデミー賞”とも言われる
「ピオレドール賞」を受賞したことについて・・・
『今回の受賞理由は新しい発想で登山している
ということだと思うんですよ。
標高は8,000メートル近くありましたが
技術的にはそれほど難しくはなかったんですけど、
昔の技術と装備では登れるとは思われていなくて…
それが今は道具も進化して登り方も変わっています。
僕らは少人数で速攻で軽量でスピードを上げて
アタックするというスタイルなんですけど、
今はそれができる時代になってきて
山への向き合い方が変わったんですよ。
今まで不可能とされていた課題が
登れたということだったんですよね』。
++ Until now ++
幼い頃、お父さまと行ったキャンプやハイキングの体験から
“山”というキーワードが芽生えて大学で山岳部に所属。
『僕は関西だったので六甲山でしたね。
日帰りで行ける楽しみ登山みたいな感じでしたが新鮮で、
やはり緑の中で空気を吸うだけでも
心が安らぐという感覚があるんですよね。
なかなか日常では味わえない環境に身を置くことで
普段では感じられないものがたくさんあるんですよ。
木の香りや、土や雨の匂いであったり…
ちょっとした自然の変化を体で感じるっていうのが
自分には合っていたんでしょうね』。
中島さんはご自身で登山するだけではなく、
山岳カメラマンとして写真を撮っていることについて・・・
『山に登ったら景色なり場面の状況だったり、
誰もいけないところだったりすれば
それを共感してもらえればいいなという思いで
山岳カメラマンを始めました』。
本来なら軽量の荷物で登るところ
中島さんたちはあえてカメラの機材を持っていくので、
機材分の重さは食料を減らして対応しているそうです。
++ Right now ++
プライベートでも撮影機材を持たずに岩登りしたり、
3歳と1歳のお子さんを連れてキャンプや山登りを楽しんでいるとか。
『今、子供はとりあえず歩かないんですよね。
気分で歩いたり歩かなかったりするので、すごい大変で。
本来なら日帰りで登れる山にあえて泊まりで行ったんですけど、
何もかも予定の行動時間の2倍はかかるんですよね。
大変でしたけど、親的には良い経験になりました。
子供たちは楽しんでくれましたし。
普段の街中ではない感覚を得られたんでしょうね。
多少は大変でもお子さんを少し歩かせるだけで
またいつもとは違う子供の顔が見られると思います』。
++ From now on ++
コロナ禍にあって登山も徐々に復活してきているという中、
今後の目標は世界第二の高峰「K2」。
これまでに幾度となく登り尽くされている山ですが、
中島さんは新たなルートでの登頂を目指されているとのこと
『今まで挑戦したのは8,000メートルにも満たない山を
自分たちのスタイルで登るというスタイルでしたが…
「K2」は約8,600メートルあるので
正直どれだけ自分の体がもつかもわからないのですが、
それに向けてトレーニングを積み重ねていきたいと思います。
8,500メートルを超えるとデスゾーンの超高所なんですけど、
それに満たない8,000真ん中くらいの山で
どれだけ自分の体が動けるのか?
そういうのをまず試してからじゃないと
なかなか厳しいんじゃないかなと思いますね』。
山岳カメラマンとしては見たことが無い景色や
一度登ったことがある山でも視点を変えることで
新しい景色を世界を人々に届けたいとお話ししてくださいました。
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