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STORY

2020.09.12

銀座「マルディ・グラ」のオーナーシェフ、和知徹さん

++ Introduction ++

※コロナウイルスの感染拡大予防のためリモート出演頂きました。

2001年にオープンした銀座「マルディ・グラ」の店名は
アメリカ、ニューオリンズのお祭りから名付けたとのこと。

『ニューオリンズはジャズの発祥の地で、
お祭りで山車を出して野外でお料理を作ったりして
大鍋でスープを作るみたいなイメージのある街でもありまして、
そういう賑やかな祝祭のようなイメージにしたくて
「マルディ・グラ」という名前にしました。』

料理はフレンチをベースに
ジビエから鶏・豚・牛・羊などを使った
様々な国のお肉料理を出されています。

そんな「マルディ・グラ」の料理、
味を決めるポイントは香りとか。

『皆さん、料理は香りで食べていると思います。
例えば、カレー屋さんの前を通るとカレーの匂いがして、
食欲をそそられることがあるんじゃないですか。
香りにすごく触発されることが一番大きいと捉えていまして、
料理をする上では香りを一番大事にしています。
お肉をしっかり焼き込んだ時の香りは
獣っぽさから本当に美味しそうな香りに変わるんですね。
焼けて香ばしくなるからというのがあったりとか、
ハーブを纏わせて焼いたりすることで
“臭い”から“匂い”に変わる感じですね』。

お肉好きであれば知らない人はいないと言われている人気店ですが
コロナ禍で営業スタイルが大きく変わったとか。

『今まではちょっと捻った料理ばかりを出していたんですけど、
ストレートに美味しさをシンプルに引き出すようお料理に変えて…
皆さんはいろいろな意味で疲れてしまった部分もあったので
ホッとしたいのかなと思って、
料理がちょっと優しくなったかもしれないです』。

今後の外食について和知さんは・・・

『コースで贅沢な料理が10皿出てくる店もあると思いますが
そういう感じとは違っていくのかなというのは肌で感じています。
シンプルに美味しい前菜とメインディッシュが出てくるほうが
久しぶりに外食された時にリラックスしてお話ししながら
美味しいものを食べるっていう感じになっているように見えます。
今は考えてしまうような料理は欲しくないのかなという感じで、
皆さんのライフスタイルが変わられたと思うので
シンプルになっていくような気がしますけどね』。


++ Until now ++

子供の頃から食べることが好きだったという
和知さんの食の原体験は・・・

『生まれて初めて外食したのがステーキ屋さんだったんです。
フォークの背の方にライスをペトペトって乗せて…
そういう風にしてステーキを食べたのが外食の入り口だと思います。』

高校卒業後、辻調理師専門学校へ。
その後はパリへ留学されましたが料理が一番の理由ではなく。
工芸品に興味があったからとのこと。

『ヨーロッパは織物の技術が素晴らしくて綺麗だったので憧れて、
布や工芸品への気持ちが先で、料理であれば留学しやすいかな
というのが実はありました。』

フランス料理のみにならず
世界各国を旅して食の探究を続けられている和知さん。
ヨーロッパを回っている時はフランス料理に近いものを求めて
高級なレストランに入ることが多かったそうですが、
アメリカ大陸へ旅の道筋が変わって家庭料理に目が向いたとか。

『ほぼホームステイしたり、お母さんに料理を習ったりして
人に寄ってコミュニケーションして料理を見て食べたい
という風に切り替わっていったんですね。
リアルな生活に根付いた料理にヒントがあるような気がして…
生活の知恵や長年食べ継がれてきた料理は気をてらっていないけど
毎日食べられていて、それが世界各国にたくさん残っているので
そこにヒントを求めたと思います』。

++ Right now ++

フレンチをベースにしたお肉料理が大人気!
銀座「マルディ・グラ」のオーナーシェフ和知さんに
美味しいお肉の焼き方について伺いました。

『最低でも2センチの厚みがあると上手に焼けます。
薄い肉は室温に戻すと焼きすぎてしまうんですよ。
厚みがあって必ず中火だけで焼く。
例えば牛肉のロースであれば中火で両面が色付くまで焼いて、
フライパンの中で同じ時間だけ寝かすとすごく上手に焼けます。
片面を3分づつ焼いたら6分間寝かす。
ただ、薄いお肉だとダメです』。

味付けについては計量が重要。
2センチ厚の肉の場合は重量に対して塩1パーセントが目安で、
これは和知さんが編み出した黄金比率とか。

『付け合せは一緒に野菜を焼いたほうがいいんですよ。
火を入れなくても食べられるものであれば
野菜の火入れを気にしないで一緒に焼いていいです。
最近、僕がハマっているのが「焼きキュウリ」…
ウリっぽさが抜けてシャクシャクして、食感も良くて
ちょっと甘くなります』。


++ From now on ++

銀座「マルディ・グラ」はオープンから20年。
現在は監修している店もあり、別の側面を提供しているとのこと。

『今、中目黒の「リバーサイドクラブ」で
ハンバーグナポリタンを食べることができます。
粗挽きと細かいものの絶妙なブレンドしたパティでお出ししています』。

メニュー開発を監修する際に譲れないことについて和知さんは・・・

『楽しいこと。
で、食べたら美味しくて嬉しくなってしまうところを目指しますね。
なので、ハンバーグナポリタンみたいなものって見た目も上がるし、
食べて美味しい楽しいみたいな感じですよね。』

今後も生産者さんの顔が見える食材を使いたいとのことで、
新たな出会いがあれば新しい食材を使って料理をしたい。
そのために生産者さんも旅をしてほしいとのこと。

『コロナ禍の前に日本の食材を使ったイベントをやりましたが、
生産者も食べている方と一緒になって話をすると
何か感じることがあるかなとい手応えがあったので、
そういう“繋ぎ役”になりたいですね。
焦らずに落ち着いて徐々に進めていけば良と思います』。

最後に和知さんのこれからについて伺いました。

『自分は料理を通して皆さんにメッセージを伝えているので
毎日、きちんとお料理を作って喜んでくれる顔を見て
共有したいと思っています。
そのためにまた旅をするかもしれないです。』

ON AIR LIST

  • FALLING FOR YOU FEAT.JUSTIN BIEBER / JADEN
  • LOVING IS EASY / REX ORANGE COUNTY FEAT.BENNY SINGS
  • MARDI GRAS IN NEW ORLEANS / FATS DOMINO
  • EVERYTHING / MICHAEL BUBLE

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