STORY
モデラーの坂本敬洋さん
++ Introduction ++
※コロナウイルスの感染拡大予防のためリモート出演頂きました。
今年6月、有明にオープンした「SMALL WORLDS TOKYO」は
サッカー場一面に相当する約8,000?のスペースからなる
世界最大級の屋内型テーマパークで、
そこに展示されているミニチュア製作を手掛けたのが坂本さん。
『これまで鉄道が走るジオラマは当たり前でしたが、
僕が課せられた使命は光や音も全て含めてとにかく動かせ、
このようなミニチュアを初めて観た!という世界観を作ろうと』。
現在、「SMALL WORLDS TOKYO」は
「宇宙センター」「関西国際空港」
「美少女戦士セーラームーン」「エヴァンゲリオン格納庫」
「エヴァンゲリオン第3新東京市」「世界の街」といった
6つのエリアで構成されています。
『私が主に担当したのは車です。
これまでは装置が大きくなるので小型車は難しかったのですが、
なんとか乗用車レベルの車を走らせようということで、
親指くらいのサイズに現代の技術を詰め込んで自動走行するという。
そのようなものを作り上げて随所に走っているのでご覧いただければと。
今も精度を上げるために戦っているところではあります。
「宇宙センター」のロケットは火を点けて打ち上げることはできないので、
ギミックで作り上げたり、飛行機、エレベーターが動いていたり
さまざまな細かいものをいろいろなところに散りばめていますし、
音も臨場感がある音場を作るために技術を駆使しています』。
++ Until now ++
工作好きな少年ではあったそうですが、模型に触れたのは25年前。
『きっかけは人差し指サイズのZゲージという鉄道模型です。
ドイツのメルクリン社のものをショップで見た時に雷が落ちた感じで…
ジオラマだけでなくて変な所を走らせたいという衝動にかられました。
自分で勝手にアクアリウムトレインと名付けて水槽を走らせて、
その動画をネットにアップしたら全国から問い合わせをいただいたり、
海外からも何件も来ましたね。
その当時、ジオラマは町の模型屋市場からの過渡期だった思いますが、
好きで模型屋をやっちゃったんですよね』。
2011年には屋外ジオラマを作るべく活動の拠点を箱根に移し、
2014年に箱根模型工房
「ガーデンレールウェイ・カフェ」をオープンしました。
『ジオラマを売るだけではなくて製作中心の店で展開していきました。
お客さまとのやり取りの中で新しい題材を見つけるのが楽しくて、
個人のお客さまの模型をばかりを作っていたんですけど、
春の景色でとか雪景色を作ってくれという方もいらして…
動くという題材の一つとしてたまたま鉄道をチョイスしました。
海外にはGゲージというシリーズの庭園鉄道というジャンルがあって、
それをやってみたくなってしまいました』。
++ Right now ++
趣味はプラモデルではなく、ミニチュア作り。
「ガーデンレイルウェイ・カフェ」も
「SMALL WORLDS TOKYO」」も
次にどのようなものがあれば楽しいかを考える日々という坂本さん。
『窓から見えるビルは夕方になるとライトが部屋に点いていて、
その数を数えたりするんですよ。
材料として光がいくつ要るんだろうとか。
そんなことを常に作ることに結びつけてしまうんですよね。
それを一生懸命ではなくてぼんやり考えるのが
僕のプライベートの時間を圧倒的に占めているのかもしれないです』。
++ From now on ++
次のミッションは、沖縄。
火災で焼け落ちてしまった首里城をジオラマで再現するために
現在、有明の「SMALL WORLDS TOKYO」で製作が進行中とのことで、
その途中過程は現地で観ることができるということです。
また、ワークショップを拡充していくことで模型作りの楽しさを
もっと知ってもらう為の趣向を展開していく計画があるとか。
『昨今の青少年を見ているとデジタルに走りがちで、
模型作りは自分で手を動かさなければ作れないという
完全なアナログな領域なので相反するところだと思います。
そこは人間が生きて行く上で絶対に外せない部分だと思っていますし、
宇宙人化してしまうんじゃないかなと。
だから手を動かして創意工夫して色を塗って指を汚してということを
小さいお子さんにも経験していただきたいし、
親御さんと一緒に楽しんでいただきたいという部分、
そこで何か感じて掴んでいただきたいという思いがあります。
そういう場を作りたいというのは前からずっと思っていました』。
ON AIR LIST
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EASY / TROYE SIVAN
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HEARTBEAT / TAHITI 80
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MAKE YOU HAPPY / NiziU
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IN MY PLACE / COLDPLAY