STORY
ショートショート作家の田丸雅智さん
++ Introduction ++
※新型コロナウイルスの感染拡大予防のためリモート出演頂きました。
ショートショートの定義は諸説ありますが
新世代の小説家である田丸さんが解釈しているのは短くて不思議な話で、
アイディアを活かした印象的な結末のある物語とのこと。
2015年に出版された著書、
「たった40分で誰でも必ず小説が書ける 超ショートショート講座」は
小学生からシニア層まで幅広い世代の方を対象に行なっている
講座の内容をまとめたもの。
『まず好きなものや目についたものなど何でもいいので
名詞を5つ書き出していただいて、その中から僕が一つを選びます。
そこから思いつく名詞、動詞、形容詞などを3つくらい書いてもらって…
次のステップで言葉をあべこべにドッキングさせることで
聞いたことが無くてあり得ない不思議な組み合わせの言葉を作るという
システマチックな感じになっているので誰でも小説が書けます。
子供のほうが頭が柔軟ですよねとよく言われますが、
実は硬そうに見えるだけで、大人は常識のヘルメットをしている感じです。
それをある意味でメソッド化したことで外してあげれば
頭の柔らかさは子供も大人も一緒なんですよ。
次に利いてくるのが教養で、子供はそれを読書に依存することもあるので
本を読む子がいい発想をしますが、大人の場合は経験が豊かだと
どんどん溢れてくるというのが本当のところなんですね』。
++ Until now ++
子供の頃は、せっかちな性格から
早く先を知りたくて飛ばし読みして筋が追えず、
よく分からないからつまらないと感じ、本が苦手だったそう。
『小学校の高学年ころ、あまりに本を読まないので
親がショートショートであれば読めるのではと薦めてくれました。
せっかちな自分でも読み切れてワクワクして面白くて、
そこからショートショートというジャンルに目覚めて行って。
今では長編を読むのも大好きですけど、そこが原点ですかね』。
田丸さんが最初にショートショートを書いたのは高校時代。
何となく書いた作品を友達に見せたところ面白いと言われ
それまでハードルが高いイメージだった小説を書くようになったとか。
『ショートショートは5分くらいの短い時間で読み切れて、
全く違う別世界に連れていってくれるのが一番の魅力です。
読んだ後も自分の中で世界が始まると言うか、完結しないんですよね。
想像するきっかけを与えてくれるところが一番好きです』。
++ Right now ++
小説家として教養や語彙の足りなさを実感したという田丸さんは
料理をしたり旅行や美術館に行くようになり、
今では全てが趣味になっているそうです。
『最初の一歩目は取材のためにと思う部分もあるんですけど、
結局、やり始めたら楽しくなってしまうんですよね。
まずは食わず嫌いせずに一歩踏み込んでみると
意外な面が発見できたりしますよ』。
++ From now on ++
ショートショート普及のために活動している思いについて・・・
『現実的なことも大事ですが、一方で空想はビジネス現場でも必要ですし
日常も面白くなるじゃないですか。そのギャップがすごくあると感じていて、
いろいろな人たちが会話の中で普通に空想を言い合っているような…
空想が日常にありふれている世の中になったらいいと思っています』。
日本国内に限らず他国語の翻訳版によって世界に広めるとともに、
ドラマや映画などの映像化によりショートショートの可能性を
爆発させたいということです。
ON AIR LIST
-
ORDINARY GUY (FEAT.THE MATTSON2) / TORO Y MOI
-
I SAW THE LIGHT / TODD RUNDGREN
-
正夢 / スピッツ
-
SAY WHAT YOU WANT / TEXAS