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STORY

2020.04.18

作家の歌田年さん

*こちらは2020年4月1日に収録したものです。

++ Introduction ++

今年1月に出版されたミステリー小説、
「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」で
「第18回このミステリーがすごい!」の大賞を受賞して
小説家としてデビューされました。

『この賞への応募歴は長くて、
15年前くらいから挑戦を始めましたが
6〜7回応募して今回やっと受賞できました。
フリーランスになって5年目で
経済的に切羽詰まってきたこともあって、
背水の陣で後が無いからあらゆる持っているものを突っ込んで
挑まなければいけないと物凄く気合を入れたんですよね』。

紙鑑定士とプラモデルの造形家という特殊な職業の二人を
組み合わせたことについて・・・

『編集者として模型専門誌に
25年くらい携わって模型に詳しくなり、
出版社時代の最後の4年間に所属した生産管理部の資材課は
自社の刊行物の印刷用紙を一手に調達する部署だったので
紙の知識を随分得たことから模型と紙に関しては普通の人よりは
詳しいだろうという自負があったんですよね。
今までその二つに関しては
それほど題材にされたことが無かったので、
どちらかをネタにして小説を書けば
受けるのではという戦略的な発想でした』。

「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」はストーリーの鍵となる
証拠品の紙が実際に本自体の中に入っているという面白い仕掛け。
作中に出てくる告発手紙の文面が印刷されていることも話題になり、
好セールスにつながったということです。

『出版不況で本が売れないと言われる中で現物の本に特徴があって、
それを自分の手元に置いておきたいという欲求を喚起するには
本自体に何かの仕掛けがあるのは大事だと思います』。


++ Until now ++

中学2年生の時に小説家という職業に憧れを抱いたということで、
大学は文学部に進学し、就職した出版社では得意分野の模型を扱う
専門雑誌に配属されて編集の仕事に就かれました。

『編集者時代にいろいろなコンテンツと付き合っていく中で、
枠に囚われずにオリジナル・コンテンツを創作したいという思いが
徐々に沸いて2000年代に入って初めて本格的に小説を書き始めて、
1本目は数年かかって2004年に完成しました。

その後、編集部から生産管理部への異動で紙に触れて・・・

『私の場合は発注する側なので専門的ではありませんでしたが
紙屋の営業の人たちは本当に詳しくて的確に答えてくれるんですよね。
小説に登場する渡部と同じように触って判断したりとか曲げたりとか、
弾いてパキっと音を立てたりとか…。
聞く所によると舐めて判断するという人もいるらしいですよね。
そこからヒントを得て渡部の設定を紙鑑定士にしました』。

++ Right now ++

小説では主人公が母親を介護する設定になっていますが
歌田さんご自身も認知症のお母さまを介護されているということで、
5年前に離職してフリーランスになってからはスケジュール調整が
楽になったということ。

『人それぞれだと思うので、いろいろなケースの対処法を集めて
万人が閲覧できるように公開すればいいと思います。
それを参考にして実際の生活で簡単に対処できるものがあれば
世の中は楽になるんじゃないかなと思うんですよね。
大抵の人は身の回りのことで精一杯で伝えるという心の余裕が無くて、
人に聞かれて初めて気付くことも多いので
言語化してカジュアルに伝えられるムード作りがあるといいなと。
介護者にとっては人に伝えることで気分が晴れますからね』。

小説家とプロモデラーという二つの顔を持つ歌田さん。

『執筆に関して言えば合間にもう一つの柱である模型を挟むんですよね。
そうすると使う脳が違うので気分転換になります。
執筆が切羽詰まってきた場合でも模型の作業をやることによって
頭の中で整理するという別の脳を同時に使っています。
全く違うタイプの柱を二つ用意すれば互換し合えるので良いと思います』。


++ From now on ++

第一作となる「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」は
読者からも二人の主人公と、彼らに絡む女性キャラクターが人気で
続編を期待する声も出ている中、続編について・・・

『バディものや二人がそれぞれ独立して活躍する話も作れそうなので
いろいろなパターンができそうだなと。
もっと冒険小説に振って活劇的なストーリーも書けると思っています』。

現在は編集者から建築を扱った小説執筆の提案を受けていて
建築系のうんちくを織り交ぜたミステリーを考えているとのこと。
“館もの”という既存のジャンルがある中で自分なりの切り口で
攻められたらいいと考えているそうです。

歌田さんが思い描く今後の夢は・・・

『第一には一生、小説を書いて行きたいということですね。
それと映画が好きなので映像化した時に映えるストーリーを
狙って書きたいと思っています。
最初から想定して書けば原作がベストの状態で映像になると思うので、
そういうことには挑戦していきたいと思います』。

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