STORY
ジャズピアニスト/作曲家/編曲家の大野雄二さん
++ Introduction ++
「ルパン三世」のテーマ曲でお馴染みのピアニスト、作曲家、編曲家の
大野雄二さんが音楽を手がけた最新作は現在公開中の映画、
「ルパン三世 THE FIRST」。
劇伴という作業を40数年にわたって手がけられていらっしゃいますが、
時間や絵に合わせることが大事なので
まず最初にやることはストップウオッチで時間を計り、
何小節入るかを計算することだそうです。
プロのキャリアは、好き勝手に演奏するモダンジャズからスタート。
人の意見を聞きたくないというスタンスでしたが、
ある時にコマーシャルの音楽を頼まれ、全てがクライアントからの
無理難題なオーダーの連続だったことが面白かったとか。
『ジャズしか演ってなかったのでポップスのポの字も知らないわけで…
嫌という程にポップスを聴くようになった。その頃、レコード屋さんに行って
アメリカは当然だけどイギリス、フランス、ブラジルのポップスから
イタリアやスペインのポップス、最終的にはアフリカのものまで聴いたりして、
ジャズの時には難しいほど格好いいと思っていたのが、ポップスを演った時に
格好いいド・ミ・ソもあると気がついて価値観が変わったんです』。
++ Until now ++
第二次世界大戦が始まる年、熱海で旅館を経営する家に生まれた大野さん。
物心ついた頃には実家が進駐軍に接収され、米軍の人が保養に来て
アメリカの文化が入ってくるようになり、その文化が好きに。
お姉さんがピアノを習っていたこともあってレッスンを始めたものの
人に教わることが向いていないと感じ、先生が自宅に来る時は
裏山のみかん畑に逃げて、全くの独学でピアノを習得したそうです。
日本テレビでオンエアされていた石立鉄男さん主演のドラマ、
「水もれ甲介」やサスペンス系の音楽とCMも手がけており、
最も良い時期にルパン三世のオーダーが。
『1977年当時はフュージョンやディスコの絶頂期でアレンジが格好よくて
新しい流れで僕も演っていましたけど…
ルパンのテーマ曲はアレンジありきだけのメロディーにはしたくないと。
分かりやすくて骨太のメロディーで、それがアレンジを変えればどの様にも
耐えられる、ということだけを考えて作ったから続いているのかな』。
++ Right now ++
料理好きで知られている大野雄二さん・・・
『僕はちゃんとしたハンバーグとかビーフシチューを作るのは嫌いなの。
それは本を見ればできちゃうでしょ。
ある物で何か自分が思った感じで料理するというので美味しいとか…。
甘いのが嫌いなので砂糖やみりんはほとんど使わないので日本酒だけ。
昨年、出版された大野さんの著書「ジャズ放浪記」で紹介されている
「肉天」は薄切りの牛肉を生姜醤油に漬けて片栗粉をまぶして揚げて
大根おろしで食べるという一品。
『音楽と同じですけど、全てを出してしまうと駄目なんですよ。
肉は存分に食べてもらいたいけど、ししとうが8本ついていると
有り難みが無くなりますよ。2本とかにすると美味しかったなぁ〜
となるんですよ。アドリブと一緒だから。惜しまれつつ止めないと』。
++ From now on ++
『ジャズはマニアックな人やミュージシャン以外に分かるとか
分からないとか関係無く、楽しいなと思って聴ければいいと思っているので。
僕は笑わせないと気が済まないので格好いい音楽というだけでは嫌なの。
どこかで笑わせてリラックスさせたいから面白いことを演ってますよ』。
Yuji Ohno & Lupintic Six with Fujikochans
「ルパン三世コンサート 2020」
2020年2月11日(火) @東京キネマ倶楽部
ON AIR LIST
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THEME FROM LUPIN III 2019 (メインテーマ) / YOU & EXPLOSION BAND
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GIFT FEAT.稲泉りん / YOU & EXPLOSION BAND
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JAZZ SQUALL FEAT.稲泉りん / YUJI OHNO TRIO
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ちゃんと言わなきゃ愛さない / 石川さゆり