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STORY

2019.07.20

「ナチュラル スマイル ジャパン」の代表取締役、松本理寿輝さん

++ Introduction ++

「ナチュラルスマイルジャパン」の代表取締役の松本理寿輝さんが運営している
「まちのこども園」は保育園と幼稚園の機能を兼ね備え、
「まちの保育園」は保育園に特化した施設で、“まちの”という名称が表す通り
地域に開かれた園作りを目指し、まちの人たちの協力も得ながら子供たちの環境を
作ることを進められています。

『必ずしも町や社会の誰もが子供が得意ということではないかもしれないので、
その間を繋ぐ役割をする「コミュニティーコーディネーター」が常駐していて…
あることに熱中している“まちの人”と“子供”の興味や関心を繋げてみたところ
子供たちが真剣に話を聞いたり、全く違う視点で表現したりということもあります。
もちろん、安心や安全は大前提で施設の中に不特定多数の人は入れませんが、
“まちの人”にも来てもらって出会いを生み出したいので施設と町の中間領域的な
場所として「コミュニティースペース」と呼んでいるカフェを幾つか作りました』。

0歳から6歳までの幼児や児童を対象にした「まちのこども園」を運営する中で
松本さんが感じていることは・・・

『特に0歳児や1歳児は大好きな人との心の絆がとても大事だと言われていて、
自分が大好きな人が他の人とどのようなコミュニケーションをとっているかを
見て感じているんですよ。知識を伝達するまでは届かなくても人が心を動かしている
場面に子供が直面したり、その中で育って行くとこの社会は楽しそうだなと感じて…
子供たちにとっても他文化やいろいろな人が心を動かして生活しているというのは
影響があるのかなと思います。子供の中での「ライフソース」が増えていくことは
その後においてとても良いみたいで、人は何か物事を理解しようとした時に
自分が経験してきたことや知っていることを組み合わせて捉えるところがあるので、
子供がいろいろな経験をして知っているというのは大事なことだと思います』。



++ Until now ++

広告代理店や不動産会社を経て子供教育に関わるようになった経緯について
松本さんは・・・

『大学生の頃、近くの児童養護施設でボランティアしていた時期があって、
子供たちが育つ環境は大事だと感じて何かしたいと思っていましたが、
2001年にイタリアの幼児教育「レッジョ・エミリア」の展覧会を観て感銘を受けて…
「レッジョ・エミリア」という町の市民全体で教育の在り方や子供の環境について
考えて自分たちで常に変化させながら教育の質を高めていくことを実践している
エリアがあって、街自体がアートに力を入れていることから教育自体も美しいし、
子供たちも興味あることを自分たちで選んで探求していたりとか・・・
大人がそこに関わって子供たちにいろいろなきっかけを適度に与えていたりして
子供に対するの思いを町中の誰もが語っているのは凄いと思って、
こんなことが出来たらいいなという夢をもちました』。

現在の課題は「待機児童」の問題と幼児教育や保育の質の向上という松本さん・・・

『キーワードとして大事だと思っているのが「コンパス・オーバー・マップス」です。
今後さらに社会の変化が激しくなっていく中、道標の地図を手にしているより
コンパスを持っているほうが大事だと。つまり、学ぶべきことをインプットするより
学び方自体を身に付けて行くほうが大事になる。
最近は「非認知能力」という言葉もあってテストで図れる認知能力だけでなくて
諦めずにやり続ける力、コミュニケーション能力、自分の気持をコントロールする力
という部分も同時に育みながら学び方自体を身に付けていくことが大事で、
その非認知能力や学び方において
とても大事だと言われているのが乳幼児期であって
今、先進国では「ゼロ歳からの教育改革」がキーワードになっているんですよね』。

++ Right now ++

気持ちの切り替えは家族と過ごす時間という松本さん・・・

『子供が今2歳なので切り替えたいということ以前に切り替えざるをえない
みたいな場面が家ではあるので、そういう意味では家に帰った瞬間に切り替わる
ところはあって、家族との時間は本当に大事だなと思っています』。



++ From now on ++

「まちのこども園」「まちの保育園」を運営する中で
体験されたエピソードとして・・・

『雑誌に興味をもった生後8ヶ月の女の子がいてページをめくっていたら
たまたま腕時計の広告のページがあって、その時にアナログの腕時計をしていたので
“これも時計だよ”と見せて、その女の子の耳に時計を当てたところ・・・
“音が鳴った”と言って驚いて、その時にとった行動が雑誌に耳を当てた
ということで・・・ 生後8ヶ月の子供は論理的思考はしないとされていましたが、
それだけの力を持っているということで、子供のイメージを豊かにしていくことも
大事かなと思っています』。

「ナチュラルスマイルジャパン」の代表取締役として
松本さんが思い描いている今後とは?

『2010年に会社を立ち上げて2015年までを「文化創造期」、2015年から2020年を
「標準化期」として皆んなで作ってきたものを誰もができるように形にして行ければ
という思いを持ちながらやっています。例えば「アライアンス」という考え方は
私たちが思っている保育と他の法人が考えている保育が違う視点で捉えられれば
もっと豊かになっていくのではというアイディアであって、
今は互いに情報交換し合うパートナーを全国に作っているところです。
そして、2020年から2025年を「創造的破壊期」と呼んでいて・・・
教育は常に考え直していかなければと思っています』。

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  • STONED IN THE VALLEY / NO ROME
  • IT'S THE HARD KNOCK LIFE / QUVENZHANE WALLIS. ZOE MARGARET COLLET
  • DON'T LOOK BACK IN ANGER / OASIS
  • WOULDN'T IT BE NICE / BEACH BOYS

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