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STORY

2019.05.11

日本茶インストラクターのブレケル・オスカルさん

++ Introduction ++

「日本茶インストラクター」のブレケル・オスカルさん。
お茶は一回だけ味わうのではなくて煎を重ねるごとの変化を楽しむものであって、
一煎目はふくよかな旨味があり二煎目は甘味を中心に味わい、
香りや爽やかな渋みはそれ以降に分かりやすくなるとのことで、
いろいろな味の要素を楽しむことができるのが日本茶の魅力のひとつとのこと。

『新茶は新茶としてたっぷりと楽しんでいただきたいですが、
それだけではなくて新茶が終わってもお茶を飲み続けてください。
冷茶は一番簡単な日本茶の入れ方で今は専用のボトルがあったり、
ワイングラスで飲んだりするのも夏にぴったりだと思います。
赤ワイン用のグラスの多くは口の面積が広くて冷茶が常温に戻ってしまうので、
長く冷たい状態で楽しめるように白ワイン用のグラスをお薦めします』。



++ Until now ++

合格率35%といわれる難関「日本茶インストラクター」の資格を取得された
スウェーデン人のオスカルさんが日本語の勉強を始めたのは11年前。
ゼロからのスタートだったそうです。

『私は日本茶が大好きで趣味として楽しんでいましたが、
2008年頃、スウェーデンではワインやビールのテイスティングが流行っていて…
そんな時に日本人の友人が私に
“お茶が好き過ぎるから日本茶インストラクターになってみれば”と
提案してくれました。その友人は資格を取るには日本語が分からなければいけない
ということを知っていたので半分は冗談だったと思いますが、
私はその時にもしかしたら趣味ではなくて仕事にできないかと。
ワインのソムリエとかコーヒーのバリスタが仕事をしている様子を見ると
凄く楽しそうだなと思っていて、これを緑茶でできたらいいなと思って、
それがスタートだったんですよ』。

「日本茶インストラクター」の資格は製茶業の人が消費者に分かりやすく
説明できるようにインストラクションの技術を磨くために取得することもあれば
本業とは別に趣味で日本茶のイベントに参加してお茶の入れ方を伝える人もいて、
活動の幅は広いということです。
オスカルさんは日本茶を紹介するイベントやセミナーで産地別、品種別のお茶を
紹介したり海外でお茶の魅力を伝える講座を開いている他、
「Oscar Brekell’s Tea Selection」という日本茶ブランドも展開されています。

++ Right now ++

日本茶好きが高じて「日本茶インストラクター」の資格を取得したオスカルさん。
学生時代から継続している趣味がランニングで、今でも週一ペースで
8キロくらい走っているそう。

『私にとってランニングは瞑想と言うと言い過ぎかもしれませんが…
実は走るのが凄く好きなわけではなくてキツいところもあって、
ただ走っている間にちょっと自分の考えをまとめることができたり、
何か嫌なことがあったらそれを流すこともできたりして。
あとは終わってから達成感があるのも凄くいいところなので走り続けています』。

プライベートで旅したい場所については・・・

『日本に移住して7年でこれまでに35都道府県を回ってきましたが、
あまり行っていないのは東北ですね。仕事でお茶の産地に行くことが多くて、
それはこれからも機会が沢山あると思うんですけど、逆にお茶が無い所というか
他の日本も見てみたいと思っています。実は東北は1回だけ東日本大震災の頃に
留学生として日本いたので宮城県の石巻市に瓦礫撤去で行きました。
温泉が好きで特に真冬の温泉、
雪が積もっている時の露天風呂は最高じゃないですか。
だから東北やさらに北に行くと味わえるんじゃないかなと想像して、
今年の冬こそは』。




++ From now on ++

“日本茶の未来は明るい”というポジティブな考えをもっており、

『業界の人が集まるイベントだとマイナス的な話が結構出ますが私は
“今の日本茶”が凄く楽しくて、単一品種「シングルオリジン」の日本茶は
赤ワインやシングルモルトと同じように飲み比べできたり
移動中にペットボトルで手軽にお茶が飲めますし消費者の目線からすれば
一番いい時代なんじゃないかなと思っています。
日本の人口が減少して確かに需要は減っていますが、
今後は輸出も期待できると思うし、
日本茶が多様化して選択肢が増えているので
どちらかと言えばもっと楽しくなって
きっと明るい未来があるんじゃないかなと思うんですけどね』。

これから必要とされるのはお茶に触れて飲む機会を増やすこと。
そして、海外に行ってその国の言語で丁寧に分かりやすく正確に面白く楽しく
日本茶について語ることができる人材を育てるのが一番大事ではとのこと。

今後の夢についてオスカルさんは・・・

『スウェーデン出身でスウェーデンというとノーベル賞が
有名だと思いますが、
毎年12月10日に首都のストックホルムで授賞式の晩餐会が
行われます。そこで日本茶をプロデュースしてみたいなと思っています。
日本の高級なシングルオリジンのお茶がブルゴーニュのワインやシングルモルトの
仲間入りをするんじゃないかなと、
まずそういうきっかけとして全世界で注目される
イベントで日本茶を入れることができたらいいなと』。

“お茶する”という意味のスウェーデン語をタイトルにしたポッドキャスト、
「日本茶でFika」ではオスカルさんがメディアでは触れることがあまりない話題や
日本での暮らし、ご自身が考えていることを紹介されています。
また、日本茶ブランド「Oscar Brekell’s Tea Selection」では香料を一切使用せず
品種の力だけで個性豊かな味わいが生まれるような
日本茶を6種類提供していますが、
今後、さらに増やしていく予定ということです。

ON AIR LIST

  • THESE ARE THE DAYS / JAMIE CULLUM
  • JAMES / PAT METHENY GROUP
  • IT IS WHAT IS / BLOOD ORANGE
  • I’M NOT THE ONLY ONE / SAM SMITH

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