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STORY

2018.12.15

元大相撲力士、そして日本相撲協会 公認マンガ家の琴剣淳弥さん

++ Introduction ++

元大相撲力士で日本相撲協会公認の漫画家、琴剣淳弥さん。
ご自身が連載している「相撲メシ」の取材がきっかけで
貴景勝関と仲良くなり、
一年間の大相撲を締めくくる11月の「九州場所」で優勝した日も
夜中の12時すぎに“お陰さまで優勝できました!”というメッセージが
LINEに届いたそうです。

『大相撲ジャーナル』で連載している「両国すもう絵」は来年で30周年。
他にもWebの連載や大相撲アプリなども手がけられていて、
デジタルで漫画を描くことにも挑戦したそうですが・・・

『例えば、目の中の光が一つと二つでは全然違うし、
その辺りの微妙な差は手でないと描けないなというか。
何度か挑戦してみたけどノーマルに手描きのほうが味が出ると思いますね』。

日本相撲協会公認の漫画家である琴剣さんの作品、
現在、協会の公式サイトでは「大相撲伝」「まわしの締め方」「相撲健康体操」
「大相撲入門編」が掲載されているとのことです。

『“まわしの締め方”って私が入門した時から何一つ資料が無かったんですよ。
口で伝えたり、体で覚えさせるだけだったんです。
これは何かないのかなと思って自分で漫画を描くようになった時に
相撲協会の方に話をしたら是非お願いしますと。
「相撲健康体操」は四股から土俵入りの型まで12項目の体操を描いたもので、
最後の「大相撲入門編」は新弟子をスカウトすると親御さんからいろいろと
質問されることが多いらしいので、その回答が漫画になっています。
新弟子をスカウトしたらこの冊子を見てくださいと・・・
親方衆からは役に立っていますと言われているようです』。



++ Until now ++

琴剣さんが現役時代に在籍していたのは佐渡ヶ嶽部屋で
同期には貴景勝関が移籍して話題になった千賀ノ浦部屋の親方である元隆三杉や
琴椿(現・白玉親方)や北天佑などの人気者がいましたが、
琴剣さんは自身が相撲を取るよりもコーチに向いていたとのことで
現役と並行して新弟子が通う学校「相撲教習所」の指導員もされていたそうです。

もともと手塚治虫さんが大好きな漫画少年で夢は漫画家になることでしたが、
14歳の頃にはすでに身長が180センチあって体も大きかったということで
入門のきっかけは、、

『私の叔父さんが先代の佐渡ヶ嶽親方(元・横綱琴桜)と知り合いで、
当時、現役を引退して部屋をもったばかりで弟子を探していると。
そこで叔父さんが“家に大きい子いるよ〜”と伝えたところ早々に会いに来て、
その時に生まれて初めて自分より大きい人を見ました。
親方はスカウトが上手い方で、“手塚治虫さんが好きで漫画家になりたい”と言うと
“手塚さんも東京にいるぞ”と言われて入門しました』。

入門した日に部屋の玄関を入ったところ、痣や擦り傷だらけの先輩を見て
騙されたと感じてすぐに帰ろうと思ったという琴剣さん。
現役時代に2回の脱走、それほど相撲部屋は厳しかったそうです。

現役引退とその後は・・・

『そこそこは勝てたのである程度のところで相撲を取っていましたが
親方からは新弟子の教育係もやれと言われて・・・
自分には向いてないのかなと思い始めるようになり、
漫画家になりたいという思いも
忘れられなかったので、10年目を区切りに相撲を辞めました。
現役を引退してすぐに結婚した妻は“夢を追いかけなさい”と言ってくれて。
アシスタントにも就かず苦労する中、
ちばてつや先生には本当に良くしてもらいました。
そして、若貴ブームの時に一気に漫画家としてデビューできた感じです。

偉そうなことを言いますけど、本当に“真面目”と“コツコツ”というのは
絶対に成功する基本だと思うんですよ。
どんなことがあっても真面目にやっていると絶対に辿り着くと・・・
これは凄い実感しています。ズルは絶対にいけない。真面目が一番』。

++ Right now ++

相撲の世界でご飯といえば「ちゃんこ鍋」。
琴剣さんが入門した昭和50年当時は醤油ベースが一般的でしたが、
ハワイ出身の力士が当番になるとパイナップルが入ったり、
ヨーロッパから入門するようになると
トマト味やオリーブオイルの香りがしたりと
ちゃんこ鍋も時代とともに変化しているそう。
また、新しい部屋は新弟子ばかりでちゃんこ鍋を作れる人がいないため、
今では料理サイトのレシピを参考にしているところもあって
伝統の味が徐々に無くなってきているということです。

『今は“湯豆腐”が流行っていますね。
相撲部屋の湯豆腐は“卵の黄身”でタレを作るんです。
湯煎して黄身にとろみを付けて、豆腐に鶏肉に野菜など具沢山で、
それにタレを乗せて食べるんですけど、これが美味いんですよ。
麺つゆに卵の黄身を入れて混ぜて、
その中に鰹節とネギを入れるだけでも美味しい。
ご飯にタレをかけてお茶漬け風にして食べると最高のシメの飯です。
相撲部屋のシメにうどんや雑炊は無いんですよ』。



++ From now on ++

現在進行しているのが大相撲をテーマにしたドキュメンタリー映画。
監督はこれまで見たことが無いような場面を撮りたいということで、
今年の11月場所の番付発表の翌日から相撲部屋の朝稽古に参加して
力士たちとのコミュニケーションをとるという熱の入れようで、
2020年公開に向けて12月から撮影がスタートしたとのこと。

生で相撲を観戦したことが無い方に琴剣さんは・・・

『ぜひ、国技館に来てください。相撲は唯一の“無差別級”なんですよ。
炎鵬という一般の方よりも小さいお相撲さんが200キロ級の臥牙丸を
投げ飛ばしたりとか・・・
これは相撲だけ、柔道などでは観られないですよね。
“小よく大を制す”じゃないですけど、日本人はそういうところを見ると
血が騒ぐらしいんですよ。
ぜひ、そういうところから観て欲しいなと思います』。

両国国技館に掲示されている82の“決まり手”の絵は琴剣さんが手がけたもので、
今後も相撲協会公認の漫画家として相撲文化を後世に残すための記録として
漫画を描き続けたいということです。

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