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STORY

2018.07.28

建築家/デザイナーの寺田尚樹さん

++ Introduction ++

「テラダモケイ」というシート状の模型シリーズを考案したり、
「15.0%」という不思議なアイスクリーム・スプーンをプロデュースするなど
従来の「建築設計」にとどまらない活動をされている
建築家/デザイナーの寺田尚樹さん。

「テラダモケイ」は1/100スケールという建築の模型ではポピュラーなサイズで
当初は建築の模型用のアクセサリーとして販売をスタートしましたが、
相撲や中央線の車両など、ちょっと違ったものを作ったところ反響があり
売れたことから次々に新しいものを作ろうという楽しさが出てきたそうです。

寺田さんの肩書きは建築家、デザイナー、モデラー、そして料理研究家。
単純に料理が大好きで、建築やプロダクトを作ることに似ていて、
まず、誰のために作るかが決まっていて、予算があって素材を調べて
それを順番に組み立てていく・・・
建築の現場でコンクリートを打たないと次の工程に移れないのと同じで
ソースを作ってからでないとパスタを茹でられないといったプロセスが
とても似ていると思っていて、建築も料理も同列に考えてやっているそうです。

料理関連のプロダクトで寺田さんご自身が気に入っているのは「15.0%」という
アイスクリーム専用のスプーン。
アルミの無垢材でできていて、カップのアイスに付いてくる木のスプーンに
少し厚みをもたせた形です。
アルミは熱伝導率が高く、手の熱がスプーンに伝わって温まるため
アイスがすくいやすくなっています。

アイス好きの寺田さんは冷凍庫から出して直ぐはカチカチで食べられず
じれったい思いをすることから、熱ですくうという機能をもったスプーンを
デザインされました。

プロダクト・デザイン、グラフィック・デザイン、空間デザインという
3つの領域で活躍されている寺田さんですが、その棲み分けについて・・・

『職種という意味では分かれてしまいますが、やっていることは同じ。
スケール=大きさが違うだけで、そこに境界線は無いと思っています。
アイスクリーム・スプーンを
デザインしている時も建築のデザインをしている時も
考えているプロセスやメソッドは同じかな。
一つ考えているのは100%全部をデザインしないということで、
8割くらいまではデザインします。
残りの2割は実際にそれを使ってくださる方が
自分のアイディアを出してもらえるような、
あるいは自分の解釈ができるような
余地を残すことをしようと思っています』。


++ Until now ++

寺田さんのお父様はグラフィックデザイナーで、
とても忙しく土日も仕事場にいる生活だったことから
小学生の頃は家族で父親の仕事場に行くのが寺田さんの週末でした。

そこには色鉛筆があったり素敵な色のマーカーがあったり
本棚にはグラフィックの本や写真集、図鑑などが並んでいて、
それがとても楽しくて父親の仕事場でそういった本を読んで過ごしたそうで、
今から思えば現在の道に進むきっかけになったということです。

学生時代に日本で建築を学んでいく中でプロダクトからインテリア、
建築まで、何でも全部やりたいという思いから、
海外の学校で「アーキテクト」という立場で
勉強するために日本の大学を卒業したあと、渡英。
英国建築家協会建築学校(AAスクール)で学ばれましたが、
自分で課題を設定して解決しなければならなかったので辛かったけれど、
とても勉強になったそうです。

重要なのは自分のオリジナリティ、
考えをしっかり持って発信、表現することで
建築家というのは建物を建てることが目的ではなく、
建物を建てて、そこでそれを使う人が幸せになることが目的であり
建物はあくまでも手段で、どのようなものをデザインする時も
その先の目的は「人のココロ」ということを心がけているということです。

++ Right now ++

常に仕事のことを考えているという寺田さんですが、
気分転換はプラモデル作り。
作らない人から見たら誰が作っても同じ結果になると
勘違いされがちですが、
実は同じキットであっても作る人によって全然違い、
プラモデルという素材に自分の思いや感覚を入れられるところが楽しく、
立体の塗り絵、3Dの塗り絵的な感覚があるということです。

プラモデルを作りながらもアイスクリーム・スプーンのことは考えているけど
それは意識の中のかなり下のレベルであって、
仕事のことを考える時も意識の上のほうで考えたり下のほうで考えたり
行ったり来たりするとアイディアが出てくるそうです。


++ From now on ++

現在はヴァーチャルなツールが次々に出てきていて、
それを使いこなすことがデザイナーの役割だと勘違いされているけれど、
デザイナーはもっと根本を考える仕事でありながら、
表層の部分に
意識が行っているような気がしていているという寺田さん・・・

今後、実際にオフィスに行かずに
自宅で仕事をすることも増えていくと思われる一方で、
最もプロダクティブな意思決定をする時は
人がリアルに会うことが重要であり、そういった意味からもこれからは
リアルな空間をデザインすることが重要で価値があると考えているそうです。

『今やってみたいことは素材感。
触れるとか、温かいとか冷たいとか触れた時の触感とか、
目以外で感じる情報・・・
肌で感じる温度とか匂いとか、
そういったものをもっとやって行きたいと思う。
デジタルはそういったものに追い付いてくると思うんですけど
リアルなことにはこだわっていきたいと思います』。

今後の夢について、寺田さんは・・・
『アイスクリーム・スプーンを楽しむ“プロセス”を考えてデザインしていますが、
行き着く先はアイスクリーム自体をデザインすることで、
ボクはアイスクリーム屋さんになりたいと思っているんです。
空間もフレーバーもレシピも考えて、全部やりたいです』。

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  • 上を向いて歩こう / 坂本 九
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