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STORY

2018.06.23

ZMPの代表 谷口恒さん

++ Introduction ++
谷口恒さんが代表を務める株式会社ZMPでは
完全自動運転によるタクシーの開発を行っています。
“2020年の東京オリンピックまでに、東京の街に「無人タクシー」を走らせる”
という目標を掲げ、
昨年、政府から無人運転の許可が下りました。

完全自動運転による「無人タクシー」は
見えないロボットが運転しているようなイメージ。
私たちが普段、運転しながら車線変更をするとき、
目でいろいろなところを確認するのと同じように、
この無人タクシーは車全体に搭載しているカメラで危険を察知し、
車が判断してハンドルやペダルを操作します。
ZMPではそういった機能を持ったAIなど、
自動車につける自動運転システムを開発しています。

東京都によるこの自動運転技術活用した
ビジネスモデル構築の支援が決まり、
秋ごろに六本木〜大手町間の
営業運行の実証が行われるそうです。

この「無人タクシー」が実現する事で
予約が簡単にできるようになったり、
値段も安くなるので、
若い世代でも気軽にタクシーを利用できるようになります。
さらに、交通事故が減少し、
渋滞の緩和にもつながることが期待されています。


++ Until now ++
谷口恒さんは実家がある姫路に帰省したとき、
タクシーを利用しようしても
近場のタクシー業者が廃業してしまったということで、
20分くらいかけて遠くからタクシーを呼ばなければならず、
タクシードライバーの高齢化が進み、跡継ぎもいない、
そんな状況を知った谷口さんは
無人タクシーの必要性を感じたそうです。

しかし、現在、地方ではなく東京を拠点としている理由は
?AIの観点から、地方だと交通量が少なくデータが取りづらいので、
 交通量が多い東京で多くのデータを取り、開発を加速するため。
?現段階の無人タクシーはコストが高いので、
 少々コストが高くても需要のある東京でしばらく稼働し、
 コストを下げて地方でも手が届くようにするため。
という2点から。

そして、株式会社ZMPは「無人タクシー」だけではなく
「宅配ロボット」も開発中とのこと。
昨年、六本木ヒルズで
下のスターバックスから上のオフィスまで、
物を届けるという実験が行われたそうです。

『今はまだ、人型ロボットの完成まで達していないですが
 その手前である、自動運転タクシーや宅配ロボットなど、
 実現できることから始めています。』
という言葉通り、形にとらわれずに進化した技術を使って
いろんな分野に役立つモノを作っていこうとされています。

++ Right now ++
現在、谷口さんは東京芸術大学の博士課程に在籍中。
通うことになったきっかけは、
ロボットは「デザイン」と「インターフェース」が重要で
従来は、デザイナーとエンジニアが別々にロボットを作っていたものを、  
デザインとインターフェースを同時進行で行わなければならない、
と思ったから。
谷口さん自らそれを体験し、他の誰かが見て参考にして
同じように作ってくれる人が現れたらいいな、ということで
通いはじめました。


++ From now on ++
タクシー業界は高齢化が進み、人手不足。
求人を募集してもなかなか集まらないのが現状ですが、、、
無人タクシーの実現化を目指す、谷口さんはこうおっしゃいます。
『いまは東京のタクシーの2〜3割が車庫で眠っている状態。
 それなら、その2〜3割の減ったところをロボットで補えたらいいなと
 考えているんです。それができれば収益も増えるし、
 その増えた分をドライバーとして
働いている方々に還元していくことができます。
 そうする事で待遇もよくなり、
働きやすい職にする事ができると思っているんですよ。 
 これからは高齢者のお客さんもどんどん増え、
助けが必要な乗客の方も増えますので、
 もちろんドライバーさんは大切にしていきますが、
必ず減ってきてしまうので
 そこをロボットが補っていくと考えています。
 適材適所、共存共栄というのが、ユーザにとっても
 使いやすくなってくるのではないかなと思っています。』

昨年12月に無人での運転許可が政府から下りましたが、
東京オリンピックまでは残り2年。
どこまで実績を重ね、技術的に安全だと思ってもらえるようにするのか、
今はまだ公道での実験許可がおりただけなので
どのように営業の許可もらうのか、
羽田空港、競技会場になっている有明やお台場など、
どこまで自動運転によるタクシーの営業範囲を拡げられるかなどが
今後の課題になってくるそうです。

「宅配ロボット」に関しては
ドローンを使って緊急の医薬品の輸送実験も行っています。
アフリカなど大きな病院から離れた場所での
診察はインターネットを使い実現できましたが、そこには薬がないので、
そういった時にドローンを使い、届けるという計画です。


谷口さんは社内に
「社会を楽しく豊かにする、パートナーとなるロボットを開発していこう」
という目標を掲げ、
無人タクシーでもタクシードライバーさんのように世間話をしたり、
観光客が乗ったらオススメのスポットを紹介できるといった、
単なる機械やロボットではなく、頼りにされるパートナーとして
ロボットと人間の共存を実現するのが夢だそうです。

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