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STORY

2018.01.27

人気ヘアサロン「DaB」の代表、 ヘアデザイナーの八木岡聡さん

++ Introduction ++
スーパーカリスマヘアデザイナーの八木岡さん。
人を見て、ついつい「この人はこういう髪型にした方がいい」と思ってしまうそう。
例えば、電車に乗っていて前にいる人などの髪型は
自動的に考えてしまうということで、渋谷の交差点なんか渡ったら大変なのだとか。
ヘアデザインをするときに最初に見る特徴は、
その人自身がなりたい姿を想像してあげること。
コミュニケーションをとったりもしますが、ほとんどの方がお任せで来て、
“なにか新しい自分を見つけたい・・・”、そんな気持ちで来てくれるので、
それに答えるには、色んな人の生き方にフィットするような、
ヘアスタイルをどれだけ用意しているかということが問われるのだとか。
そして、そこに至るまで、人のことは誰よりも見てきたといいます。
素敵な人や、逆に素敵じゃない人を見つける。
そうすると「どうして素敵じゃないんだろう?」みたいなところから
「今だったらこんな子が街に歩いていたらかっこいいよな」みたいなことを
思いながら生きているのだそう。
八木岡さんほどキャリアがあると、自分の好みを超えて
デザインしてあげられるそうで、昔は、自分の好みじゃないものをやると、
デザイナーとして道が外れちゃうんじゃないかという不安があったそうですが、
今では、勇気を持ってその人がなりたい姿を
思いっきり作ってあげられるキャリアになってきたとのこと。

また八木岡さんは、ヘアデザインやサロン以外にも
プロダクトのデザインもされています。
年齢を重ね、色んなステップを踏んで生きてくる中で、
だんだん自分の仕事をデザインする、生活をデザインするといったことを
おこなうようになったとか。
髪型だけじゃなく、色んなプロダクツやインダストリアルデザインなど
自分の仕事に関わることからスタートして
今では色んなものをデザインしているとのこと。
動機は単純で、自分が使いたいとか、これがあったらとても仕事が便利になるな、
もっと魅力的な仕事になるな、という思いから。
例えば今、美容師さんの座っているイスを作ったり、シャンプー台を作ったり、
イスは全世界で使われているとのこと。
プロに選ばれるというのはプロのツボというものがあって、
それを満たすかどうかが勝負で、上っ面のデザインだけでは引っ張れないそう。
プロダクツを作る上で大事にしているのは、「粘り」と「なまり」。
粘りは、誰よりもアイディアをギリギリまで絞り出して、
最後まで何度もチェックして作り上げていく。
なまりは、個性だったり癖だったりそういうものをどれだけ入れ込めるか。
今、色んな商品開発に関わっていて、
マーケティングリサーチで作るものが多すぎると感じているそう。
売れない時代だから特に、そういうミーティングがすごく多いのだとか。
そうすると、誰が言い出しっぺで、誰が考えて、
誰の思いで作ったかわからない商品が多いそう。
なので、八木岡さんが関わるプロジェクトにおいては、
なるべく癖や思いをどれだけ入れられるかそれが大事にしている点だといいます。


++ Until now ++
実は、仕事を始めるまで美容室に行ったことがなかったという八木岡さん。
美容師になったキッカケは、
自分でなにか技術を身につけたい、自分が何かを作り上げて、
何かを生み出す仕事がしたいと思ったことだそう。
大学には行かず、代々木の駅を降りて新宿まで、
服部栄養専門学校と山野美容専門学校、文化服装学院の
3校の願書をもらい、何になろうかなと考えたとのこと。
まず料理学校で浮かんだのが、ケーキに憧れがあったためパティシエ。
次に、美容師。美容室行ったことがなかったけど、やった分だけ稼げたり、
自分が自信を持ってやれる仕事なのかなと思ったといいます。
ファッションデザイナーは、もっと才能が必要なのでは?と思い、
そういった意味では、美容師さんの方が、自分が誰よりも頑張って
練習したり技術を身につければ何かできるんじゃないかと美容師を選んだとのこと。

八木岡さんが美容師になったときに、「SHIMA」という美容室の嶋義憲師匠に
出会えたことが一番大きなことで、この出会いによって美容師として頑張れたそう。
一生懸命、美容師をやっていた時、外への憧れをある程度から持つようになり、
いつかは海外で活躍したいと、ニューヨーク、パリに行ったそう。
ニューヨークでは、ジャン=ポール・ゴルチエと出会い、
髪の毛を切っていたことがキッカケで、パリに行くことに。
その後、パリで映画の世界などを体験してきたそう。

自分の美意識を高めるためには、
自分で望んでないと必ず来ないと八木岡さんはいいます。
技術は、誰よりも時間をかけたことで必ず返ってくる。
技術を習得するということは、どれだけやったかっていうことの証明になる。
センスは時間だけでなく、もっと自分自身感動して刻み込むか、
それを工夫して、何かに繋げていく知恵だったりとか、
そういうことが大切になってくるとのこと。

その後、1996年に帰国し、代官山に「DaB」をオープン。
カリスマ美容師ブームがおこり始めていた頃でしたが、
当時の美容文化は、ギャルや裏原、ストリート系の若者系文化が
生まれる時期だったそう。
その当時、ミュージシャンの方達も色んなヘアカラーをやるようになり、
90年代後半ぐらいにカラーブームが起きたといいます。
その前までは、カラーと行っても男性のホワイトブリーチぐらいしかなくて、
女性は、ブリーチをするまでいっていなかったのだとか。

++ Right now ++
現在、お子さんが小学校4年生で、子どもが生まれてから
プライベートらしいプライベートをとるようになったとか。
美容師さんには珍しく、毎週日曜日を休むようにしているそう。
お子さんは、男女の双子で女の子は「空」で、男の子は「海」。
双子でも女の子と男の子は全然違うそう。
八木岡さんは、男女の双子を授かれたということは
人生で運をすべて使ったと思った、といいます。
仕事はほとんど努力で勝ち取ってきたって気持ちがあるけど、
運を使ったと思ったのはこれが初めてだと思ったそう。

男の子のお子さんは、最近はゲームが好きだけど、
習いごとが多いので禁止をしているのだとか。
なので、「自分が作ったゲームだったらいいよ」と、
自分で作りなさいと、去年からプログラミングの教室に通わせているのだそう。


++ From now on ++
八木岡さんは今、新しい本を執筆中。
今回は、初めて「センス」をテーマに
自分で何千というヘアを描いて、それを重ね合わせたりして、
どういうシルエットで出来上がっているんだろう?とか、
顔との合わせ方っていうのはどうやってアプローチしているんだろう?など、
色んな挑戦をして今、描いているそう。

今の若い子たちが美容に自己投資しない人が増えていると言われていますが、
八木岡さんが今の現状をどう見ているかというと、、、

『子たちだって前との比較もできていないわけで、
この瞬間瞬間を生きているわけじゃないですか。
かえっておとな達が前と比べて、どうだとかそういうことを言っているわけで。
僕の時代はバブルの時代ですからね、
もうご飯を食べないで全て洋服に投資するとか、やっぱりそういう時代でしたからね。
今の方が逆に現実味があるんじゃないんですかね。
ただ、例えばクーポンだけで美容室を選んだりとか、
通販的なもので、触れてもいないのに服を買ったりとか。
便利さが消費の仕方、もしくはそれを購買する仕組みみたいなのは
どんどん変わってきているよね。

で、僕はあくまでも自分が身につけるものとかは、手で触れたり、
自分がそれを感じたり。
自分の五感を育てながら、ものと触れ合っていく・・・
そんなことがもっと豊かな人生になるんじゃないかと思うので、
イージーに買うことよりも、自分が大事にするものを選び、買っていく、
で、また消費した中で感じていく・・・
そういうことがもっともっと体験してもらいたいなっていうものは
老婆心ながら思う。
自分もそんな中で育てられた自分が色んな今の仕事の元だったり、
生きる力や喜びに繋がるんで、
ぜひそういう中で体験していってもらいたいなと思います。』

そして、八木岡さんの未来の目標は・・・
今のDaBの若いスタッフ達とどう未来のDaBをつくっていくか、
それが一番の楽しみなんだそうです。

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  • JOB WELL DONE / CHRIS DAVE AND THE DRUMHEDZ
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