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STORY

2017.10.21

振付師・ダンサー、TAKAHIROさん

++ Introduction ++
最近は、自身のパフォーマンスよりも振付の仕事が多く、
代表的なところだと欅坂46というグループの振付をおこなっています。
元々、乃木坂46が主演で出ていた舞台の振付をおこなっていたところ、
それを見ていたディレクターの方が
「今度、欅坂46っていう新しいグループがあるんだけど・・・」と
誘ってくれたことがキッカケとなったそう。
それまで、アイドルグループはテレビで見るぐらいで、新しい世界だったといいます。

欅坂46のメンバーはダンス未経験者が大多数を占めていて、
ダンスを教えるときは、はじめのうちはゆっくりやりながら、
みんなが揃いやすい動きを考えて、特に歌詞のことをみんなで考えながら、
「こういう風に私たちは伝えよう」いうことをメンバーで
考えてもらって作品を見せていった。
技術的にはシンプルで大きくみえるもの、内面的にはみんなが気持ちをひとつにして
見せられるものを大事にしてスタートしたとのこと。

欅坂46は、はじめコンセプトが曖昧で、どちらかというとメンバーそれぞれが
自分たちの経験の中で築き上げていった。
パフォーマンス中、笑わないのも本人たちが表現していくうちに、
表情がシリアスな方が伝わると思って自然発生したもので、
多くのことは自分たちで作り上げていっているんだそう。

今回は、夏の全国ツアーにも同行。
ミュージックビデオと違うのは、パフォーマンスが広く作られている。
例えば、ミュージックビデオのように表情をアップで撮る場合は、
顔の真横に手をおくけれど、
これがライブだと、手は広くあったほうがお客さんには観える・・・。
そのような感じで、振りをアレンジしていく。

『ライブには振りばらしという言葉があって、
普段、テレビ局だと12メートル間隔でおこなうけど、
ライブ会場は、30メートル、40メートル、あるいは花道もあったり、
2階席もあったりする、、、なので、そのすべてを使って広く大きく観えるように
立ち位置も変えていくんです。』

ライブ会場によってもアレンジを変えていくので、ライブ会場によっての
楽しみがある!とのこと。
ただ、覚えるのが大変!!
みんな、よく覚えられるなぁ…とTAKAHIROさん自身も感心していました (笑)


++ Until now ++
ダンスに目覚めたのは、18歳のとき。
ずっと、発明家のエジソンと忍者に憧れていたというTAKAHIROさん。
そのどちらかにずっとなりたくて、そんななか衝撃的な出会いを果たします。
大学生になってテレビで踊って歌っている風見しんごさんを見たとき、
体中に電気が走ったといいます。
バク宙はするし、背中でグルグル地面は回るし、ロボットのように動くし、
地面に無重力のようにスライドして滑っていく・・・
その瞬間にエジソンと忍者を融合した革命的なもののように見えて、
「これをやりたい!」と思ったことがキッカケだったそう。
ダンススタジオに通いたいと思ったけど、内向的だったので門をたたく度胸がなく、
そしたら大学の体育館の廊下でダンスを練習している人たちがいて、
「先輩、ダンスをやりたいです」って話しかけたことが始まりだったとのこと。

ダンスが本当に好きになってやり続けて4年・・・。
仲間がみんな辞めていったときに、自分の夢について改めて考えたといいます。
そんなときに自分の夢はダンスしかなかった。でも、ダンスでは食べていけないと感じ、
諦める前に、最後に世界で一番大きいところに挑戦をしようと、
ニューヨークの<アポロ・シアター>のオーディションを受けました。
そこでマイケル・ジャクソンを超える9大会連続優勝。

『技術も大事だけど自分が良かったのは、18年間ダンスをしてない時間があったこと。
その時間はラジオを聞いたり、空想の世界にふけたり、
それが今の想像力に繋がっている。』

子どもの頃に好きだったもので、ダンスに影響を与えたのは、
漫画「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」のダバダバという動き。
そのダバダバをアポロ・シアターでやったときに勝つことができ、
マドンナのツアー中にミュージックビデオを撮ったときにも、
ダバダバをやったら採用されたんだそう。

マドンナのバックダンサーのときに学んだことは、
「良いものができる過程はシンプル」だということ。
突き詰めるラインがマドンナは高かった。
「もういいよね?」の基準が高く、たとえば、、、
「TAKA、手の角度あと0.5ミリぐらい上だぞ。」といった細かいところを
毎日毎日やったそう。
そうすると、本番でパニックになっても身体が自動で動いている。
自分の意志から離れて筋肉が覚えていたんだとか。
そんなところまで突き詰めたら良いものしかできないことを実感したそう。

++ Right now ++
TAKAHIROさんのプライベートは、とにかく釣りが好き!!
小さいころから父親に連れられて行って、今はルアーフィッシングをやって、
シーバスを釣ることにハマっているそう。
釣りは、魚が釣れるまでに色んな条件を考えるのが楽しいんだとか。
天候、時間、ルアーのアイテム選び・・・
正しい時間に正しい場所で正しいセッティングでおこなうと結果が出る。
毎回研究をしながら、自分のベストを探るのが楽しいんだそう。

釣りを通して、ダンスパフィーマンスに繋がることは、
“考える楽しさを共有できること”。
振付は自分の中で想像して、「これはすごいなぁ!!」というものを
メンバーに伝えることだけど、たまにそれが失敗することがある。
だから、できるだけ自分がベストのコンディションを伝えないと
時間がロスになってしまうので、ベストな環境を届けたい、、、
それは釣りと似ているとのこと。

普段、いい仕事するためにしていることは、
『今、目の前にある仕事をいい仕事にすることが一番大事だし、一番楽しい。』


++ From now on ++
これからの欅坂46に思うことは・・・
『自分たちの思うビジョンをどんどん実現していってほしいです。
自分たちらしくいてほしいと願っています。』

大学でも講師をしているTAKAHIROさん、
今後の日本のダンス界について思うことは、、、
『大学でストリートダンスで単位が取れる!学士が取れる!そんな時代になった!
これがどんどん広がっていくと思うから、これからダンスっていうものは
ますます人口が増えて、もっともっとすごい人がたくさん出てきて、
面白いものをいっぱい作ってくれると思うから
自分がおじいちゃんになったときに「うわあ!すごいな!ダンスってすごいな!」
ってもっともっと思える時代が来るのを楽しみにしています。』

TAKAHIROさん自身の夢は・・・
『もっともっと熱いクリエイションを作り続けたい!
今みたいに熱い人と沢山ぶつかり合って、話し合って、作り合って、
新しい挑戦を毎日毎日やり続けたい!』


++ TAKAHIROさん(ダンサー・振付師)++
1981年東京都生まれ。玉川大学文学部フランス語学科在学時、ダンスにのめり込む。2004年、23歳で単身渡米。全米放送のコンテスト番組『Showtime At The Apollo』にて、マイケル・ジャクソンを超える歴代最多の9大会連続優勝を打ち立て、世界にその才能を認められる。2009年、マドンナのワールドツアー(「STIKY&SWEEY TOUR」)の専属ダンサーとして活動、PVにも出演。『Newsweek』誌で「世界が尊敬する日本人100」に選出される。
TAKAHIRO UENO ウェブサイト

ON AIR LIST

  • WITHOUT YOU / AVICII feat. SANDRO CAVAZZA
  • サイレントマジョリティー / 欅坂46
  • 風に吹かれても / 欅坂46
  • CELEBRATION / MADONNA

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