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イチカワカオスモス

2018.04.21

オススメ小説「横浜駅SF」

今日は、「鉄道に絡んだ小説」のお話。
タイトルは「横浜駅SF」。鉄道絡みっぽいんですけど、大丈夫です!
電車は出てきません。軌道車も出てきません。
横浜駅に一度は行かれた方多いと思いますが、
鉄道ファンの界隈では「日本のサクラダファミリア」と呼ばれているんですよね。
バルセロナの未完の教会に例えて。
というのは、横浜駅は常にどこかで工事が行われています。
ある場所の工事が終わったと思えば別の場所で工事が始まって、
本当に完成地点は一体どこなのか、その答えはこの本にあるんです。
設定は200年以上先の話なんですが、工事が絶え間無く続く近未来の横浜駅が
とうとう自己増殖を始めます。そして本州の99%が横浜駅。
最高地点も富士山より高くなります。
で、体内に「Suica」を所有する人間はエキナカに住む権利をもって
自動改札により厳しい看守のもとで生きるんですけど、
主人公のヒロトは「Suica」を持っていないため
外の貧しい土地に追いやられて廃棄物を頼りに暮らしているんです。
で、この世界では横浜駅は塩水が苦手ということで、
北海道と九州、四国は防衛線をはって抗戦していて、他にも小さな組織、
横浜駅の進出を止めようと活動しているんですけど、
主人公のヒロトも古代地層から発掘された18切符をもらったことによって、
初めてエキナカに入り、この人類VS横浜駅の戦いに参戦します。
世界観だけで面白いのと同時に、最初読む前はなんだか設定勝ちかな?と
思ったんですよ出落ちと言いますか、ちょっと懸念していたんですけど。
コンセプトだけではなくストーリーもすごく楽しめます。
様々な出会いだったり、伏線の仕掛けもしっかりしていてJR北日本の工作員とか、
ちょっと変わった駅員とか、登場人物がすごくカラフルで面白いです。
でも実際、設定だけで読めるぐらい凝っています。
作者の柞刈湯葉は鉄道好きではなく生物学の研究者で
ちょっと理系的な内容ですかね。ただSFとしてはすごく読みやすいです。
で、実際この本かなり話題になったんですよね。
一年半前に出版された当初はすぐに重版かかって、賞もとってコミカライズされ、
今更紹介するのが恥ずかしいくらいなんですが、二巻目も出ましたし、
実は先月から「横浜駅SF」をテーマにしたリアル謎解きゲームが始まったんですよ。
で、うっかりやっちゃいました。うっかり。(笑)
謎解きキットと自分のスマホを使って舞台となった横浜駅を実際うろうろして、
で、随所に原作のネタが仕込まれてそれで謎解くんですけど、
謎解きゲームも結構流行っているけど、
私あんまり入り込めないタイプなんですけど、なんか、程よくて良かったです。
周りの人たちが普通に横浜駅を通勤通学だったり、
週末だったので買い物してたので、その中で自分たちがミッション抱えてるのが
本当に原作っぽくて楽しかったです。一年ぐらいやっているらしいので、
興味ある方ぜひ行ってみてください。その前に本を読んでみてください。
柞刈湯葉さんの「横浜駅SF」です。

イチカワカオスモス
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