今週は六本木のスタジオを飛び出し、
10月27日にオープンしたサッポロビールの新施設、
サッポロ生ビール黒ラベル
「BEER AJITO」にて収録をおこないました。
「BEER AJITO」は”大人たちが自分らしく
ビールを嗜む隠れ家”をコンセプトにした、
黒ラベルの会員制ビヤバーです。
そんな特別な回にお迎えしたゲストは、
2013年以来、2度目のご出演、
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの
ドラマー・伊地知潔さん。
今回は料理が得意な伊地知さんが
手作りで用意してくださった、
「スパイシーカレーフライドチキン」と
「ザ・パーフェクト黒ラベル」に舌鼓を打ちながら、
音楽トークをお届けしました。
神奈川県鎌倉市出身の伊地知さん。
2003年のASIAN KUNG-FU GENERATIONの
メジャーデビュー以降、第一線のロックドラマーとして
活躍する傍ら、各地のフェスで
「KIYOSHI'S KITCHEN」という屋台を出店し、
料理系YouTubeチャンネルを運営するなど、
食の分野でも注目を集めています。
ちなみに前回ご出演いただいた際にも、
手作りの生ハムマッシュルームを持参してくださいました。
料理に目覚めたきっかけを尋ねられると、
高校時代に地元・鎌倉の有名なカレー店でアルバイトをし、
厨房に立った経験が原点だったと明かしました。
「そこでカレーの奥深さにハマり、
自宅で料理を作って人をもてなす楽しさを知ったんです。
今フェスで出している欧風カレーも、
今日のチキンも、原点はすべてあの厨房にありますね」と、
ご自身の原体験を懐かしそうに振り返りました。
そんな伊地知さんは料理を作る際に
どんな音楽を聴いているのでしょうか。
前回の出演時にはダフト・パンクの
『Random Access Memories』を
挙げていらっしゃいましたが、
最近のフェイバリットとして紹介されたのは、
オランダのアコースティック・フォーク・デュオ
「Nerin(ネリン)」でした。
インスタグラムのリール動画で耳にして以来、
その風通しの良いアコースティックサウンドに
すっかり魅了されたそうです。
休日に鎌倉の自宅で料理をする際には、
ヘッドホンで音と正面から対峙するのではなく、
音楽で空間を満たすような聴き方が、
心地いいと語ります。
「無音だと寂しいけれど、
空間に主張しすぎない音楽があるだけで、
料理の時間がとても豊かになるんです」
同じくクリス・ペプラーも食事の際に、
心地のいい音楽を聴くと述べ、
リラックスした食事の席に
『ハードロックはなかなか合わない』と
互いに笑いました。もともとは
ハードロックやヘヴィメタルが好きになり、
音楽にのめり込んだ伊地知さん。
「次回出演することになったら、
ハードロックに合いそうな料理を持ってきますね!」
と話すと、クリス・ペプラーは
「すごい辛い料理とかになるんですかね!」
と反応しました。
最近よく聴く音楽を尋ねられると、
伊地知さんはトム・ミッシュの
『Full Circle』を挙げました。
2018年のファーストアルバム
『Geography』が世界的なヒットを記録して以降、
様々なコラボレーションや客演を重ねてきた
トム・ミッシュですが、以降の作品は
伊地知さん的には難解さを感じていたそう。
「でもこのアルバムはめっちゃ良いなと思って、
調べてみたら単独名義のフルアルバムとしては、
これがセカンドアルバムなんですよ。
なんか腑に落ちたんですよね」と語りました。
続いて、伊地知さんが注目するドラマー、
ペター・ヤニッチの話へ。
コーリー・ウォンのバンドでドラムを叩く彼は、
左利きのオープンハンド/サウスポースタイルから
繰り出される変幻自在のグルーヴで
世界中を熱狂させているプレイヤーです。
「スネアのピッチを極端に低く落とし、
ミュートをしっかりかけて余韻を短く切っているんです。
『トパッ』という歯切れのいいアタック音。
この短いトーンを流行らせた
張本人なんじゃないかと思いますね」と分析しました。
かつては手数の多さや、
複雑なテクニックを聴かせるプレイに
憧れた時期もあった伊地知さんですが、
キャリアを重ねた現在の理想は、
楽曲のノリをどこまでも心地よく響かせ、
アンサンブル全体を支え抜くドラミング。
「テクニックを見せることよりも、
聴いていてノリが気持ちいい
ドラマーでありたい」と語りました。
番組後半では、伊地知さんが思う
『完璧なアルバム』について伺いました。
「選ぶのが難しかったんですが」と
前置きした上で挙げたのは、
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのデビュー作
『Rage Against the Machine』でした。
「ジャケットのインパクト、メッセージ性、
例えば若い子たちに
『これ聴いてごらん、このメッセージ性どう思う?』
って今も言えるじゃないですか、
ずっとこの語り継がれていく
伝説のようなアルバムだなと思っています」
と紹介しました。
続いて、これまでで印象的だったライブを伺うと、
挙がったのは昨年10月に東京ドームで開催された
オアシスの来日公演でした。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONは
オープニングアクトを務めましたが、
オファーが来たのは、本番の10日前。
「前座とはいえ、東京ドームという初めて立つ大舞台で、
ご褒美をもらったようなものじゃないですか。
ステージに立つ直前、
初めてメンバー4人でハグをしたんですよ。
『楽しもう』って。そういえば今まで
ハグなんてしたことなかったなと思って、
すごくグッときましたね。昔も前座をやったんですけど、
その時は、ものすごいアウェイで、
『早く終わらないかな』というお客さんの視線を
痛いほど感じたんですよね」と語ると、
現地でライブを観ていたクリス・ペプラーは
「でも周りのお客さんはみんなアジカンファンでしたよ!
皆歌って、総立ちで、
対バンツアーかと思うくらいの熱気でした」と反応。
伊地知さんは
「嬉しいです。普段のライブは
サポートを入れて6人編成でやっているんですけど、
その時は『4人しかステージに立てない』と言われまして、
急遽、久しぶりに4人だけで
演奏できる曲を選んだんですよね。
無我夢中でやりましたけど、
本当にいい経験になりました」
と当日を振り返りました。
今後共演してみたいバンドのお話も。
「ターンスタイルというアメリカのバンドですね。
フジロックにも出ていましたけど、
昔懐かしいハードコアパンクの雰囲気がありながら、
サイケやエレクトロニカの要素も入っていて、
今時の若手でも群を抜いてかっこいいなと思っています。
彼らがグラミー賞で、
アジカンのTシャツを着てくれていたんですよ。
『あれ、僕たちのこと好きなのかな?』と思っていたら、
フジロックで僕たちが出演した日、
ステージ脇で彼らのギターとドラムの子が
最初から最後までずっと観てくれていて、
ライブ後に『いつか一緒にライブやりたいね』
って話をしたんです。いつか彼らのライブに
呼んでくれないかなって期待しています」
今回は「ザ・パーフェクト黒ラベル」で乾杯しましたが、
この番組では、「大人の☆生 サッポロ生ビール黒ラベル」を
飲みながら音楽トークをしていることにちなんで、
ゲストの皆さんに「大人になった1曲」を伺っています。
この質問で伊地知さんが選んだ1曲は、
スティーリー・ダンの「Aja(彩)」でした。
「僕は1977年生まれなんですけど、
このアルバムは同い年なんです。
昔、ライブハウスに行くとサウンドチェックで
よくスティーリー・ダンが流れていて、
かっこいいなと思って聴き始めたんです。
『Aja』の後半にはすごいドラムソロが
入ってくるんですけど、若い頃はそこばかり注目して、
テクニックや手数を追っていたんですね。
でも、最近になって改めて聴くと、
この曲の前半のノリ……
ちょっとバックビートを後ろに引っ張ったような、
スネアのタメの深さがめちゃくちゃ
かっこいいなと気づいたんです。
そこに気づけた時、
『あ、僕も大人になったのかな』と思いました」
と紹介しました。
話題は、結成30周年の節目を迎え、
精力的な活動を展開する
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの
現在地へと進んでいきました。
先日、アジカンのサードアルバム
『ファンクラブ』のリリース20周年を記念した
リマスター音源
『ファンクラブ (2026 Remastered)』が配信されました。
この作品について伊地知さんは、
「セカンドの『ソルファ』が、
一言で言うとものすごく売れたんです。
その反動で、次は何を作ればいいのか悩み抜いて……
海底深くまで潜り込んで作ったような、
本当に暗いアルバムでした。
過剰な評価を受けているんじゃないかという
葛藤もあって、当時はすごく辛かったですね。
でも、その辛かったアルバムを、
今になって若い世代がすごく聴いてくれていて、
今『ファンクラブ』の再現ツアーを
やっているんですけど、すごく好評なんです。
演奏すると当時の辛さを
思い出したりもするんですけど、
ちゃんと届いていたんだなと思えて嬉しいです」
そして30周年イヤーの幕開けを飾った、
有明アリーナでの単独公演を収めた
映像作品集22巻 ?ASIAN KUNG-FU GENERATION
30th Anniversary Special Concert
"Thirty Revolutions"?がリリースされます。
さらに年明けには、
待望のニューアルバムの発売が決定しています。
バンド名をそのまま冠したセルフタイトルの意欲作
『ASIAN KUNG-FU GENERATION』です。
今回はイギリス・ロンドンのアビイ・ロード・スタジオで
レコーディングがおこなわれたとのこと。
「面白かったですね!
歴史あるスタジオですけど、
何より『部屋鳴り』がすごかったです。
ビンテージのドラムと、
新しめのドラムの2台を用意してもらったんですけど、
部屋鳴りを中心にマイクで録音すると、
どちらもほぼ同じ『アビイ・ロードの音』になるんですよ。
部屋自体とマイクがビンテージだからこその響きで、
アビイ・ロード・サウンドの秘密を体感しました。
今はバンドの雰囲気もすごく良くて、
『ファンクラブ』の頃とは真逆の、
幸せで力強いエネルギーに
満ちたアルバムになりました」と紹介しました。
結成から30年。
デビューまでの7年間の下積みを経て、
ロックシーンの第一線を走り続けてきた
ASIAN KUNG-FU GENERATION。
「デビューして20年ちょっと、
まだまだやりたいことや行ったことのない国が
たくさんあります。目標として最近よく
メンバーと話しているのは、
『グラストンベリー・フェスティバルに出たいね』
ということです。」と、今後の目標を語り、
この日のトークを締めくくりました。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの情報はこちらから
さて、次回11月7日は
フュージョンバンド、カシオペアの創設メンバーで、
現在はかつしかトリオの
メンバーとして活躍するベーシスト、
櫻井哲夫さんをお迎えします。
番組には2度目のご登場です!
次回もぜひ、お聴きください!

スパイシーカレーフライドチキン
鶏肉を扇風機で乾燥させ、
余分な水分をカットし、パリッと仕上げた
この日にぴったりな伊地知さん手作りの特別な一品。
ザ・パーフェクト黒ラベルとの相性も抜群です。

I’m Gonna Miss This / Nerin
Sisters With Me / Tom Misch
Walk Alone to Hear Thoughts of Your Own
/ Laura Misch
Assassin (Live) / Cory Wong
Know Your Enemy
/ Rage Against The Machine
Acquiesce (Live from Wembley Stadium, 28 September ’25)
/ Oasis & War Child Records
Blackout / Turnstile
Aja / Steely Dan
ワールドアパート (2026 Remaster)
/ ASIAN KUNG-FU GENERATION
スキンズ / ASIAN KUNG-FU GENERATION
Best Of You / Foo Fighters
伊地知さんとのトークを受けて、
クリス・ペプラーが
選んだ1曲はこちら!