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2025.08.09 ON AIR
今週はロックバンド、
DYGLからボーカル/ギターの
秋山信樹さんをお迎えしました。
秋山さんが音楽に興味を持ったのは、
幼少期に通っていた...

沖縄県生まれの秋山さん。
物心がつく頃には
東京で暮らしていたそうですが、
今でも毎年のように沖縄を訪れるほど
故郷が好きだと語りました。
DYGLは2012年に
大学のサークル仲間で結成され、
2016年にデビュー。
先月は4度目となる
フジロックフェスティバルへの
出演を果たしました。
今年のステージについて伺うと、
「今までで一番納得のいく
　ステージになったと思います。
　バンドが空中分解しそうな時期も乗り越え、
　今出すべき音を出せたので、
　本当に嬉しかったです」と振り返りました。

そんな秋山さんが音楽に興味を持ったのは、
幼少期に通っていた教会がきっかけだったそうです。
「クリスチャンホームで育ったので
　教会に通っていたのですが、
　教会で先輩がドラムを叩いていて、
　彼のプレイを聴いて
『ドラム、かっこいいな』と思ったのが最初です。
　音楽のことは何も知らなかったのに、
　ドラムに興味を持ちました。」
両親に電子ドラムを買ってもらい、
毎日のように演奏していたという秋山さんですが、
BUMP OF CHICKENや
ASIAN KUNG-FU GENERATIONに
出会ったことで、興味はギターへ。
「小学校卒業間近にようやく自分で
　音楽を聴くようになり、
　曲を書いてみたいと思い、
　中学1年でアコースティックギターを手に入れて、
　作曲をしていましたね」。
ちなみに、ギターで最初にコピーした曲は
BUMP OF CHICKENの「アルエ」だったそうです。

友人の影響でオフスプリングや
グリーン・デイといったアメリカの
ポップパンクを聴くようになり、
ますます音楽にのめり込んでいった秋山さん。
その後、自身の音楽観を大きく変える
バンドとの出会いがあったと話しました。
「スコットランドのザ・ヴューというバンドのCDを、
　自由が丘の楽器店で見つけて聴いた瞬間、
『これが自分が一番好きな音楽だ！』と衝撃を受けて、
　一気にUKロックに心を持っていかれました。
　特に「Superstar Tradesman」という曲の
　イントロにある、ギターのカッティング2発は、
　自分でも音楽が出来そうと思わせてくれたと同時に、
　他のどんな難しい音楽よりも、
　カッコよく聴こえました。」

現在、秋山さんはDYGLの他に
Deadbeat Paintersというユニットでも活動しています。
複数のプロジェクトで活動する上で、
とあるミュージシャンを尊敬するようになったそうです。
「ここ数年はデーモン・アルバーンのように、
　表現のチャンネルがいくつもある
　スタイルがカッコいいなと思っています。
　ブラーはもちろん、ゴリラズがあり、
　ソロでも作品を出していて、
　それぞれにきちんとデーモンらしさがある。
　自分らしさを保ちながら、
　プロジェクトごとに世界観を確立していくのは、
　本当にすごいことだと感じます。」

そんな中、クリス・ペプラーから
「ブラーとオアシスならどっちが好きなの？」
と質問されると、
「それは聞かないでください（笑）」と
前置きしつつも、「オアシスです。」と即答。
「ブラーも好きですが、
　オアシスは思い出補正が強すぎますね。
　ブラーは理解するのに時間がかかりましたが、
　オアシスはずっと“心の音楽”として聴いていました。」　
これに対し、クリス・ペプラーはブラー派だと明かし、
トークはさらに盛り上がりました。

ライブの話題から、
人生で初めて観たライブについてのトークに。
初めてのライブは沖縄でのことだったそう。
「小さい頃、親や叔母と遊びに行った沖縄のフェスで、
　偶然Every Little Thingのステージを観たことが
　強く印象に残っています。妹と一緒に木に登って、
　その上から観ていたんです。
　ただ、あのフェスが何だったのかは、
　いまだに謎のままです。」と話しました。
一方、自分の意思で観に行ったライブで、
最も心に残っているのは、サマーソニックでの
フェニックスのステージだったそう。
「アークティック・モンキーズと
　フェニックスの出演時間が被った年があって、
　先に観たアークティック・モンキーズも
　良かったんですが、その後に急いで会場を移動して、
　最後の数曲だけ観られたフェニックスが、
　人生で一番と言えるくらいの最高のライブでした。
　心から喜びが湧き上がってくるような
　パフォーマンスで、あれはフルで観たかったですね。」
と当時の興奮を語りました。

秋山さんに“こんな音楽も好きなんです！”
という音楽があれば
教えてくださいと伺ったところ
紹介したのはアンビエントや
ミニマルといったジャンルのものでした。
「自分をあえてロック側に置いての話なんですが、
　歌ものではない、音響として楽しむ音楽も
　結構好きです。例えばモート・ガーソンの
『Mother Earth's Plantasia』っていう
　シンセのアルバムや、マニュエル・ゲッチングの
『E2-E4』っていうアルバムも、シンセの音が
　とにかくカッコいいですね。ロックとか
　歌ものを聴いちゃうと、全然他のことに
　手がつかなくなっちゃうので、
　何にもしたくない時とか、
　オフの時に聴きたい音楽です。」

さて、番組では
「大人の☆生サッポロ生ビール黒ラベル」を飲みながら
音楽トークをしていることにちなんで、
ゲストの皆さんに「大人になった1曲」を伺っています。
この質問で秋山さんが選んだ1曲は、
ビーチ・フォッシルズの「This Year (Piano)」でした。
「大人になって変わったことは
　何だろうと思ったら、
　音楽をアルバムでしっかり聴くように
　なったことかなと思ったんですよね。
　そういう意味で、最近聴いたアルバムとして
　良かったなっていうのを選びました。
　ビーチ・フォッシルズっていうアメリカのバンドが
　コロナのタイミングで、今までリリースした曲の
　ジャズアレンジみたいなものをアルバムとして出して、
　それが結構良かったんですよね。そのアルバムが
　『The Other Side of Life: Piano Ballads』
　その1曲目を選びました。」

そんな秋山さんが
ボーカル/ギターを務めるバンド
DYGLは3年ぶり、
5枚目となるアルバム
『Who's in the House』を
8月13日にリリースします。
ボーカル以外は1発録りで制作されたということで、
ライブ感が詰め込まれた1枚となっています。
「（1発録り）は楽しいっていうのが
　一番大きかったです。一発でやると、
　バラバラでやっている時に
『これミスだから録り直そう！』って
　言ってたはずのフレーズも、
　他のメンバーの演奏と組み合わさると、
　むしろ良いっていう気付きがあったんです。
　あとは予想外のフレーズが生まれたり、
　同時にやるからダラダラ待つ時間もないし、
　スタジオの費用も安くなるし、
　あらゆる点で良かったです。」と紹介しました。
先日のフジロックフェスティバルのセットリストは
全て今作からの楽曲だったそうです。

そして新作『Who's in the House』を
引っ提げてのツアーが9月からスタートします。
東京は9月26日金曜日、
会場は渋谷Spotify O-EASTとなっています。
海外でのライブも現在調整中ということで、
今後の活動からも目が離せません。
その他、DYGLの詳しい情報は
ホームページ、SNSなどをチェックしてください。

DYGLの情報はこちらから

さて、次回は大ヒット映画『国宝』の音楽が
話題のアーティスト、原摩利彦さんをお迎えします。
原さんが影響を受けた音楽家、初めて観たコンサート、
そして『国宝』の音楽について、
クリス・ペプラーとトークを繰り広げます。
次回もぜひ、お聴きください。