神奈川県鎌倉市出身のHAN-KUN。
2003年に湘南乃風のメンバーとして、
2008年にはソロとしてメジャーデビューし、
現在までレゲエサウンドにこだわった
活動を続けられています。
コロナ禍に入るまでは
毎年のようにレゲエが生まれた国、
ジャマイカを訪れ、
現地の空気や音楽のトレンドを肌で感じていたそう。
自身の作品のレコーディングも
キングストンでされていたとのことですが、
日本での作業とは多くが異なるとのこと。
「まず時間通りにスタッフが来ないんですよ(笑)
でも関係が深まってくると、
だんだんと時間を守ってくれて、
時差が無くなってくるような気がします。
レコーディングもバンドで打ち合わせをしたら、
すぐにスタジオに入って、
ほとんどワンテイクでトラックが出来ちゃう。
そのテイクには、もちろんミスはないので、
ライブ感を収録するのが
魅力なのかなって思います。」と紹介しました。
そんなHAN-KUNですが、
レゲエの前はストリートダンスに
1ハマっていたそうです。
「中学の時に学校の行事でキャンプに行って、
先生が『実は今日踊りたいっていう
子たちがいるから見てやってくれ』
って言い出したんです。出てきたのが、
仲良かった友達のグループのみんなで、
めちゃくちゃカッコよかったんですけど、
『なんで俺はいないんだよ!』ってなって(笑)。
その後、混ぜてもらってダンスを始めました。」
ダンスをしていた時期に印象的だった音楽として、
Heavy D & The Boyzの
「Now That We Found Love」を挙げました。
ダンスの影響でヒップホップ、
ハウスも聴くようになったとのことですが、
レゲエを聴くようになったのは、
あるミックステープがきっかけだったそう。
「友達の彼女が免許を取ったって言うから、
みんなでドライブに行ったんです。
134号線を走っている時に、
彼女がかけたテープからジャマイカの
アーティストの曲が流れてきて、
それに衝撃を受けたんです。
『これ何?』って聴いたら、
『レゲエだよ』って教えてくれて、
そのあと続けて流れてきたのが、
日本人のレゲエの曲だったんです。
そのメッセージが刺さっちゃったというか、
自分に話しかけられているような気持ちになって…。
そこからレゲエをよく聴くようになりましたね。」
ダンスを続けながら、
レゲエを聴くようになったHAN-KUNは、
レコードのインスト音源を使って、
誰に聴かせる訳でもなく歌詞を書き始めたそう。
そして、とある先輩から声が掛かり、
若手のアーティストを集めたテープに
自身の音源が収録され、
レゲエアーティストとしての道を歩み始めました。
「ジャマイカのレゲエに日本語を乗せる
難しさを知らないまま飛び込んだんです。
のちにそれを知っていく訳ですが、
ジャマイカ本国のレゲエに近づけようとすると、
言葉の響きやリズムなどで、
そこに届かない部分もある。
でも合わないことは個性として、
違いがあって良いのかなっていう気はします。
別物として自覚を持って、
誇りを持ってやり続けることが
本国へのリスペクトにもなるのかなと。
でも現地のように再現したい人もいるし、
日本に広げるプロセスも必要だし、
考え方の違いも
生まれちゃうかもしれないんですけどね。」と語りました。
HAN-KUNがこれまでに観て、
忘れられないライブもやはりレゲエ。
「シズラ・カランジというアーティストですね。
ジャマイカに2ヶ月くらい滞在していた時、
どうしても彼のライブを観たかったんですが、
海外のツアーに出ているみたいな話だったんです。
残念だなって思って、
帰る前日に別のライブを観ていたら、
まさかのシークレットゲストとして彼が登場。
感動しましたね。俺、背が小さくて、
周りには大きい人ばっかりだったんですけど、
それを見かねた現地の人が
ビールケースを貸してくれて、
『これに乗れ!』って(笑)
そんなこともあって、
忘れられないライブです。」と振り返りました。
人生を変えたライブ体験のお話も。
「レゲエが好きになって、
まだ歌い手でもなかった頃に
三木道三のライブを観に行ったんです。
『やっぱすげえな!かっこいいな!』って
ツレと喋ってたら、ライブ終わりの
三木道三が出てきたので、
『お疲れ様です!カッコよかったです!』って
遠くから喋りかけたんですよ。
そしたら『あんたらもカッコええで!』
って言ってくれて。さっきまでステージで
あれだけお客さんを沸かせていた人が、
こんな感じで話しかけてくれるんだ!
って心奪われちゃいましたね。
今でも地元のツレに言われるんですけど、
このライブの帰りに『俺、歌うわ!』って
言ってたみたいです。
全然覚えてないんですけどね(笑)」
その後もローリン・ヒルのライブを観たお話など、
たくさん語ったHAN-KUNですが、
現在注目しているアーティストを伺うと、
名前が挙がったのはDJキャレドでした。
「若手でもないですし、
超スーパースターですが、
彼はジャマイカが好きっていうこともあって、
レゲエアーティストとの共演も多いんですよ。
自分も将来的にプロデューサーのように
レゲエに関わってみたいっていうのがあるんです。」
これに対し、「HAN-KUNは誰とコラボしてみたい?」
とクリス・ペプラーに訊かれると、
スティングとシャギーのコラボを例に挙げ、
「日本の国民的スターみたいな人と共演して、
そういう人たちの力を借りて、
レゲエの音や世界観を皆さんと共有できたら
素晴らしいですよね。」と答えました。
さて、番組では
「大人の☆生 サッポロ生ビール黒ラベル」を
飲みながら音楽トークをしていることにちなんで、
ゲストの皆さんに
「大人になった1曲」を伺っています。
この質問でHAN―KUNが選んだ1曲は、
USAフォー・アフリカの
「これ40年前なんですね,,,びっくりしましたが、
当時はまだ小学生で『良い曲だなー』という
感じでしか思っていなかったんです。
でもこの曲のドキュメンタリーなどを観て、
改めて向かい合った時に、悔しい時は悔しい、
悲しい時は悲しい、楽しい時は楽しい、
助けよう、繋がろうっていう思いが
シンプルに歌詞に出ているのを感じましたね。
どんどんこの曲が沁みてくるようになりました。」
そんなHAN-KUNは今月23日に
約5年振りとなるオリジナル・アルバム、
『VOICE MAGICIAN VI ?SIX SENSE?』を
リリースします。デビュー15周年を経て
完成した今作のテーマは「原点回帰」と「炎」。
「僕のステージはアドリブやフリースタイル、
その場のお客さんとのやり取りを
大切にしているんですが、
その『直感』という意味で、
今回SIX SENSE、第六感という
タイトルをつけました。」
ジャマイカで流行っているという
『トラップ・ダンスホール』への接近や、
オーセンティックなレゲエ、そしてSKY-HI、
ケツメイシのRyojiとの共演など、
幅広いサウンドが聴けるとのことですが、
コロナ禍を経て、歌詞にも変化があったそう。
「また実際に人の前で歌えるようになり、
直接話せるようになって、
伝えたいメッセージがより明確になりました。
2回、3回と噛み締めて伝わる歌より、
今は“1回聴いて届く歌”を届けたいんですね。
何かで包むような言葉遣いじゃなく、
よりまっすぐな言葉で
伝えたいという想いが強くなりました。」
このアルバムのリリースを記念したライブが
8月15日にZepp Shinjukuで開催されます。
その他、今年もフェスへの出演が
いくつも控えているそうですので、
ぜひHAN-KUNのホームページ、
SNSをチェックしてください。
HAN-KUNの情報はこちらから
さて、次回お迎えするゲストは、
海外でも人気を集めるロックバンド、
I Don't Like Mondays.から
ボーカルのYUさんをお迎えします。
これまでどんな音楽を好み、
影響を受けてきたのでしょうか?
そして最も尊敬するミュージシャンとは?
ぜひ、次回もお聴きください!

崎陽軒の筍煮
『中華街にこれだけで買える場所があるんですよ。
これこれ!っていう感じですね!』(HAN-KUN)
神奈川県出身のHAN-KUNが
お持ちになったおみやは、
お馴染み崎陽軒のシウマイ弁当に入っている筍煮。
黒ラベルにとっても合います。

Now That We Found Love
/ Heavy D & The Boyz
Untold Stories / Buju Banton
行きたきゃ行け / Nanjaman
Solid As A Rock / Sizzla
Lord Give Me Strength / Luciano
道三スタイル '01 [Live] / 三木道三
Doo Wop (That Thing) / Lauryn Hill
WHERE YOU COME FROM/ DJ Khaled
Feat. Buju Banton, Capleton & Bounty Killer
Til A Mawnin / Shaggy & Sting
We Are The World
/ USA for Africa
Burn It Up
夏のメロディ
君となら・・・ feat. RYOJI
/ HAN-KUN
Fragile / Sting
HAN-KUNとのトークを受けて
クリス・ペプラーが
選んだ1曲はこちら!