SAPPORO BEER OTOAJITO

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SAPPORO BEER OTOAJITO SATURDAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!!

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2025.05.03 ON AIR
今週はT字路sから
ギターヴォーカルの
伊東妙子さんをお迎えしました。
子どもの頃は特に音楽が
好きなわけでもなかったという伊東さん...

T字路sは伊東妙子さん(Gt,Vo)と
篠田智仁さん(Ba)による
ギターヴォーカル&ベースのデュオ。
今年結成15年目、
4月にメジャーデビューをされました。
これまでインディーで活動をしてきましたが、
昨年ベストアルバムをリリースし、
セルフプロデュースにも区切りがついた
タイミングだったそうで、
「知らない扉を開けてみようという気分」で
メジャーへ進むことになったそうです。

2010年に結成されたT字路sですが、
伊東さんと篠田さんは、
もともと別のバンドで活動していたおふたり。
「篠田さんは、よく対バンするバンドの
 ベーシストだったんです。
 私が長いことやっていた
 スリーピースのバンドが解散して、
 ギター1本で弾き語りをやろうと思ったんですが、
 あまりの音数の少なさに心細くなったんですね。
 ライブをやる時に篠田さんに何曲か
 ゲストで参加してもらって、
 それが自分たちにとっても感触が良かったし、
 周りの評判も良かったので、
 じゃあ正式にやっていこうか...
 という流れになりました。」
と結成のいきさつを紹介しました。

子どもの頃は特に音楽が
好きなわけでもなかったという伊東さん。
音楽が身近にあった家庭でもなく、
読書をして過ごす静かな子だったそうですが、
中学生の時に偶然見たテレビが、
伊東さんの音楽人生をスタートさせたとのこと。
「夜中眠れずにたまたまテレビで
『(三宅裕司の)いかすバンド天国』を観てしまって、
 こんな世界があるんだ!って驚いたんです。
 その時出演していたのが、RABBITというバンド。
 陽気なアメリカンロックっていう感じで、
 ビジュアルもキュートだったのが
 ハマった一因だと思います。」

それからバンドが好きになり、
高校では軽音楽部に入ることを決めていたそう。
「本当はドラムがやりたかったんです。
 でも同じ学年にドラムの
 経験者がいたので譲りました。」 
その後、残りのメンバーで相談し、
成り行きでギターを
手にすることになったと話しました。
バンドブームだった当時は、
多くの音楽雑誌が刊行されており、
そこに載っているスコアを使って、
ギターを練習していたとのこと。
ちなみに初めてコピーしたのはユニコーンの
『ツイストで目を覚せ』、他にも、
バンド・すかんちは全曲歌えるほど
大好きだったそうです。

現在の伊東さんの音楽性に影響を与えたのは、
ストレイ・キャッツと浅川マキさん。
「高校2年生の時でしたかね。
 空前のロカビリーブームがありまして、
 音楽も格好も地元のバンドキッズたちは
 夢中になったんですね。
 いわゆるルーツミュージックを
 好きになる入り口は、
 ストレイ・キャッツだったと思います。
 浅川マキさんを知ったのは、30歳になるくらい。
 音楽的にもそうなんですけれど、
 1人の女性、人間として
 大人にさせてくれた気がします。」

T字路sとしてフェスに出演する際は、
他のアーティストのステージも楽しんで帰るという、
ライブが好きな伊東さん。
人生で初めて観たライブを伺うと、
名前が挙がったのはX(現X JAPAN)でした。
「東京ドームでXを観たのが、
 初めてのライブだったと思います。
 その時仲が良かった女の子3人組で、
 三浦市から2時間くらいかけて行きましたね。
 本当に興奮したのを今でも覚えています。
 Xジャンプもしましたね。」と振り返りました。
トークに出てくる音楽ジャンルの幅広さに驚いた
クリス・ペプラーは、
「いい意味で雑食で良いですね!
 全ての音楽に対して隔たりなく
 接している感じがします。」と反応。
これに対して、伊東さんは
「音楽に興味を持ったのは、こんな世界がある!
 こんな自由にしてもいいんだ!とか、
 自分の好きなことを貫いてもいいんだ!とか、
 生きる姿勢を学んだ
 っていうところがあるんですよね。
 そこに惹かれて音楽が大好きになったので、
 そういう意味では支離滅裂ではないかな、
 とも思います。」と語りました。

他にも2015年にフジロックに出演した、
モーターヘッドのライブを印象に残っていると紹介し、
「強烈なものが好きなのと、
 あと根底にはキャッチーなメロディーが
 あると思うんですよね。これまで挙げた音楽は、
 それぞれ爆発の方向は違いますが、
 メロディーの良さがあって、
 それは自分が作りたい音楽にも
 通じていると思います。」と分析しました。

人生を変えたと思う1曲についても伺いました。
「シスター・ロゼッタ・サープの
 『Shout, Sister, Shout』ですね。
 この曲はT字路sのライブのSEとして
 10年以上前から使っていて
 自分の人生を変えたというか、
 この曲とともに人生が変わってきた
 イメージがあって選んでみました。」 
これを受けクリス・ペプラーは最近、
アメリカのシンガー、リゾに
インタビューをしたことを明かし、
「彼女は実はシスター・ロゼッタ・サープの
 自伝映画に出るんですよ。
 シスター・ロゼッタ・サープ役で、
 まだ撮影前なんだけど、
 必死にギターを練習しているみたいです。」
と紹介しました。伊東さんは
「最高の配役ですね!すごい楽しみ!」
と喜んでいました。

最近注目するアーティストとして名前が挙げたのは、
ザ・ラスト・ディナー・パーティーと井上園子さん。
「井上園子さんは最近気になっています。
 お若い方なんですけど、
 T字路sにゲスト参加してくださるサックス奏者の
 西内徹さんが教えてくれて、聴いてみたら、
 能天にパンチ食らったような感じがしました。
 よく言われてると思うんですけど、
 ちょっと高田渡さんみたいなテイストもあり、
 独自の若い子の現代的な感覚もあったり、
 言葉の選び方とか、声の出し方とか、
 ギターの素晴らしさとか...参りましたね。」

さて、番組では
「大人の☆生 サッポロ生ビール黒ラベル」を
飲みながら音楽トークをしていることにちなんで、
ゲストの皆さんに「大人になった1曲」を伺っています。
この質問で伊東さんが選んだ1曲は、
トム・ウェイツの「New Coat of Paint」でした。
「このアルバムを初めて聴いたのは、
 T字路sを組むにあたって、
 篠田さんとレコードを聴きながら、
 どんな音楽をやってこうかと話をした時。
 その時にこのレコードをかけてくれて、
 1曲目がこの曲なんですよ。
 "お酒を飲みたくならないはずがない!"
 っていう感じじゃないですか。
 お酒を飲める年齢だったら、
 この曲を聴いたら、お酒を飲みたくなる。
 大人って思い浮かべたら、
 この曲が1番に出てきました。
 (歌唱も)正直、影響を受けていると思います。」

T字路sは4月9日にメジャーデビューシングル、
「美しき人 / マイ・ウェイ」をリリースしました。
プロデュースを務めたのは佐橋佳幸さん。
「美しき人」はオリジナル、「マイウェイ」は
カバー曲となっています。
「マイウェイは日本では布施明さんが歌った
 訳詞が一番有名だと思いますが、
 それが新たな船出をする今の自分たちの心境に
 ピッタリだったので選びました。
 この曲はフランク・シナトラもそうですし、
 シド・ヴィシャス、日本だと藤圭子さんの
 バージョンも大好きで、歌う人によって
 同じ歌詞なのに、
 全然違って聴こえるのが面白いですよね。」

佐橋佳幸さんがプロデュースを務めた経緯も。
「ディレクターさんがメジャーデビューに際して、
 楽器を足してみても面白いんじゃないかと
 お話されていて、佐橋さんが適任じゃないかと、
 連れてきてくださいました。
 生きる伝説のようなお方ですが、
 とってもチャーミングでお優しくて、
 私たちのテイストを汲んで、
 持ち味を失わないようにしながら、
 多くの人に聴いていただける
 音楽にしていただいたと思います。」

そして、T字路sはJ-WAVEと六本木ヒルズによる
フリーライブイベント『TOKYO MAPS』に出演されます。
今年の開催日は5月3日(土)、5月4日(日)で、
T字路sの出演は5月4日(日)。
オーガナイザーを務める長岡亮介さんとは、
行きつけの楽器屋さんが同じだということで、
伊東さんは
「それが声がかかった理由なのでは」
と話していました。

最後に今後メジャーレーベルで
活動していく意気込みも伺いました。
「なんと言っても、良い曲を作って、
 いいライブをして、
 いろんな人の心に響いてくれたら
 嬉しいのは変わりません。
 改めてふんどしの紐締め直して、
 張り切っていきたいです。
 夢としては、
 海外でライブしてみたいなとも思いますね。」
と話し、この日を締めくくりました。

T字路sの情報はこちらから

さて次回は、9年ぶりのご登場、
シンガーソングライターの
Ms.OOJAさんをお迎えします。
最近はどんな音楽をお聴きなんでしょうか?
詳しくお話を伺っていきたいと思います。
次回もお楽しみに。

OMIYA

スモークハウスの燻製たまご
手軽にして完全栄養食、
ノンオイルという罪悪感の無さ+
スモークの香りがビールに合う(伊東さん)

殻付きのままじっくり燻製したゆで卵。
これは黒ラベルがすすみます!

MUSIC

  • Good time & Bad time / RABBIT

  • ツイストで目を覚せ -Twistin' in Suits'85-
    / ユニコーン

  • 恋のマジックポーション / すかんち

  • Rock This Town / Stray Cats

  • 夜が明けたら / 浅川マキ

  • X / X

  • We Are Motörhead

  • Shout, Sister, Shout
    / Sister Rosetta Tharpe

  • Nothing Matters
    / The Last Dinner Party

  • きれいなおじさん / 井上園子

  • New Coat Of Paint / Tom Waits

  • マイ・ウェイ
    美しき人 / T字路s

  • Honey White / Morphine

    伊東さんとのトークを受けて
    クリスペプラーが
    選んだ1曲はこちら!