2022.05.21 ON AIR
【ノラ・ジョーンズ Part2】flumpool山村 隆太さん、シンガーソングライター 優河さん登場!

今週は、ノラ・ジョーンズPart2!
ゲストは引き続き、flumpool山村 隆太さん、シンガーソングライター 優河さんをお迎えしました。

■ノラ・ジョーンズのライブ・パフォーマンス

グローバー:ライブのノラ・ジョーンズ、山村さんは実際ご覧なったんですって?
山村:そうですね、一度だけなんですけども2017年だったか大阪城ホールに来てくれた時に。僕はノラの音楽の中で『Feels Like Home』っていうどっちかってとスローなカントリーのゆっくりした曲を聴いたイメージから行ったんで、すごく軽やかで自由にやってる女性のしなやかさみたいなものすごく感じて。どっちかっていうとため息に近い声色のノラが暗い照明の中でやってんのかなと思ったら意外とライブアレンジ寄りでリズムをちゃんと出してる曲とか軽やかですごい楽しく聴けたっていうか。どっちかっていうと陰なイメージがあったんですけど全然そうじゃなくて、陰なものはありつつその世界の中での陽の部分というか、ポジティブな部分みたいなものをライブでは出してるなと思いました。
グローバー:優河さんは生のノラ・ジョーンズは?
優河:武道館でやった時のチケットを買ったんですけど、熱が出て行けなかったんですよ、、
山村:遠足の日に熱が出るタイプですね(笑)
グローバー:楽しみすぎて。子供じゃないんだから(笑)
優河:めずらしく高熱を出して行けなかったんですよ、、、もう本当に惜しいことをしましたね。
グローバー:悔しさ余ってその後は色々映像で観たりとかたくさんご覧なってるみたいですけど印象に残ってるライブパフォーマンスってありますか?
優河: いっぱいありますけどね、この間の『Come Away With Me』20周年のライブ配信がYouTubeにあって。コテージみたいなとこでやっててめっちゃ大人のラグジュアリーなライブで素敵だなと思ってすごい良かったですし、あとボニー・レイットとセッションしてる「テネシー・ワルツ」の映像があって、それもめちゃくちゃ楽しくてかっこよくて素敵だなぁと。大好きです。それこそこれを聴いて「テネシー・ワルツ」をカバーしたりしてました。
グローバー:自分でもここに入ろうと。
優河:あはは(笑)入りたいっていう一心で(笑)

■flumpool山村隆太セレクト!
意外な一面を発見!?「チャレンジ・スピリッツ溢れるノラ・ナンバーTOP3!」


3位:creepin in

山村:このアルバムの中で1曲だけ違和感があったし、アルバムのバランスって僕らもすごく重要にするところがあって、これなら別の作品に入れた方が良かったんじゃないかなって思うぐらい結構僕の中では異物感というか。やっぱり彼女自身のカントリーへの憧れであったりとかドリー・パートンへのリスペクトっていうものがそれをアルバムの総合的な物っていうものを超えてこのアルバムの中に入れたいことだったのかなとか想像すると、ここに対する挑戦心ってのはきっとあったんだろうなって。

2位:chasing pirates

山村:この『The Fall』っていうアルバムの中では彼女の私生活の変化っていうものがあって、30代になってそれまでいっしょに遊んでた友達が子育てにいったりとか、好きな人と別れたってその前のアルバムで言ってましたけど。そういう私生活の変化みたいなものをそのまま音楽に表現する事ってどこか音楽性が変わってしまってすごく恐れるてしまうところがあると思うんですけど、でもこのアルバムは結構それを大胆に変えていった。そのロック色を強く出してる中でこの曲も特にノラの吹っ切れた感じじゃないですけど、新しいところに踏み出したなっていう。それは多分彼女自身の自信もあるだろうし、積み上げてきたものもあるだろうし、安定だけじゃなくてより刺激を求めていく彼女のスタイルみたいなものをこの曲では感じましたね。

1位:not too late

山村:これは活動を再開してからのアルバムの最後の曲なんですけど、直訳すると“手遅れじゃないよ”っていう。彼女が自分自身で作曲をしてないとか自分自身のコンプレックスであったりとか、その中で世の中の人たちにものすごく認められてしまった彼女の境遇みたいなものって僕たちが思ってる以上に過酷なものだったと思うんですけど、でもそこでその大きな世の中の流れに乗って行くんじゃなくて一旦足を止めて自分の音楽と向き合う、自分自身と向き合う時間っていうのはすごく勇気がいる時間だったと思うんですね。多分周りの大人も“どんどんライブやれ、曲出せ”ってなってた時に“いやちょっと待って。ちょっと自分と向き合わせてください”って言って全曲自分で作曲をしてこの『not too late』っていうアルバムを作ってたのはなんかもうミュージシャンだなって思いますよね。いろんなビジネスシーンとかそういうものじゃなくて、作りたい音楽っていうもの、敵は自分の中にいるって思って多分この曲を作っていったんだと思うんで自分自身と向き合う中で叫びに近いものすごくロックな気持ちっていうものをこういう優しい音色というかやさしいピアノみたいなのに乗せられるとまあもうこれは言葉にならない曲だなと思いますね。妥協していくことであったりとかどっちかっていうと諦めていくことが多分大人になることなのかなーっていうのを“違うよ”って言ってくれるっていうか“まだ子供で居られる部分もあるじゃん”ってなんかそういうのをね“まだ手遅れじゃないよ”っていくつになっても思えたらいいなと思いますよね。

■ノラ・ジョーンズが音楽シーンに与えた影響

グローバー:20年を経て音楽シーンにこういう影響を与えたんじゃないかなって思うこと山村さんありますか?
山村:女性の持つ素のままの気持ちというもの。それは別に答えになってなくても楽しいのか悲しいのか、嬉しいと悲しいが両立する瞬間っていうのもあるじゃないですか。この人と会えて嬉しい、でもなんかどこか久しぶりって寂しいとか、なんか変わってしまって悲しいとか。一緒に存在する感情ってものが人間だとしたら、そこに対してこの女性がそうやって素直に生きている、素直に音楽に変えていくっていうのはなんかもう答えはない美しさというか、それが彼女の魅力なのかなっていうのは優河さんの話を聞いてても感じたんで、色んな物があってひとつじゃなくていいんだろうなっていうのはこのノラの掴めなさというか。
グローバー:そこにある感情をただ表現してくれてる。それって素晴らしいじゃないか。
山村:うん、そうですね。彼女の中でも答えはあるのかわかんないし、受け取る方にとってもすごい自由度を与えてくれるというか。そういうものは魅力的だなと思いましたね。
グローバー:優雅さんはいかがですか?
優河:ノラ・ジョーンズが出てくるまでの女性シンガーはいっぱいいるけど、ここまで身近でもないんだけど割と近くにいる感じの女性シンガーってなかなか居なかったんじゃないかなって思うんですよね。やっぱりちょっと背伸びしたっていうか、着飾るっていうか、ですかね。ちょっとわかんないけど。
グローバー:なにかしら力を入れて自分を打ち出してというのが一般的だったかもしれませんね。
優河:このままでいいっていうか、自分も含めて本当に“歌って自分が生きてる地続きのものなんだな”っていうのを感じさせてくれたから、届かないけど届きそうな存在って魅力的だなって思うのでそういうところかなぁ。難しいけど。
グローバー:今もそういうイメージをずっと現在進行形で更新し続けてくれてる感じもしますよね。

■キャッチコピー

山村:「ノラ・ジョーンズとは…ため息の良さ」である!
ため息って本当に落ち込んだ時も安心した時も出たりするじゃないですか。ため息が出るほど美しいとか。ノラ・ジョーンズってそういう生活の中での悲しいものとか、憂いてるものとか、そういうものを音楽に変えてくれてるし、その反面ため息が出るような美しいものもこの音楽の中に入れていってくれてるのかなと思うとなんか“ため息”っていうのは彼女のこの歌声も美しくてため息をしてるのか、悲しくてため息をしてるのか、わからなくなるぐらいの表現っていうのも凄く理想だなと思ったんで。

優河:「ノラ・ジョーンズとは…ガッツ」である!
ノラが音楽シーンに与えてくれた女性の見え方みたいなもので、やっぱりこう女性の強さが絶対に備わっているなと思って。その強さとしなやかさと、でも揺らぐけど揺らいでないっていうその芯の強さ。
グローバー:本当ですね。その強さっていうのはそのままで居ることなんだ。


2週に渡る『ノラ・ジョーンズ』ラストは「LONESTAR」で締められました。

PLAYLIST

Come Away With Me / Norah Jones

Creepin' In feat. Dolly Parton / Norah Jones

Not Too Late / Norah Jones

灯火/ 優河

LONESTAR / Norah Jones

◆Spotifyにもプレイリストを掲載しています。ぜひお聴きください。

■『MARUNOUCHI WALK』でご紹介した「P.C.M.パブ・カーディナル・マルノウチ』の詳しい情報はこちら!

■放送後1週間は右下のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。
■flumpoolの詳しい情報はオフィシャルサイト
■優河さんの詳しい情報はオフィシャルサイト

次回のテーマは、4年ぶりに活動を再開した、K-POP グループ BIGBANG!お楽しみに!