2021.02.06 ON AIR
【PENTATONIX】Little Glee Monsterかれんさん、INSPi吉田圭介さん登場!

今週のレジェンドは、まもなく6年ぶりとなるオリジナル・アルバムをリリースするPENTATONIX!
ゲストには、Little Glee Monsterかれんさん、INSPi吉田圭介さんをお迎えしました。

■PENTATONIXとの出会い

グローバー:カレンさんと吉田さんにペンタトニックスを語っていただくということで、リスナーの皆さんもリトグリとペンタトニックスとのコラボ曲をまず思い出してると思うんですがカレンさん、ペンタトニックスと出会ったのはこのコラボよりも全然前ですか?
かれん:そうですね、結構昔に出会ったんですけど、でもはっきりと“いつ出会った!”っていうのはあんまり覚えてなくて知らず知らずの間に知ってたと言うか、でもやっぱり衝撃的だったなって思うのは「DAFT PUNK」の動画ですね。
グローバー:あの「DAFT PUNK」の動画はまだ観たことがないリスナーに言うと何がどう衝撃的だったんですか?
かれん:やっぱり“アカペラ”っていうアカペラじゃなかったっていうのが衝撃的でボイパがめちゃめちゃすごいから機械音みたいに聴こえるのがすごく私の中ではアカペラの常識を覆されたと言うか“あ、こんなアカペラもあるんだ!”っていう風に当時思ったのを覚えてますね。
グローバー:当時かれんさんお幾つぐらいで、アカペラはもうどれぐらいやってた時でした?
かれん:アカペラは小学生の時からずっとやってたんですけど、ペンタに出会ったのは小学校6年生、中学校1年生とかそれぐらいだった気がしますね。
グローバー:吉田さんはもうその子供の時のかれんさんからご存知なんですよね?
吉田:ええ“ちっちゃいのに低音が出る子供だなー”って思ってましたね。
グローバー:この低音っていうのはやっぱりコーラスの中でとっても大事。そうするとカレンさん吉田さんこのペンタトニックスの魅力にはやっぱりベースドラムの新しさ凄さっていうのはあったんですか?
かれん:そうですね、こんなにもアカペラって厚みが出るんだっていう風に思いました。どちらかと言うとアカペラって綺麗にまとまってるイメージが強かったのでこんなにポップなサウンドを表現できるんだって当時思いました。
グローバー:中でも今いちばん好きになった曲、お気に入りかなっていう曲は何ですか?
かれん:私が好きなのは「I Need Your Love」です。すごいメロディーが綺麗で皆さんの裏声がすごい魅力的に発揮されてる曲だと思います。
グローバー:吉田さんはINSPiでアカペラをやっていわばペンタトニックスより先輩になるわけですよね?
吉田:この2021年、デビュー20周年を迎えるんですよ。
グローバー:おめでとうございます。そうやってアカペラシーン、コーラスシーン、音楽シーン見てきた中で出てきたペンタトニックスどんな気持ちになったか覚えてますか?
吉田:僕最初はゴスペラーズの北山さんの家でですね色々動画観てたんですよ、低音どうして(笑)そしたら“圭介これ観てみなよ”ってKaty Perry のカバー「E.T」を観た時に凄いなと思って。ホーミーっていうモンゴルの伝統的な歌い方なんですけど僕らは INSPi もモンゴルでライブやった時教わってきてそれから取り入れてるんですけど。
グローバー:一人の声なんだけど低音とその倍音が一緒に鳴ってるっていう。
吉田:そうなんです。地声をロングトーンでキープしながら上で口笛みたいな高い音でメロディ奏でるっていうのをもう当時のベースのアヴィくんがやってたんですよ。そんな古臭い音楽じゃなくてちゃんとEDM風なカッコイイアレンジの中にそれを入れてたんですよね。
グローバー:そのエレクトロニックな音の厚みみたいなものをアカペラで出してるっていうのは、そのホーミーみたいな伝統的なテクニックを使ったりして最新の音を出してるんですね。彼らの登場そしてどんどんスキルアップしてく姿ってのはどういう風に見てました?
吉田:やっぱり衝撃的でアカペラ界の未来が変わってくるなっていう。というかもう新しい軸が出来たっていう気がしますね。さっきかれんが言ったようにそもそもアカペラにはビートボックスっていうものは無かったんですよね。そこからボイスパーカッションっていうものが入ってきてメジャーになってきたけどもヒューマンビートボックスが入ったことでEDMサウンドみたいなイケイケな音楽のアレンジの可能性がもう何倍にも膨れ上がったと言うか。
グローバー:それをグループとしてアカペラの中にアップデートして出てきたペンタトニックス。これが衝撃的だったという部分がありますね。

■アレンジの凄さ

グローバー:吉田さんは Little Glee Monsterのアレンジ全体をまとめてコーラスディレクターもされてますけども、そのまとめ上げるペンタトニックスアレンジの凄さってどんなところにありますか?
吉田:今まで出たビートボックスがまずあって、これが全く飽きさせない展開を作り出すんですね、リズムパターンだけでまず飽きさせない。それで上もしっかり伝統的な声楽だったりに基づいたちゃんとした譜面なんで、要はリードが頑張ってコーラスも音がかぶらないようにできてる凄まじいクオリティーですね。
グローバー:声楽としてきちんと基礎もできてるってなかなかないことなんですか?
吉田:意外とそうです、アカペラ界だとそれがあってこそっていう部分はあるんですけどオケが入ってコーラスがある曲とかだとわりとあんまりそういうことがない現場もあったりするので実際に。
グローバー:じゃあそこにかなり彼らのこだわりを感じる?
吉田:オーケストレーションアンサンブルの時点で、もう譜面の段階ですごい感んじますね。
グローバー:確かビート出してる彼がメンバーに入ったきっかけっていうのが彼がチェロをプレイしながらビートボックスやっててその動画をメンバーが見つけてっていうのを聞いたんですけど、そういう個々人の中にある音楽の幅も凄いんだなっていうのはそのエピソードで聞いて思ったんですよね。
吉田:凄いですよね、新しさしかないですもんね。
グローバー:ねぇ、だからクラシックな音楽といちばんモダンな物が自然にこのグループの中にあるっていうのはその凄さ。日本だと「ハモネプ」って私も参加させてもらったこともあるんですけどあの「青春アカペラ甲子園全国ハモネプリーグ」いろんなグループが出てくるのを観てきて吉田さん審査員を務めてらっしゃいますし、裏でいろんなサポートもしてますけどペンタトニックス以前以降ってのを感じますか?
吉田:完全に変わりましたね。完全に“ウチはビートボックス入れてます”っていうのが増えてきて、日本にはたくさんアカペライベントがあるんですけども必ず聞くのがビートボックスが居てペンタトニックスの影響は相当大きいのがオーディション番組みたいにステージングが激しく動いたりとか。それまでって割とみんな突っ立てアカペラをやるんですよ、だって動いたら音がブレるんで。
グローバー:そうですね、みんな歌声に集中してお互いの距離を保ってまた息を合わせてるって言うのもあるんだけどガンガン動くフォーメーションで。
吉田:目でも楽しませて、耳でもそのクオリティの音出すんだっていう。そのペンタに憧れてるグループはもう本当に顕著に多いと思います。
グローバー:かれんさんは圧倒的な一つ作品として見てた存在がコラボレーションしてリトグリとペンタトニックス一緒に作りましたけど、やってみて感じたことって何がありました?
かれん:ペンタの凄さってやっぱりベースとボイパの二人もそうなんですけどコーラスの3人もめちゃめちゃ声質が違うのにぶつかり合わずでも個性があるっていうのが“なんでこんなに綺麗に聞こえるんだろう?”っていうのをすごい不思議に思ってたんですよ。それで実際に一緒に『Dear My Friend』を歌わせていただいてボーカルのパラの音源を聴かせていただくと、みんな切り際だったりとかすごい細かいところまで揃えてるからだからこそ声質だったり歌い方の個性が3人全然違うのにこんなに揃ってるんだなっていう事に今回気づいて勉強になりました。

■リトグリのコーラスディレクターを務めるINSPi 吉田圭介が選ぶ、
「え?これどうなってんの!?」……思わず唸る、Pentatonix 凄すぎアレンジ曲TOP3!!!


3位:O Holy Night

吉田:やっぱりビートボックスでアゲアゲになってるサウンドが多いですけども、もうボイパレスでアレンジ的には本当に伝統的なオーケストレーションと言うかまるで違うグループかのような風に聴こえるけどやっぱり聴くと“ペンタだな”だしサウンドの聞こえ方もすごい“わ、これは違うな”って思う感じですね。こういう面もあるんだよっていう風に知っていただきたいのもあって挙げさせていただきました。

2位:Video Killed The Radio Star

吉田:これはさっきも言ったんですけどもなんで動きながらハモれるのか我々には分からないんです。音がブレちゃうんですもん。20年アカペラやってきても動くのだけは最後に考えようって僕は思って。しかもこの曲カチカチって身体動かすんですよ。

1位:Daft Punk

吉田:これはもう問答無用と言いますか、アレンジャーとしてもあっぱれですね。年中アカペラが書いてますとどうしてもね頭でっかちになるんですよ、自分の引き出しっていうのがなんか限られてきたりだとかいろんな職業の方でそれはあると思うんですけども、“まあそんな切り口があったか”っていうアレンジが人工的にリミックスしてるような刻んであるような普通のユニゾンを人を分けることによってベルトーンみたいに聴かせたりとかもう本当にね飽きないであっと言う前に時が過ごせるし凄いアレンジですね。

まだまだ続く『PENTATONIX』来週もお聴き逃しなく!

PLAYLIST

I Need Your Love / Pentatonix

E.T. / Pentatonix

White Winter Hymnal / Pentatonix

The Lucky Ones / Pentatonix

Dear My Friend feat. Pentatonix / Little Glee Monster

Daft Punk / Pentatonix


■放送後1週間は右のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。

来週はPENTATONIXのPart2!ゲストには引き続き、Little Glee Monsterかれんさん、INSPi吉田圭介さんをお迎えします。お聴き逃しなく!