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2016.04.10

「葉山」の中でも一色海岸はとても静かで落ち着いた海岸なので好きだという幅さん。元水泳部の幅さんは、水平線に向かってクロールで泳ぐこともあるそうで、とても気持ちいいとおっしゃっていました。
そんな幅さんが、海辺で読むオススメの作品は、アン・モロー・リンドバーグの「海からの贈り物」というエッセイと、「深海の世界」という不思議な生き物を絶妙なライティングで撮った写真集だそうです。
ブックディレクター幅さんのお部屋についても伺いました。もちろん!?本に囲まれているそうです。壁一面の本棚に憧れ作ったそうですが、だんだん壁ではなく床を侵食してしまったとか。「でも、ぐちゃぐちゃではなくて僕の中では整理ができている。僕の頭と体と空間が密接につながっていて、それが不思議と居心地がいいんです。」(幅さん)
また、本を読むお気にりいの場所はソファー。ちょっと横長で寝れる、気持ちのいいパジャマを着て、夜、芋焼酎とかを飲んでダラダラ読んでいるのが至福なんだそうです。
本を手に取る機会が増えハッピーなことだと思うのですが、ちゃんと本を読むという余白、ちゃんと与えられるような環境で本を届けるようにしていかないといけないなと思います、と幅さん。「読む」ということに震えるような体験、質、濃度をやっていきたいなと思います、ともおっしゃっていました。
BACH
神奈川県三浦半島の西側にある町、葉山。人口約3万人のこの町は豊かな自然環境に恵まれている。
東京からもほど近く僕にとって憩いの場所。なかでもお気に入りは「一色海岸」だ。
カヤック、スタンダップ・パドル、ビーチ・リラクゼーション…
葉山の海岸にはさまざまな『遊び』があるのだが、葉山御用邸の裏手に広がる「一色海岸」では『遊び』は無用かもしれない。
今朝、彼女から電話があった。
「この前、お気に入りのカフェを見つけたんだ。スイーツがとっても美味しいお店。今日一緒に行かない?」
嬉しい誘いをグッと我慢してこう答えた。
「今日は行きたい所があるんだ。ちょっと心の贅沢をしてくるよ。」
電話の向こうで彼女が苦笑している…
「あ、いつもの、ね」。
よせては返す波の音を聞きながら、この1ヶ月の慌ただしい日々をリセットする。
そう、僕の一番の贅沢は一色海岸で「本」を読むこと。今日のお供は、松本大洋の『ピンポン』にしよう。