EVERY SUNDAY 18:00-18:54 ON AIR
2016.07.03

ぼんぼり光環境計画株式会社の角舘まさひでさんは、住宅、オフィスビル、病院、保育園や幼稚園など、街の照明の計画を手がけるエキスパート!どこに、どんな風に照明を使えばいいのかを提案されていらっしゃいます。また、まちづくりアドバイザー、一級建築士としても活躍。これまで、数々のプロジェクトを手がけられていらっしゃるのですが、そんな角舘さんに伺いました。「街を作る、計画する時に大切な事は何ですか?」
「街の計画で凄い大変なのは、景観っていう言葉が聞かれますけど管理している人がみんな違うわけですよ。例えば普通の街でしたら道路はだいたいその地区の行政、または上になれば県道、都道、その上は国道みたいなのがあったりとかして、そこの横にある建物は民間の施設っていう形で、要するに見えない所にですね。縦割りの壁が沢山あるんですね。街の中には。実は壁を取っ払わないと統一した環境っていうのは出来上がらないっていうのが、今現状ですね。照明っていうのはそういう境界を飛びこえてく訳ですよね。当たり前ですけど、道路にある照明は住宅を照らしたりとか、畑を照らしたりとかするようにですね。その今言っている見えない境界線を飛びこえてくっていう光っていう切り口で街全体を計画したっていう代表的なのは、上州富岡の駅前の再開発なんかがそういう部分に当たりますね。」
街、そして行政の方、工事を手がける関係者と蜜にコミュケーションをとり、数々の照明計画を実現してきた角舘さん。照明の大切さというと、「明るい」か「暗い」か、この2つが重要だと思ってしまいがちですが、角舘さん曰く、「照明は、見えるか、見えないかが一番大切」なんだそうです。東京はそういう意味でいうと、「明るい場所」も多いですし 過ごしやすいのかなと思いますが、実は、東京もまだまだなんだそうです。特に公共の場は、管理する人、管轄する人、とにかく人がたくさん関わっているので、一つ一つに話をする所からとても時間がかかると角舘さんはおっしゃいます。また、街によって特色も違うので、その色、カラーと合わせてどう計画するかが、大切なんだそうです。
「一言で言えば、街の安心・安全をどう捉えるか、街の安心・安全ってなんなのって言うと、人気なんですよね。人がいる所って一番安心なんですよね。じゃあ、光で人がいるような雰囲気を作ってあげたら防犯性が高まるんですね。安心感も高まるし、要するに自動販売機が沢山並んでいても防犯性は高まらないし、安心しないのと同じ意味合いです。それが集まった街というのが非常に楽しいし、魅力的な街に変わってくと思うんですね。横浜の表町中通り商店街って所があるんですが、メインの通りから1本山手側に入った所なんですが、そこの照明の計画は内からへっこんだ所に全部照明をつけています。すなわち歩いてる人から見るとあんまり照明が見えないんですね。じゃあ何が目立つかというと夜やっているレストランが目立つようになっています。道歩いていてレストランに目が行くようになって、非常にお客さんも増えました。そしたら結局お客さんも増えるって事はお店も増える。ってことでここ10年でお店の数が増えているというそういう現象が今起きています。」
お店の明かりに目が行くようになると、当然中で召し上がっているみなさんの姿も見えますから、人気を感じて安心感が得られるんでしょうね。
ぼんぼり光環境計画