今、なぜ少女漫画が注目されているのか?


ここ数年の少女マンガ原作ドラマ化・映画化ブーム!!

そして、現在、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーでは
1963年の創刊以来、「ベルサイユのばら」、「エースをねらえ!」、「花より男子」など
数々の名作を生み出した少女漫画雑誌、マーガレット・別冊マーガレットの
半世紀にわたる足跡を辿る展覧会「わたしのマーガレット展」 が開催中です。

今、なぜ少女漫画が注目されているのか?
『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』の著者、
少女漫画研究家の和久井香菜子さんに伺いました!

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・今、なぜ少女漫画が注目されているの?
 特別に今、ということはないと思います。
 女性作家が増えた70年代からすでに女性たちからは絶大な支持を得ていました。
 最近、少女まんがの実写化が多いのは、ある程度人気のあるストーリーと、
 人気のあるタレントを持ってくれば、ある程度興行的な成功が見えるためでしょう。
 人気ブログをせっせと調べて出版を持ちかける編集者と同じですね。
 あとは連載開始時に映像化を念頭にまんがを構成する場合も最近は多いようです。

・女性たちが少女漫画に何を求めている?
 そもそも、まんが自体が娯楽のひとつですから、一番多いのは、癒やしでしょうか。
 一部問題提議的なものを除いて、女が心底不愉快な展開はまずありません
 (好きだと思っていた相手に裏切れられて ぼっこぼこレイプされて殺されるとか)。
 多いのは、心の絆、自己肯定、主人公の成長といったところ。

・時代によって主人公の女性像も変わってきている?
 少年漫画よりも如実に社会を反映していると思います。
 70年代は女性の権利を求めるブルーソックス的な話が人気でした。
 今はお友達作りに悩む女子高生の話が多いですね。

・少女漫画から学ぶモテる男とは? モテない男とは?
 少女漫画には女が嫌悪する男はほとんど出てきません。
 珍しいところでは「天然コケッコー」の しげちゃんくらい。
 基本的には、がさつで、不潔で、空気が読めない男。
 女は「協調」「共感」を大事にする生き物なので、それができない男は嫌いです。

 『好きっていいなよ』に、「ステキな人」の定義として
 「かゆいところに手が届くっていうか、
 自分が言わなくてもわかってくれるみたいな、
 ピンチの時に助けてくれるような」

 と言っています。
 これは少女まんが全般を通して共通するステキ男子像ですが、
 あまず現実にはいない。少女まんがのヒーロー的キャラで、
 自分のことばっかり話すとか、自慢話ばっかりとか、
 そんなやつは一切いませんが、リアルでは女にアピールしようとすると
 ひたすら、そういうつまらない話を喋り続ける男は多いです。


・少女漫画から学ぶ「女性がキュンとくる」セリフは?
 これ、テレビなどで毎回聞かれるんですが、ないと思っています。
 例え何かのセリフに萌えたとしても、「この人が」「こういう段取りを踏んで」
 「このように心を交わした後に」「こういうからこのセリフがステキ」となるわけで、
 ただそこだけ抜き出しても「ハア?」って感じです。「ステキなデート」もしかり。
 女の心を掴むのに「これをやればいい」的な楽なマニュアルはない。

 最近の傾向として、ティーンズラブ(女性向けのエロ漫画)作家が
 一般誌に転校して人気作家になるという流れがあります。
 『好きって言いなよ。』の葉月かなえや『明治緋色綺譚』のリカチとか。
 これは、女が痺れる、萌えるエロは、行為そのものではなく、
 相手と心のつながりを感じ、気持ち的な満足があって初めて納得できるからであって、
 上質なエロが描ける作家は、それ抜きでも支持を得られる作品が描けると言うこと。

 少年漫画に比べて、少女まんがの誰もが知っている名ゼリフものすごく少ない。
 しかもあっても「恐ろしい子……」とか
 「春山は5メートル空を飛んだ」とか「文句があるならベルサイユにいらっしゃい!」
 とかで、まったく恋愛に関係ないものばかりです。

<和久井さんからお知らせ>

 女心がわからないと首をかしげる男性の皆様も是非!
 和久井さんの本、『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』現在発売中!
 
 名作『ベルサイユのばら』『エースをねらえ!』をはじめ、
 実写化されて話題となった『きみはペット』『花より男子』『NANA』
 『オトメン(乙男)』など、古今東西52作品を紹介しながら、
 ユーモアたっぷりに女性の本音を解説
 あなたも少女漫画の新たな魅力に気づくはず!

少女漫画研究家の和久井香菜子さんにお話を伺いました!

ありがとうございました!

2014年10月17日 17:00
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