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20220716 ONAIR

CITROËN FOURGONNETTE #16

土曜日の夜。
都内某所「FOURGONNETTE」と名付けられた
'特別な場所'からお届けする「CITROËN FOURGONNETTE」

今夜は「FOURGONNETTE〜社会見学編!」
江東区潮見にある「佐野造船所」へ伺った模様をお届けします。

佐野造船所へ社会見学!

長岡さんは愛車のAmi6でやってきました。

潮の香り、海鳥の鳴き声、心地よい風・・・
広がる海と繋がって佐野造船所はありました。

江戸時代から続く技術で木造船を作り続ける「佐野造船所」。

お話を伺ったのは、9代目社長の佐野龍太郎さん。
にこやかに迎えてくださいました。

佐野造船所のこだわりは「木の船」。
一般的に多く出回っている船は、強化プラスチックやアルミニウム、鉄で作られた船。
佐野造船所では日本で唯一、木の船を作られています!
世界でも10件もないとのこと・・・すごいですね。

そして1つ1つ設計して作るオーダーメイド。
世界に1つしかない船です。

見せていただいたのは、10代目の息子さん、龍也さんが作られた
ホンジュラス・マホガニー製の大きな船!
龍也さんの第一作目だそう。
曲線を生かした色気のある船を目指して作られました。
長さは約9.5m。
外観も中も美しくて迫力があります。

9代目の龍太郎さんがおっしゃるに、
これを作れて初めて一人前。
ここからお客様のオーダーを受けて船を作ることができるそうです。

龍也さんの乗せていただきました!

木を使ってクラシカルだけれど、最新のエンジンや最新機器がついていて、
上手く調和を取るのも苦労したとのこと。

細かいところを見ていくとすごいです。
テーブルの角だけでも部品が違ったり。

船の奥、一段下がったところには、
横になるスペース、お手洗い、シンクがあります。
中から見ると骨組みが見えます。
あえて見せているとのこと。
ガソリンは満タン630リットル程入るそう。

ナビも隠して、木目が綺麗に見える工夫をされていたりと・・・
細やかなこだわりがたくさん感じられました。

マホガニー製のギター

佐野造船所ではギターも作っているとのこと・・・!
長岡さん、目が輝きます。

ギターは弟の稔さんの趣味で何台か作っているそうです!

マホガニーで作られたギター。
日本のかしの木や、チークという木も使用されています。

長岡さんも弾かせてもらいました!
頼り甲斐のある、ハリのある音。船のようなタフさ。

ギターは稔さんの頭の中に浮かんだデザインで、
毎回違ったものが出来上がります。
制作期間は約8ヶ月。

作り方やこだわりもお聞きしました。

9代目社長 龍太郎さんにお話を伺いました

佐野造船所は江戸時代から長く続いています。
今の場所では30年、前の場所では100年程経つそうです。

1番初めにあった造船所は、今の東京駅の前の八重洲口近くの川。
そこは東京の造船所の集まる場所だったそう。

昔作っていた船は、和船。
江戸時代の伝統的な船で、漁をしたり、荷物を運ぶ船を作られていました。

時代の移り変わりと共に様々な船を作ってこられたましたが、
形は変われど木造船にこだわってこられました。

今の佐野造船所は、長男の龍太郎さんと弟の稔さんが
「自分たちが乗るヨットを作りたい」ということでヨットを作り始めたことが大きな変化に。

それを見たお客様から「これを作ってくれないか?」と
お願いされたことが今に繋がっているそうです。

息子さんの第一作については、思うことはあれど
本人が感じて初めて分かることだから、次から治せばいい。と
笑って話す龍太郎さん。

最後に「これだけは大事にしている」ということを伺いました。
それはやっぱり木造船をこれからもずっと作り続けること。
マホガニーが無くなっても、他の木で作り続ける。

最後に

今夜は江戸時代から続く技術で木造船を作り続ける
「佐野造船所」を訪れた模様をお届けしました。

面白いお話をたくさん伺いました。

伝統を守りながらの頑固さと柔軟さ。
物として、基本的な機能を追い求めているところも垣間見ることができました。

佐野造船所の皆さん、本当にありがとうございました!

オンエア楽曲

Saturday Night / The New Christy Minstrels
Abilene / The Brothers Four
Golden Apples Of The Sun / Judy Collins
Walk Right In / The Rooftop Singers
Sea Of Love / Phil Phillips & The Twilights