20240906 ONAIR
9月の主演
野間口徹
長澤樹
ショートストーリー?
『乗車拒否』
「すいません、赤坂5丁目まで」
「かしこまりました」
まさかそんなつもりで運転していた、とは…

先日、とあるメーカーの音響開発の方から連絡が突然来たという高崎さん。
そのメールがとても面白くなんだか運命のようなものを感じて、いちど会うことになったそうです。
映像をお仕事にしているのものの、その分野の技術にすごく詳しいわけでも
オーディオマニアでもないので、音響とか音の未来という話題に興味津々。
高崎「そして何より僕に何かを感じてくださったようで、そのことも知りたかったんです。
もしかして何か仕事を相談されるのかなとかそのぐらいの予備知識しかない状態で。」
やりとりの末に、高崎さんが働いている汐留にその方が来てくれることになり、
入館手続きをしていたところ、実はその方が全盲であることがわかります。
聞けば12歳の頃に失明され、40年以上視力のない世界で生活をしているそうです。
ということであれば誰かと一緒にこられるのかと思っていたところ、先方からは「ひとりで行きます!」という元気なメールが帰ってきます。
新橋や汐留はとても入り組んでいて人の行き来も激しい場所。
はじめてで、何も見えなくて、そんなことできるのか?と高崎さんは心配になりますが、その方はなんの問題もなく来社したそうです。
高崎「そのあといろんな話をしました。視力のことも、音のことも、とても面白くて。
なにより好奇心がすごく強いひとで、もちろん仕事でもそれは存分に発揮されていて、
たとえばテレビのリモコンって数字のところ指のおなかでさわると小さなでっぱりありますよね。
それで数字が何かわかったり、音量のボタンだとわかったりするそんな工夫をされたりもしていて。
なによりすごいのがひとつのメーカーだけじゃなくて、いろんなメーカーの統一規格にする努力とかされたりしてて。
もうへーとほーしか言えないくらいすごくて。
しかもそれ、それを必要としないひとにはまったく存在を感じさせないくらい見事に融合している。
教えてもらうまで知りませんでした。」
それだけではなく、最近カメラをはじめたり、絵を描いてたり、その方はとてもアクティブ。
目が見えるひとが縛られているものがあるとしたら、自分にはそれがないと話すその方は、
それがどう写真に影響を与えるかと思うと面白いと話します。
高崎「すごいですよね。本当に頭が下がる思いで話を聞いていました。
視力がなくなったということを、自分の特徴と考えてどんどん行動する。
こんなすごいひとがいるんだと本当に感動しました。
聞くと、音から得る情報量は本当にすごい大きいみたいですね。
たぶんちょっと緊張しながら話してるとか、騙そうとしているとか、そういうの全部わかっちゃう気がします。
見えてるひとには見えないものが、そのひとには見えるんだと思います。ある意味。」

午後に青森駅を出て、浅虫温泉駅につく。
宿についてすぐ、お湯をいただく。
湯煙がほんのり甘い匂いがする。
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