株式会社リンレイ

J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL

RINREI NATIVE MUSIC JOURNEY

株式会社リンレイ

2018.11.23 fri. 18:00-20:55

vol.3バリ島

クリス智子

ナビゲーター
クリス智子

金沢雅美

旅人
金沢雅美

旅する音楽ドキュメンタリー、第3弾のディスティネーションは、今年、日本との国交樹立60周年を迎えたインドネシアのバリ島。

神々が宿る島とも呼ばれ、音楽や芸能があふれるバリ島を訪れたのは、
J-WAVE「RINREI SOMEWHERE IN ASIA」のナビゲーター、女優・金沢雅美。

ガムラン、ケチャ、バリ舞踊、バリの総合芸術と言える影絵芝居「ワヤン・クリ」を取材。人間と神の調和、人間同士の調和、そして、人間と自然界の調和…3つの調和を生活の基盤とする、バリ島の日常と未来を伝えます。

感性の扉をオープンにし、旅気分を味わいながら、普段触れることのない言葉や音楽、さらにはスピリチュアルなフィーリングを全身で感じてください。

成田空港を飛び立って、約7時間、インドネシア・バリ島のデンパサール空港に到着。オリエンタルなムードに心が躍ります。

今回の現地コーディネーターのルミカさん。ルミカさんは、地元で有名なミュージッシャンで、木彫り作家。ガムランの楽団のリーダー役でもあります。ホテルに着いた夜、クンダン太鼓を披露してくれました。

ルミカさんの作品。

バリの生活を語る時、「バンジャール」という言葉がよく出てきます。バンジャールとは、日本で言う町内会のシステム。村の人々は、必ずバンジャールに属していて、このバンジャールが祭りやお葬式、ゴミの回収などを取り行います。バンジャールには住所がないため、郵便物は代表のところにまとめて届き、そこから配布されるそうです。ちなみに、ルミカさんの住むウブドの南のマス村には、12のバンジャールがあるそうです。

宿泊したホテルの目の前に広がるライスフィールド。さまざまな鳥や虫や蛙の合唱で、目覚めの朝を迎えます。

ウブドの南東、ブラバトゥ村にあるガムラン工房を訪れました。

ガムランという言葉の語源は諸説ありますが、古代ジャワ語の「ガムル」に「たたく、つかむ、手で操る」という意味があります。青銅製をはじめ、叩く楽器の総称でありつつ、青銅製の鍵板打楽器、銅鑼、太鼓などからなるインドネシアのオーケストラのことをガムランと言ったります。

ガムランの基本的な演奏技法に「コテカン」があります。コテカンは「二人で一対の音」を表現する方法で「つがいの音楽」のことです。シンプルに言いますと、Aのパートと、Bのパートを組み合わせて、Cという旋律が生まれます。ガムランの鍵盤打楽器で言うと、2台並んだ同じ種類の楽器は、それぞれちょっとだけチューニングをずらしていて、その「ずれ」が宇宙的なうなりを生みます。

ガムラン職人集団をまとめる若きリーダーである、ヤンデーさんにお話を聞きました。

今回お邪魔したどのお宅にも、「サンガ」と呼ばれる、家の中のお寺がありました。

女性たちが、毎日、そして何度も作るお供え物、チャナン。若いヤシの葉を編んで作られた器に、カラフルなお花を載せアートのように仕上げます。神様への捧げ物として、サンガの各所はもちろん、家のいろいろな所に置きます。地面にも置きます。

竹で作られていても、ガムランです。竹のガムランのプレイヤー、ニョーマン・ダユさんに会いに行きました。演奏してくれたのは『メスの豚が、ガツガツ食べている』。「男性は女性と共に、歩みなさい」という意味の曲だそうです。

青銅製のガムランと違って、竹の音はやわらかく、とても癒やされます。

通訳は、飯田茂樹さん。飯田さんは、日本インドネシア・バリ教育文化協会 Jibeca 代表理事でもあります。

バリでは、なんでもコテカンとなってしまうんです。それは、口琴でも。7人兄弟の長男のジュローさんと、末っ子のマルチョノさん。口琴ブラザーズ。

伝統楽器の伝統的な演奏は、村のコミュニティ、バンジャールの中で、しっかりと受け継がれていました。

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