2009年08月24日

中村元 -1- 水族館のプロデュース

今週 8/24(月)〜28(金) のゲストは水族館プロデューサーの中村元さん。
     
もともと水族館の飼育係として勤務していた中村さんは、初めから飼育係として就職したわけではなかったそうです。魚や海獣、海の生き物たちが好きだったわけでもなかったんだとか。

そんな中村さんが水族館をプロデュースするまでになったわけは、水族館の飼育係の人たちは動物たちのことをすごくよく知っているし、本当に動物たちのことが好きなのですが、それが逆に、水族館に来るお客さんたちとのギャップを生んでしまっていると感じたから。
普通の人は知らなくておもしろいと思うことも、当たり前のことだと思ってしまっていることがたくさんあったそうです。中村さんが「これはおもしろいですよ。」と言っても「そんな当たり前のことで誰が喜ぶか。」と言われてしまっていたんだとか。この人たちに任せておいたら、本当におもしろいことがみんな消えてしまう。それが“プロデュース”ということを考え始めたきっかけだったそうです。

巨大水族館の先駆けとなった三重県の鳥羽水族館をプロデュースし、新江ノ島水族館のプロデュースと展示監督をつとめた中村さんの最初のプロデュースは“カエルの水槽”から。水族館に入ってから1年くらいしてからのこと。「そんなもの、みんな気持ち悪がって観ないからやめとけ。」と言われ、余計にやる気が湧いてきたそうです。

水槽にはカエルが隠れられるような草や石を入れ、エサは生きている虫なので、自ら毎日裏の公園へ行き、バッタとハエを捕りに行っていたのだそう。そんな苦労の甲斐あってか、水槽の後ろからそっと見ていたら、女性のお客さんたちも「あ、カエル!」と言いながらも「わぁ、可愛い。」と言ってくれていたそうです。
カエルをそのままお皿の上に乗せたら気持ち悪いけど、カエルの体の緑色は草やコケに隠れるための色だから、その中に入っていると、くるんとした目が見えて、すごく可愛らしい顔になる。そこで「可愛い」と言ってくれるお客さんが何人かに1人いてくれることがすごく嬉しかったと中村さん。

プロデューサーとしての仕事はそういった水槽のプロデューサーもありますが、それぞれの水槽に魅力があって「あの水族館にだったらお金を払ってでも行きたい。車に3時間乗ってでも行きたい。」と思ってもらえるような展示をする。それがプロデューサーの仕事だとおっしゃっていました。

WEB: Blog水族館
WEB: Web水族館:全国水族館ガイド

◎中村元:1956年三重県生まれ。巨大水族館ブームの先駆けとなった鳥羽水族館にて、アシカトレーナーから企画室長を経て副館長に。鳥羽水族館副館長を退任後、新・江の島水族館のプロデュース・展示監督を手がけ、現在は、東京コミュニケーションアート専門学校の教育顧問として、「水族館の展示と運営のデザイン学」を教えている。また、生涯学習やまちづくりなどのアドバイザーや、各地のバリアフリー観光アドバイザーなども務めている。
ShareSmile Staff| 22:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:

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