ウケを狙ったらスベった…気まずい空気を打破する会話術

2019年08月16日

画像素材:PIXTA

場を和ませようとウケを狙ったら、スベってしまった。それどころかギャグだと気づいてもらえず、変な空気が流れた……そんな経験は誰しも一度はあるはず。どうすれば挽回できるのだろうか?

『1秒で気のきいた一言が出るハリウッド流すごい会話術 世界の一流が学ぶ77のルール』の著者で、放送作家・即興力養成講師の渡辺龍太が解説した。

渡辺は、アメリカ留学中にハリウッド流のインプロ(即興力)の授業を受けてスムーズな会話を学んだ。その後、インプロや心理学を学んで日本人向けの即興力研究を続け、放送作家として台本作りや番組出演者への指導を開始。現在は一般向けの公開講座の企業の研修などでもインプロの講師として活躍している。

【8月8日(木)J-WAVE『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)のワンコーナー「SAWAI SEIYAKU SOUND CLINIC」】


■事前の想定とは違うオチで落とす

渡辺によると、ギャグがすべったにも関わらず、“自分が想定していた笑い”をとろうとしてゴリ押ししてしまう人がいるという。渡辺が遭遇した、とある先生のトークを例に出して解説した。

渡辺:その先生は「野球に全然詳しくないんだけど、みなさんはゴリラ松井選手って知ってますか?」と訊いてきたんです。野球に詳しくないとしつつ“ゴリラ松井”と言われると、本当に間違っているのかボケなのかわからない。でも先生は「ゴリラ松井って知ってますか?」と上乗せしてくる。もう何がなんだかわからなくて、笑えもしないし、困惑だけが残りました。

想像するだけで、こちらが恥ずかしくなるような状況だ。こんなときにベストな対応は、スベったことを受け入れて「ウケると思ってたけどスベってるかな?」や「ここ笑うところだぞ」など一言添え、“(質は低いが)ギャグを言っている”ということを伝えること。ギャグは“ボケている”とわかることが大切であるため、「ゴリラ松井じゃなくてモスラ松井だったかな」など、さらにコテコテなことを言ったりすると、とりあえず「この人は笑わそうとしてるんだな」ということが伝わる。伝わりさえすれば、大勢いる中の何人かが失笑してくれることもあるかもしれない。想定する笑いがとれなかったときは、潔く即座にあきらめ、違うオチをみつけられるようにしたい。


■お願いするときは、相手の欲望をくすぐりながら

渡辺は「相手に行動してもらう言い方」も伝授した。「これをやれ」と命令するだけではないけない。相手の疑問や欲望をくすぐった上でお願いされると動くそうだ。これを踏まえた上で、相手に自分のやりたいことをオファーすると「この人といると何か楽しい」と思われるのだとか。

象徴的なのが、スティーブ・ジョブズのとあるエピソードだ。ジョブズはAppleを大きくする過程で、ペプシコ社の社長だったジョン・スカリーをスカウトした。その際にジョブズは、「このまま一生、砂糖水を売りたいのか? それとも自分と世界を変えたいのか?」と言ったのだ。

単純にお金を積んで誘うのではなく、「世界を変えることにチャレンジしないんですか?」という言葉を投げかけることで、スカリーの心はくすぐられた。そしてこれは、ジョン・スカリーのことを思って言っているようで、実はジョブス自身がやってほしいことをジョン・スカリーに要求している。渡辺さんは、「この構図がとても大切」と言う。

例えば、会社で士気が下がっている社員に単に説教するのではなく、「今月みんな成績が悪いので、あなたが頑張って他の人と違う空気を出してくれたら、役員にあなたが望んでいることをかけあいますよ」と条件を出すと、やる気が出る。渡辺は「いやらしいと言えばいやらしいですが、心の隙間にスッと入ることも大事」とアドバイスした。

【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時−13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
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