音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
部屋を片付ける手順は「出す・分ける・減らす・しまう」 アドバイザーが伝授

部屋を片付ける手順は「出す・分ける・減らす・しまう」 アドバイザーが伝授

収納グッズを買っても部屋が片づかない……そんな悩みを抱えている人は少なくないでしょう。整理収納アドバイザー・井田典子さんによると、整理収納において大切なのは「整理が9割」。今回は基本のテクニックや、衣替えのシーズンに役立つ衣類の収納術を伺いました。

【5月31日(金)のJ-WAVE『ALL GOOD FRIDAY』(ナビゲーター:LiLiCo・稲葉 友)のワンコーナー「TOKYO SAVVY」】


■整理9割・収納1割。収納グッズを増やさないで!

井田さんは200件以上の家を訪問して整理収納のアドバイスを送り、テレビ番組では“スーパー主婦”として活躍し、著書に『「ガラクタのない家」-幸せをつくる整理術』(婦人之友社)などがあります。整理整頓で最も大切なことを訊くと、「収納は大切じゃないんです」おのこと。

井田:整理収納の整理が9割です。整理は選ぶということです。選んだものを収納すればいいわけだから、整理にエネルギーをかければすべて収納できる。収納グッズを買うのは最後の最後の最後の手段にしましょう。
LiLiCo:私は今まで見せる収納だったんです。でも、料理好きになってキッチンがごちゃごちゃしすぎちゃって。だから隙間収納を買っちゃったんだよね。
井田:私、NHKの仕事で一昨年スウェーデンに行きました。スウェーデンの方って自分の趣味とか好みがハッキリしてるんですね。部屋に入っただけで「あなたはこれが好きなんですね」っていうワールドがあるんですよ。それがすごく羨ましくて。私たち日本人はなんとなく流されて流行りものの部屋にしようとしたり、収納グッズを買ってきて中に入れるものを逆に探したり、そういう考え方になりがちです。まずは、自分が何を大事にしているのかをイメージすることが大事です。だから整理9割・収納1割。収納グッズは増やさないで、中身を精査してから入れ物を考えたほうがいいと思っています。
稲葉:意外と難しいことですよね。
LiLiCo:日本ってものが溢れている国じゃない? それなのに引っ越しするときに収納がついてない。スウェーデンは全部ついてるの。掃除機を入れるクローゼットもついてるし、洗濯機と冷蔵庫は絶対についてる。私ビックリしたもん。「日本では自分で洗濯機と冷蔵庫を買うの!? なんて国だ!」って。
井田:日本はどんどん買わないと動けないところが残念ですよね。
LiLiCo:あと、捨てられないっていう人もいますよね。
井田:よくいますよね。でも「その捨てるつらさを誰に譲るんですか」と。誰かがつらい思いをしなきゃいけない。だから買うときには、捨てるつらさまで買わなきゃいけない。家に入れるときが大事です。
LiLiCo:それ、わかる! 特に洋服は、テレビ出演のときに着てJ-WAVEのフリーマーケットで売るって、そこまで考えて買うもの。
井田:思い出の品も思い出せるものだけ。思い出せないものはとっておかない。


■井田流整理収納「だ・わ・へ・し」とは

さらに、井田さんならではの整理収納術を訊きました。

井田:私はいつも「だ・わ・へ・し」と言っています。「だ」は「出す」、「わ」は「分ける」、「へ」は「減らす」、「し」は「しまう」です。分けるときは「いる・いらない」ではなく、種類別に分けることが大事なんです。自分の“持ち癖”に気が付くから。今だったら「Tシャツが30枚もあるのにちゃんとしたジャケットがない」とかね。自分の偏りに気がつくために分けます。
稲葉:俺、それだわ。Tシャツが信じられないくらいあるのに、この季節に羽織るものがない。
井田:自分の癖に気が付かないと、いつまで経ってもリバウンドするんです。次の「減らす」は、いきなり捨てようとするんじゃなくて選ぶんです。そして最後に「しまう」。しまうのは本当に最後のことです。「だ・わ・へ・し」の順番でおこなえば、心の中のガラクタも片付くんじゃないかな。悩みを出せばいいんです。
LiLiCo:部屋をきれいにすれば心もきれいになりますよね。


■「1アイテム5点主義」

衣替えの季節、やっておくといいことがあります。

井田:服をしまうときに、冬物をアイテム別に写真を撮っておくといいですよ。種類別にしてスマホで撮っておくと、何が何点あるかが一目瞭然です。私の場合は「1アイテム5点主義」ということをしていまして、Tシャツ5枚、セーター5枚、コート5枚、ものすごくわかりやすいです。全部レギュラーアイテムで補欠がいません。5点までなら覚えていられるんですけど、それ以上は覚えていられないから似たようなものを買ってきてしまって「あ、持ってたわ」って。それがすごく嫌だったんです。スマホで撮っていれば、買い物をするときも次のシーズンまで大体わかる。
稲葉:じゃあ1枚買ったら1枚減らすんですか?
井田:逆ですね。1枚ダメになったら1枚増やす。
稲葉:なるほどね!
井田:だからストックがないんですけど、忘れん坊にはちょうどいいんです。ダブったものを置いておくのが嫌なので、なくなった席に新しいものを入れるというのが快感なんですよね。
稲葉:そこまで整っていたら気持ちいいですよね。
井田:次のシーズンの計画も立てやすいし、しまうところも増やさなくていいので、新しい収納グッズを買わなくて済む。それがとっても楽です。
LiLiCo:自分の癖がわかりそうですね。「ピンクばっかりじゃん」とか。
井田:そうですね。写真を撮っておくと、整理に役立つだけじゃなくて、服を客観視できるというメリットがあります。以前の私は白黒ばっかりだったんですけど、「これじゃいかん」と思って。洋服って自分が見るより人に見せる時間のほうが長いから「色を入れないと」と思って変わったんです。
稲葉:そういう変化も生まれるんですね。



■アクセサリーや靴の収納はどうする?

ここでLiLiCoが「私の悩み。アクセサリーとかジュエリーってどうすればいいですか?」と井田さんに相談します。

井田:自分の好きなものだったら、何もかも少なくしなくてもいいと思うんです。自分が何を持っているかわかるようにしてください。私は小さなケースに入れて洗面所に置いています。全部が重ならないように平らに並べたりかけたりしないと、ジャラジャラっとしているとひとつひとつを出せなくなってしまいます。重ならない状態がすべてにおいて大事です。
稲葉:男女共通の悩みだと思うんですけど、靴はどうですか? ボリュームがあってコンパクトにできないじゃないですか。
井田:靴は下駄箱っていう枠があるからすごくやりやすいですよ。私は8足って決めています。だから2足×4段で収納します。

「好きなものだけというのは野球チームの監督みたいなものです」と井田さん。

井田:レギュラーだけで回す、あの気持ちよさ。「この子を使ってあげてないな」って思うと、監督はすごくつらいんですよ。
稲葉:でもホームランバッターや足が速い選手も入れておきたいんですよねえ。
井田:たまに打つ子ですね(笑)。
LiLiCo:昔のヤクルトスワローズの杉浦 享選手みたいな「出しておけば満塁ホームランを打つんじゃないか」っていう勝負服もほしくなっちゃう。
井田:お楽しみの部分があってもいいと思うんです。でも、自分が覚えていられる量に絞るためにカウントするのはすごく大事なんじゃないかなと思います。

井田さんが紹介した整理収納術をもとに、衣替えにとりかかってみてはいかがでしょうか。

【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『ALL GOOD FRIDAY』
放送日時:毎週金曜 11時30分-16時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/goodfriday/

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン