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新元号「令和」に込められた意味とは? 専門家がわかりやすく解説!

新元号「令和」に込められた意味とは? 専門家がわかりやすく解説!

J-WAVEで放送中の番組『TOPPAN FUTURISM』(ナビゲーター:小川和也・南沢奈央)。4月21日(日)のオンエアでは、大東文化大学文学部中国文学科准教授の山口謠司さんをお迎えして、「未来に届けたい美しい日本語」をテーマにお送りしました。5月1日から施行される新元号「令和」に込められた意味とは?


■「令」「和」漢字の成り立ち

日本語にまつわる本を多数執筆している山口さん。日本語の専門家として、今度の新元号「令和」についてどう思われているのでしょうか。

山口:綺麗だなあと思います。本当に清々しいというか、「令」というのは命令という意味ではなくて、「令嬢」とか「令息」とかいうような言葉で使われる、美しいとか清々しいというような意味なんですけども、「鈴」という感じの右側にもついてますよね。そういう清々しさがあるんじゃないかなと思います。

「令」も「和」の成り立ちや意味を紹介します。「令」ができたのは、紀元前2000年ごろの中国。屋根のある建物の下に人がひざまずいている形からできたのが「令」です。神様が仰ることを神官が伝えていく。さらに時代が遡ると、王様のいうことをかしずいて聞く、ということで、「命令」という言葉が出てきました。

山口:鈴というのは、神様が依った状態で鳴っているんですね。だから鈴というの魔除けに使われるようになるんですけど、そういう意味でも鈴が鳴っているような清清しさ、美しさというのを表すのが「令」という字です。

続いて「和」。左側の禾(のぎへん)は、たくさんの実った稲や穀物を表しています。そして右側の「口」。これはもともと丸を書いていました。一つひとつ穀物の苗が実っていくという意味があります。一人ひとりが実っていくという意味で人にもたとえられ、それをまとめるという意味で「和」という漢字ができたそう。


■元号はその時代を表している?

あと数日で、新元号「令和」の新しい時代を迎えます。明治・大正・昭和・平成と、過去100年ほどの元号を振り返ったときに、それぞれどんな時代を象徴し、そして「令和」にはどんな期待が込められているのか、山口さんに聞きしました。

山口:「明治」という元号は、『易経』という占いの本のような中国の古典から取られています。「聖人南面して天下を聴き、明に嚮(むか)いて治む」という部分で、聖人というのは天皇を表しています。天皇が南を向いて、というのは、みんなのほうに向かって、ということですね。みんなの意見を聞きながら政治をやっていこうと。明治は民主主義の国ではなかったですけど、江戸なんかに比べればもっと開かれた時代ができた、というところから言うと、大日本帝国憲法ができることによって、「明らかに治められる」というようなことはあったと思います。

「昭和」は第二次世界大戦を経験・敗戦しましたが、「みんなが協力しあって何かをやっていきましょう」というところから言えば、戦後の昭和というのは、それをやっていこうとした時代かもしれない、と山口さん。さらに令和については……。

山口:「令」というのは、みなさんの心の中に響いてくる音楽、音、声なんです。それをみんなが和やかに、和でハーモニーのようにまとまることによって良い時代が来れば良いね、ということを僕は示唆していらっしゃるんじゃないかなと思います。
小川:でも、そのへんの捉え方というのは、人によってちょっと変わってくるってこともあるんですか?
山口:変わってくるでしょうね。命令されてるって思われる方もいらっしゃるかもしれませんし。
小川:とくにネットだと、そのような説を唱えているような方もいらっしゃいますね。ただいずれにしても元号って、時代を強く我々が生き抜くためのいろんなヒントとか示唆があるなと思いました。

明治・大正・昭和・平成をそれぞれ振り返ってみると、「元号はその時代を象徴しているイメージに落ち着くと思う」と小川は話します。果たして新時代「令和」はどういった時代を作りあげていくのか、期待していきたいですね。


■昔の日本人は「はひふへほ」が言えなかった?

「令和」の出典元になっている『万葉集』について話す中で、こんな話も……。

山口:今の日本語と『万葉集』の時代の発音はまったく違うんです。発音も違うし、たぶん我々がしゃべってるスピードの5倍か10倍はゆっくりしゃべってますね。で、その当時の日本人は「はひふへほ」って言えませんでした。

そのため「はひふへほ」の発音は、大げさにいうとすべて「ぱぴぷぺぽ」と発音していたそう。「ぱぴぷぺぽ」を、唇をつけずに言うような感じで、今のようにはっきりと「はひふへほ」と発音できるようになったのは、江戸時代になってから、と山口さん。

山口:いずれ「はひふへほ」はなくなってしまいますから。
小川・南沢:え!?
山口:フランス語はもうHの音はないので。1600年くらいになくなってしまうんですね。だから「ホスピタル」ってフランス人は言えない。僕の妻はフランス人なんですが、「はひふへほ」って絶対言えないですね。

言葉に関する興味深い話も飛び出すオンエアとなりました。

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【番組情報】
番組名:『TOPPAN FUTURISM』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/futurism/

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