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米津玄師、メジャーデビュー後に「ブレイクまで駆け上がっていく」軌跡を追う【特集】

カメラマンクレジット:Jiro Konami

米津玄師、メジャーデビュー後に「ブレイクまで駆け上がっていく」軌跡を追う【特集】

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。2月6日(水)のオンエアでは、Licaxxxとのコンビでお届けしました。

注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は米津玄師を特集しています。

リリースから間もなく1年が経とうとしている『Lemon』は、ダウンロードランキングでいまだに1位を独走し、昨年末には史上最速で200万ダウンロード作品として認定されるなど、数々の記録を塗り替え続ける、今の日本の音楽シーンを代表するアーティストです。1日目と2日目では、音楽との出会いから、ボカロP「ハチ」として人気を博し、米津玄師名義で活動を始め、メジャーデビューするところまでを追いました。3日目はその続きから。

【1日目】米津玄師を徹底解剖! バンドが自然消滅して…ボカロP「ハチ」として大人気に
【2日目】米津玄師「初音ミクを“隠れみの”にしたくない」本名で活動を始めた理由


■初の生バンドサウンドで制作された楽曲は?

2013年にシングル『サンタマリア』でメジャーデビュー。それまでひとりで作品を作り続けていた米津さんは、初のバンドレコーディングに挑戦。ひとりではなく、いろいろな人がいなければ成立しないものを作るというのは、人とのコミュニケーションが少し苦手という米津さんの性格的には、簡単なことではなかったかもしれません。しかし、そこを乗り越え新しい環境で作品を作ることが、より多くの人に聴かれている今の米津さんにつながる大きな転機だったと言えるでしょう。

2013年10月には、ボカロP「ハチ」として、『ドーナツホール』を投稿。ボーカロイドのGUMIを迎えて制作された同曲は、およそ2年9カ月ぶりの投稿でしたが、1日で殿堂入りを達成。ただ、今までの制作方法とは違い、『ドーナツホール』は打ち込みではなく生バンドサウンドで制作されました。

藤田:米津玄師となってからのバンドでレコーディングされたものが、「ハチ」としてフィードバックされたと言えるかもしれませんよね。

『ドーナツホール』は、アルバム『YANKEE』でセルフカバーされています。


■「ハチ時代からのファン」も取り残さないように…

2014年4月に自身2枚目、メジャーデビューしてからは初のアルバムとなる『YANKEE』をリリース。

『YANKEE』にはいろいろな意味が込められているそうです。「移民」という意味もあり、「自分はインターネットから違うところに移ってきた移民だけど、完全に別の世界として切り離しているわけではなく、ネットのコミュニティーの世界、そしてメジャーの音楽シーンの境界線を突破するひとつのきっかけになる作品」ともとれるアルバムとなりました。

Licaxxx:「ハチ」時代からファンだった人たちが取り残されてもいけないしとか、本人的にはいろいろあったのかなと思います。
藤田:これまで「ハチ」として作っていた曲をカバーすることはなかったけど、『YANKEE』で『ドーナツホール』をカバーしているという点からも、「ハチ」と米津玄師を分断するのではなく、地続き感もちゃんと伝えていきたいという思いもあったんでしょうね。

『YANKEE』はオリコンチャートで2位を獲得。iTunesの年間ランキングでBest of 2014 “ベストアルバム”受賞。さらに人気となっていき、ついに米津さんは初ライブを開催します。

Licaxxx:これはすごいことですよね。ここまで聴かれていてもライブをしてこなかったタイプだから。
藤田:作品を発表してライブをするって条件反射的にあったりするけど、作品を紡いでいくことを主としてきた米津さんがいて、作品がちゃんと評価を得て「じゃあ、いよいよライブ」ということになったわけですね。
Licaxxx:そもそも米津さんは顔を出すタイプじゃなかったですからね。


■アルバム『Bremen』は「より普遍的でみんなが共感できるもの」

2015年には自身3枚目となるアルバム『Bremen』を発表。より普遍的でみんなが共感できるものを意識して作られたというこのアルバムは、自身初のオリコン・アルバムチャート1位、そしてiTunes・アルバムランキング1位、ビルボード・アルバムチャート1位と三冠を達成。さらにはその年の「第57回 輝く! 日本レコード大賞」で、優秀アルバム賞も受賞しました。

Licaxxx:作曲能力がすごいと、広く知られていきましたよね。
藤田:曲のアレンジメントに関わる人たちの努力もあるけど、米津さんのソングライティングは本当にすばらしく、花開いた感じがありましたね。

【4回目】米津玄師は「恐ろしいほどクレバー」 楽曲づくりだけじゃない、その才能に迫る

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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