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『国際ロマンス詐欺』に注意! 外国人に「戦地から離れたい」と相談されて…

『国際ロマンス詐欺』に注意! 外国人に「戦地から離れたい」と相談されて…

J-WAVEで放送中の番組『JAM THE WORLD』(ナビゲーター:グローバー)のワンコーナー「KODANSHA CASE FILE」。2月12日(火)のオンエアでは、NPO法人M-STEP理事長で国際ロマンス詐欺ジャーナリストの新川てるえさんに「国際ロマンス詐欺のパターン」をテーマに話を訊きました。


■国際ロマンス詐欺とは?

先月、ナイジェリア人男性3人とカメルーン人男性1人が、詐欺容疑で逮捕されました。この男たちは、アメリカ軍の関係者を装って男女3人から現金数百万円をだまし取った疑いが持たれています。恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取る“国際ロマンス詐欺”が話題になりました。

「国際ロマンス詐欺」は、どのようなものなのでしょうか。

新川:国際ロマンス詐欺は最近ニュースになったため、新手の詐欺のように言われていますが、実は10年以上前から存在する「ナイジェリア詐欺」のひとつの手法です。「ナイジェリアからの手紙」と呼ばれ、以前はメールだったその手口が、現在はSNSへと移り顕在化したため、目立つようになりました。

国際ロマンス詐欺の手口は、まず、見知らぬ外国人からSNSで「ハロー」「友だちになりませんか」というようなメッセージが届きます。そこで安易に承認をしてしまうと、その外国人から時間をかけて信頼関係を築くように仕向けられ、その後、「好きになってしまった」と告白されます。恋愛に発展したタイミングを見計らい、「トラブルが発生した」などと金銭を要求をされ、被害者はお金を払ってしまうというもの。

新川:被害者は金銭の支払いが重なり、最終的にはお金がなくなるまで搾り取られるような非常に恐ろしい詐欺です。


■「箱もの系」「ミリタリー系」…さまざまな詐欺手口

国際ロマンス詐欺にはさまざまなストーリーがあり、なかでも多いのは「箱もの系」と呼ばれる詐欺です。

その手口は、戦場のジャーナリストや戦地の軍人、戦地の軍医を名乗る偽アカウントから、「ダイヤモンドを贈りたい」「戦地で手に入れた報奨金を預かってほしい」「結婚証明書のための書類を送りたい」などの理由から、「箱を贈りたい」と提案され、被害者は自分の住所を教えてしまいます。しかし、被害者へ荷物が届くことはなく、「途中で税関に引っかかって税金を要求されてしまった」「手続きをするために弁護士費用を用意してほしい」などの理由をつけ、金銭を要求されてしまう詐欺です。

その他にも「ミリタリー系」と呼ばれる詐欺も非常に多いと新川さんは言及します。

「ミリタリー系」詐欺の手口は、主にシリアなどにいる軍人を名乗るアカウントからSNSなどに申請がきて、承認してしまうと国際ロマンス詐欺の手口同様に、恋人関係になるシチュエーションを要求されます。心を許してしまうと、「母国に残している子どもがいる。シングルファーザーなので子どものために戦地から離れたい。きみから僕の上官に退役申請を出してもらえないか」などと依頼され、被害者がフィアンセ(婚約者)として退役申請を出すと、上官から「退役にあたり違約金が発生するので、フィアンセであるあなたが支払ってください」とメールが届く流れです。

新川:この詐欺は非常に激情型の詐欺なので、「税関に引っかかった」と税関の検査官や弁護士を名乗る人など、いろいろな人から電話がかかってきたりします。

国際ロマンス詐欺の被害者は男女ともに中高年に多いとのこと。また、新川さんの団体がとったアンケートによると、被害者の未婚既婚は関係なく、その割合は6割が未婚者、4割が既婚者と拮抗しているという結果があります。

国際ロマンス詐欺はランダムに声をかけ、レスポンスがあるとそこから詐欺に発展していく手口です。知らない人からの連絡にはうかつに返事をしないことが、詐欺にあわないための重要なポイントです。注意しましょう。

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【番組情報】
番組名:『JAM THE WORLD』
放送日時:月・火・水・木曜 19時-21時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld

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