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画家・浅野忠信、自分自身が何者かは「僕が決めることではない」

画家・浅野忠信、自分自身が何者かは「僕が決めることではない」

J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐・山田玲奈)のワンコーナー「TOKYO GAS LIFE IS A GIFT」。12月15日(土)のオンエアでは、俳優・浅野忠信さんの画家としての活動に注目しました。


■画家・浅野忠信

2018年は4本の映画に出演し、俳優業でも変わらず活躍中の浅野さん。また、画家としても活動しており、画集『蛇口の水が止まらない』(HeHe)も発売されました。さらに現在、作品展「TADANOBU ASANO 3634 浅野忠信展」がワタリウム美術館で開催中です。

展覧会のタイトルにもなっている「3634」という数字は、浅野さんが5年間に描き溜めた作品数。これまでInstagramなどでも公開された細いペンで描かれた作品です。絵を描きはじめたきっかけを訊きました。

浅野:物心ついたときですかね。うちの兄とふたりで落書きをはじめたというのがきっかけで、それが当たり前になっていたんですよね。それが今も続いているというだけの話。自由に描いてきたんですけど、絵の具を使ったり大きな絵を描くのが大変だなと思う時期があって、それをやめようと思いました。ただ、絵を描くのは好きだったので、2013年に『羅曼蒂克消亡史』という中国映画に出させてもらって、そのときストレスが溜まって、トレーラーハウスで描いたのがきっかけです。

浅野さんは、スケジュール表の裏にボールペンで絵を描いて、「なんでもない紙に描くだけなら絵を続けられる」と思ったそう。現在のスタイルは、思った以上に制作が進み、楽しかったと言います。

浅野: A4のスケジュール表の裏にたっぷり描いてます。家にはコピー用紙があるので、それを使ってます。ペンは、最初はボールペンで描いていたんですけど、万年筆が面白いってなってそれで描いて、あのあとはGペンという、漫画家が使っているペンで描いてます。太く塗るところはマジックを使っています。わりかし描く道具はあります。


■動きや影を描く独自のルール

浅野さんの描きたいイメージとは、どのようなものなのでしょうか?

浅野:頭の中にあるのは、「作業している人」や「動きのある人」が描きたいですね。何かしらの光が当たっていて、どこかに影を感じられれば、そのシチュエーションの中に自分が入れる気がするんです。プラス、服が揺れていたりすると、風が吹いているように思うんですよね。そういう絵が僕は好きなのかな。あと、建物の絵が好きですね。インターネットで写真を拾ってきます。「穴を掘っている人」とか検索して、そういう写真を真似して描いたりとか、実際に自分がそういう形になって写真を撮ってもらって、それを参考にして描いたりします。あと、街なかで見る人とか、建物は模型を作ったりして光を当てて、「どういうふうに影がでるのかな」とか。ただ、影に関しては、描いているうちに意外と不規則になっているときがあるんですよね。たとえば、今いる部屋もいっぱいライトがあって、あっちこっちから光が照らされているので、影は描きたい方向に描くと決めました。

俳優、音楽家、画家と、多彩な顔を持つ浅野さん。最後に、「自分自身は何者であるのか」を伺いました。

浅野:僕が決めることではないと思っています。ほとんどの人が僕を俳優だと思っているから、それは俳優でいいなと思う。人によっては「俳優もやっているんですね。音楽の人だと思ってた」と言われると、それも面白いと思うし、誰かが決めてくれればいいかなと思います。

2013年からドローイングをはじめた浅野さんは、「2013年以降の出演映画やドラマを、絵と一緒にみると、共通する何かを感じるかもしれません」と語りました。「TADANOBU ASANO 3634 浅野忠信展」は2019年3月31日(日)までの開催です。ぜひ足を運んでみてください。

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【番組情報】
番組名:『RADIO DONUTS』
放送日時:毎週土曜 8時-12時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/radiodonuts/

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