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ジャズ界の巨匠・山下洋輔と小曽根真と対談! ジャズ喫茶で必ずリクエストする名曲とは

ジャズ界の巨匠・山下洋輔と小曽根真と対談! ジャズ喫茶で必ずリクエストする名曲とは

J-WAVEで10月8日(月・祝)にオンエアされた『J-WAVE SPECIAL Denka JAZZ SUPREME』(ナビゲーター:小曽根真、レイチェル・チャン)。この番組では、「ジャズと触れ合った原点」「この人のこの1枚、1曲」「今、気になる動向」など、シーンを牽引してきた人物たちにとってルーツとなったJAZZ体験、今惹かれるアーティストや楽曲の魅力をお訊きしました。ここでは、ジャズ・ピアニストの山下洋輔さんをゲストにお迎えしたパートをご紹介します。

山下洋輔ニューヨーク・トリオが今年で結成30周年を迎えました。それ以前の1969年に日本人のフリージャズ・トリオを組み、1974年にはドイツで様々なフェスに出演。するとこれが大盛況となりヨーロッパのジャズ・シーンで知られた存在となります。

その当時、肘打ちでピアノを演奏するピアニストのセシル・テイラーやコード進行もお構いなしで自分の指癖で好きな音だけを吹くアルトサックス奏者のオーネット・コールマンを知り、のちの山下さんに大きな影響を与えました。

そして今回、山下さんが自身にとっての「この1曲」に選んだのは、旅先のジャズ喫茶で必ずリクエストしていたという、マイルス・デイヴィス・クインテットのアルバム『Relaxin’ With The Miles Davis Quintet』に収録されている『If I Were A Bell - The Miles Davis Quintet』。

山下:キーンコーンカーンコーンって鳴って、それでマイルスが見事なミュート・プレイをやって、そしてその後に出てくるソリストがジョン・コルトレーン。
小曽根:かのジョン・コルトレーン。
山下:まだ入ったばかりだと思うんですね。入ったばかりから好き勝手をやってる。いわゆるチャーリー・パーカー直系のキレイなラインではなくて、自分の作る不思議なタイミングとラインがあって、それが異様で面白かった。そして異様で面白いのをピアノ・トリオの3人が伴奏をしながら、「こいつなんかおかしいよな」って思ってるのがわかる気がして(笑)。

コルトレーンのソロが終わると、レッド・ガーランドを筆頭とするピアノ・トリオが、「これぞジャズ!」という演奏を聴かせてくれると、曲を解説してくれた山下さん。ぜひそのあたりに注目して聴いてみてください。

そして、今年30周年を迎える山下洋輔ニューヨーク・トリオがアニバーサリー・アルバム『30光年の浮遊』を6月にリリースしました。ベースはセシル・マクビー、ドラムはフェローン・アクラフという30年来、不動のメンバーです。

山下:もうこれだけやってるんだから、もう誰がいきなりポンって音を出しても音楽ができるよっていうぐらいに、心を許しちゃってます。
小曽根:素敵ですね。
山下:特に出会った頃に作った『ドバラダ』って曲があるんですが、それを30周年目に『ドバラダ2018』と改題して、『ドバラダ』のまんまでやりました。最初の音が「ドバラダ~」と聴こえれば成功です(笑)。
小曽根:それで『ドバラダ』なんですね、タイトルが。ジャズですね(笑)。

そんなアルバム『30光年の浮遊』もぜひチェックしてほしいのですが、山下洋輔ニューヨーク・トリオはツアーも行います。東京公演は11月2日(金)、上野・東京文化会館小ホールで開催。『ドバラダ』は必ず演奏するそうなので、ぜひ生で本格的なジャズを楽しんでみてください!

その他オンエアでは、J-WAVE開局30周年を記念して10月1日~8日にかけて六本木ヒルズで開催されたフリーイベント「J-WAVE 30th ANNIVERSARY FESTIVAL TOKYO SOUND EXPERIENCE(以下、TSE)」から、3日の六本木ヒルズアリーナの模様をお届け。小曽根真がプロデュースする、国立音楽大学、尚美学園大学、昭和音楽大学の3校のジャズ専攻科の学生から選抜されたJazz Festival at Conservatory(JFC) All Star Big Bandのライブの音源をオンエアしました。

小曽根真

【番組情報】
番組名:『J-WAVE SPECIAL Denka JAZZ SUPREME』
放送日時:10月8日(月・祝) 21時-23時55分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/holiday/20181008_21/

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