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プラごみが海の魚の総重量を上回る!? 海洋汚染の実情と解決策を探る

プラごみが海の魚の総重量を上回る!? 海洋汚染の実情と解決策を探る

J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。9月4日(火)のオンエアでは、海を汚す海洋プラスチックごみを建築資材として再利用しようというプロジェクトから、海洋汚染の実情と解決策を探りました。


■2050年にはプラごみが海の魚の重さを上回る

すでに海を汚染しているプラスチックごみや、これからごみになるかもしれないものを建築資材にする。そんなプロジェクトを立ち上げたプロダクトデザイナーの水野諒大さんと、建築デザイナーの馬場隆介さんに話を伺いました。

サッシャ:海洋プラスチックごみといえば、鼻にストローが刺さったウミガメからストローを抜き出す痛々しい映像が世界中に拡散され話題になりましたが、現在の状況はどのようなものなのでしょうか?
馬場:1960年代から人間がプラスチックを使いだしたのですが、廃棄を完璧に行えてたわけではなく、そのツケが海にどんどん溜まっていって、2050年には魚の総重量よりもプラスチックごみのほうが多くなるという深刻な状態です。
サッシャ:それで海洋プラスチックをなんとかしようと思い、建築資材というのはすごい発想ですね。
馬場:昨年まで私たちは学生としてデザインなどを学んでいたのですが、当時日本代表サーファーだった石川拳大さんが、もともと友だちだった僕と、プロダクトデザインを学ぶ水野に声をかけて、NGOの拠点を改修しようということを持ちかけてくれたのがきっかけです。石川さんは海洋保全NGOの事務局長でもあったので、事務局長として拠点を整備したいと、プラごみを再利用して建築資材に使えないかと考えました。
サッシャ:なぜ建築資材と思いたったのですか?
水野:プラごみを建築資材に転用することによって、海洋汚染の原因となっていたプラスチックの寿命を引き伸ばしたいと考えました。同時にプラごみを材料として空間づくりに使用することで、海洋汚染の啓蒙空間として効果的ではないかと思いました。
サッシャ:日々目にして意識も高まるということですね。他にも色々あると思いますが、なぜ建築だったのですか?
水野:アクションプランが3段階あって、ひとつがプラごみを材料として使うための方法を確認すること。次が今回のプロジェクトで、その素材を使い活動の拠点となるラボを作ること。そして最後に、そのラボでより精度の高い素材として活用方法を増やし、ワークショップなどを開催することで活動の場を広めていけたらなと思っています。

ペットボトルは2、3時間で捨てられますが、建築やインテリアに利用したら何年も残るのではという時間軸でプラスチックの価値を見い出し、建築資材にと思い至ったのだそうです。


■どうやって再利用?

寺岡:具体的にどのような部品を、どう再利用していくのですか?
馬場:ペットボトルを粉砕してホットプレートでプレスして、板のようなものを作ります。その板を床材として敷き詰めます。あと今試行錯誤しているんですが、3Dプリンターなどテクノロジーを利用して、再利用したペットボトルごみから3Dプリンターの素材を作れないかと考えています。
サッシャ:強度はどうなんですか?
馬場:強度は難しいところもあるんですけど、1分の1のモックで家具などを作るとわりと持つなというくらいの強度にはなっています。ただ再利用するとなると不純物が入ってしまったりするので、試行錯誤中です。
サッシャ:水野さんはプロダクトデザイナーということですが、今回のプロジェクトでどのような役割をはたしているのですか?
水野:デジタル工作機械の材料としての活用の追求と、純粋なプロダクトデザインですね。あとは馬場が設計した空間に置くテーブルや椅子といったプロダクトを作ることを考えています。
馬場:建築だけでなくて、色々なジャンルのデザインを掛け合わせることで、より広い分野に発信することができるかなと思います。

先日、CAMPFIREでクラウドファンディングの支援をスタートし、現在絶賛支援者を募集中で、すでに20名を超える支援者が現れたそうです。また技術的な支援をしている企業やエンジニアなどの協力も求めています。気になる方はCAMPFIREの「海を汚染するプラごみを材料にして、湘南に国際環境NGOの活動の場を作りたい!」というページをチェックしてみてください!

【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/

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