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ポール・マッカートニーが音楽を続ける理由とは?

ポール・マッカートニーが音楽を続ける理由とは?

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。9月13日(木)のオンエアは、いきものがかりの水野良樹とのコンビでお送りしました。

注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は、ポール・マッカートニーを特集! 最終日はポール・マッカートニーが音楽を続ける理由に迫りました。


■90年代の活動

ポール・マッカートニーはリヴァプール生まれで現在76歳。60年代にザ・ビートルズとして世界を席巻。ロックミュージックの礎を築きました。ポピュラー音楽史上、最も成功した作曲家としてギネス認定されているレジェンドであり、母国・イギリスからは名誉勲章を与えられるほどの偉人です。10月31日(水)からは「ポール・マッカートニー フレッシュン・アップ ジャパン・ツアー2018」がスタートします。

70年代には、妻・リンダとともに新しいバンド「Wings」で活躍。 80年代にはソロとしてスティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソン、エルヴィス・コステロをパートナーにして、数々の作品を生み出しました。

90年代のポールが成し遂げた大きな仕事のひとつが、「ザ・ビートルズ・アンソロジー・プロジェクト」。ザ・ビートルズの歴史を振り返るドキュメンタリー作品、未発表音源集などを作品としてまとめています。なかでも世間を驚かせたのは、ジョン・レノン以外のポール、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの3人が、ジョンが遺した1970年代後半に録音したデモテープに音を重ねて、ザ・ビートルズとしての新曲を発表したことでした。ポールが、ジョンの妻オノ・ヨーコからテープを預かり、ザ・ビートルズマニアとして知られるエレクトリック・ライト・オーケストラのジェフ・リンをプロデューサーに迎え、『Free As A Bird』、『Real Love』の2曲を完成させました。1995年、25年ぶりのザ・ビートルズの新曲は、世界のザ・ビートルズファンを歓喜させました。

このときの仕事が買われ、ジェフ・リンは1997年リリースのアルバム『Flaming Pie』にも参加しています。この作品は、第40回グラミー賞「アルバム・オブ・ザ・イヤー」にノミネートされ、高く評価されました。


■歌うことで人生の糧に変えてきた

しかし、ポールにとって悲しい出来事が訪れます。このアルバムの翌年1998年に、愛する妻・リンダが病気のため56歳という若さで亡くなります。14歳の頃に訪れた母の死、親友ジョン・レノンの死、最愛の妻・リンダの死。2001年にはジョージ・ハリスンもこの世を去りました。

藤田:死についてまわる大きな喪失。彼にとって音楽を続ける理由は、ひょっとするとここにあるのかもしれません。ポールのライブでは、長い音楽キャリアを振り返るように、ザ・ビートルズ時代、Wings時代、ソロ時代の曲が歌われます。ジョンやリンダ、ジョージに捧げる曲も演奏。まるで、大切な人たちの思い出をお客さんに話すように。それは、今を生きているポールにしかできないことです。喪失は、決してポールだけではなく、ライブを観ているお客さんを始め、すべての人の人生に訪れるもの。だからこそ、たくさんの人を感動させることができるのかもしれません。ポールは今まで経験した喪失を曲にすることで、歌うことで、人生の糧に変えていきました。『Hey Jude』の一節にある「Take a sad song and make it better(悲しい歌も素敵な歌に変えてくれよ)」という歌詞のように、音楽に転換することで、彼は人生を輝かせてきたのかもしれません。ポール・マッカートニーは、現在でもステージに立ち、音楽を鳴らし続けています。
水野:彼の人生は彼のものではないというか、みんなのものになってるんですよね。
藤田:世界の人のものになっていること自体が素晴らしいですね。

今後、ポールはどんな曲を歌ってくれるのでしょうか? これからも注目してみてください。

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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