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「ジョン・レノンと曲を作っていた頃に近かった」 ポール・マッカートニーに大きな刺激を与えたコラボ相手とは

「ジョン・レノンと曲を作っていた頃に近かった」 ポール・マッカートニーに大きな刺激を与えたコラボ相手とは

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。9月12日(水)のオンエアでは、Licaxxxとのコンビでお送りしました。

注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は、来日公演を控えるポール・マッカートニーを特集! 彼の功績と今でも音楽を続ける理由について迫りました。


■ポピュラー音楽史上、最も成功した作曲家

イギリス・リヴァプール生まれのポール。1960年代にザ・ビートルズのメンバーとして世界を席巻し、ロックミュージックの礎を築きました。ギネス世界記録で「ポピュラー音楽史上、最も成功した作曲家」として認定されているレジェンドのなかのレジェンド。母国のイギリスからは名誉勲章を与えられるほどの偉人です。


■スティーヴィー・ワンダーとのコラボ曲は米英1位を記録

ザ・ビートルズ解散後は、妻のリンダとともに新しいバンド・Wingsを結成。10年弱の活動で、世界的にも大成功をおさめました。しかし、1980年のジョン・レノンの死を経て、翌年の1981年にWingsを解散しました。

その後の動向が注目されるなか、1982年にはソロとしてアルバム『Tug of War』をリリース。ザ・ビートルズのプロデューサーだったジョージ・マーティンを招き入れ作られた曲は、カール・パーキンスやスティーヴィー・ワンダーとコラボした意欲作。特にシングルカットされた、スティーヴィーとの曲『Ebony and Ivory』はイギリス、アメリカで1位を記録。ザ・ビートルズ解散後初となる両国で1位を獲得しました。歌詞には「ピアノの黒鍵と白鍵がひとつのハーモニーを奏でるように、黒人も白人も調和することができる」とあり、人種問題も訴えた曲です。


■マイケル・ジャクソン「ポールと一緒に曲を書きたい」

ポールにとって1980年代は“コラボレーションの年”となりました。1983年にリリースしたアルバム『Pipes of Peace』では、マイケル・ジャクソンとコラボしました。このコラボはマイケルからポールに「一緒に曲を書きたい」と持ちかけられ実現しました。

この曲もジョージ・マーティンがプロデュースし、シングルの記録としては、当時6週連続の全米1位を記録し、ダブルミリオンの大ヒットとなりました。

一方、アルバム自体の売り上げは今ひとつで、この曲をおさめた『Pipes of Peace』は、全米最高位で15位、全英最高位で4位という結果でした。

1986年には10ccのエリック・スチュワートをパートナーに迎えて、アルバム『Press To Play』をリリース。ポリスやフィル・コリンズを手掛けた名プロデューサー、ヒュー・パジャムによって制作されました。


■ポールに大きな刺激を与えた、エルヴィス・コステロ

80年代を締めくくる1989年にリリースしたアルバム『Flowers In The Dirt』は、エルヴィス・コステロとの共作。

コステロとのコラボは、ポールにとって大きな刺激になったといいます。ポールとひとまわり年下のコステロは、ポールに「この曲はダメだ!」とはっきり伝え、当時ザ・ビートルズ・サウンドをあえて避けようとしていたポールを「それはもったいないんだ」と意見できる存在だったと言われています。のちにポールはコステロとのコラボについて「ジョンと曲を作っていた頃にいちばん近かった」と回想しています。

『Flowers In The Dirt』はブリット・アワードやグラミー賞にもノミネートされる傑作となりました。

藤田:80年代のポールを振り返ると、ジョン・レノンの死からはじまり、新たに化学反応が起こせる相手を一生懸命に探していたように思います。
Licaxxx:いろんなコラボをたくさんしていたんですね。しかも、それを気付かないで聴いていた曲が多かったです。
藤田:アルバム自体の売り上げがいまいちと言われていましたが、マイケル・ジャクソン、スティーヴィー・ワンダー、エルヴィス・コステロのコラボなど、世に残る曲はきっちり残しているから、変わらず音楽性の高い作品を生み出していたと思います。

次回はポールが今でも音楽を続ける理由に迫ります。どうぞお楽しみに!

【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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