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ベタベタ仲良くするだけが、コミュニティじゃない。『She is』が作る、自分らしくいられる場所

ベタベタ仲良くするだけが、コミュニティじゃない。『She is』が作る、自分らしくいられる場所

J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。8月30日(水)のオンエアでは、自分らしく生きる女性を祝福するライフ&カルチャーコミュニティサイト『She is』編集長・野村由芽さんに、同コミュニティの魅力や、J-WAVEとのコラボ企画「#平成最後の東京の夏」について伺いました。


■キーワードは「無敵かもしれない夜を増やす」

『She is』を運営するのは、株式会社CINRA。音楽・アート・デザイン・映画・演劇のニュースサイト『CINRA.NET』を目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。まずは、『She is』のコンセプトについて伺いました。

野村:『She is』は昨年の9月に立ち上げました。「自分らしく生きる女性を祝福するライフ&カルチャーコミュニティ」と言わせていただいていて。“メディア”ではなく“コミュニティ”という形でスタートさせました。
クリス:なるほど。“みんなで共有しながら作っていく”ようなイメージですかね。「自分らしく生きる女性を祝福する」というのは、どういうセレブレートの仕方を考えたんですか?
野村:みんなそれぞれ、自分の選択とか、一人ひとりの個性を持っていますよね。だから、“そこに、ただ存在している”こと、“その人の想いを肯定する”という意味で「祝福」という言葉を選びました。「応援」という言葉も近いかなと思っています。
クリス:『She is』は「無敵かもしれない夜を増やす」というキーワードがあるそうですね。「無敵な」ではなく「無敵かもしれない」。
野村:「無敵」と言うと、“絶対にそうだ”というニュアンスになりますが、それはきっとないんじゃないかなと思っていて。その人が「今、自分は大丈夫かもしれない」「無敵かもしれない」というふうに、いかに信じられるか、みたいなことかなと思ったので。
クリス:「自信を持てるように」ということですかね。いろいろとある世の中だけど、振り回されたり、気になったりとかっていうことではなくて。
野村:まさに、そういう感じです。
クリス:読者は女性限定なのでしょうか。
野村:女性ということを軸にして始めましたが、けっこう男性も見てくださって。「男性だから」とか「女性だから」と言われることに息苦しさを感じている、すべての人に見ていただけたらいいなと思っています。
クリス:ポエティックな記事もあったりして、ゆっくり過ごせるようなサイトなのかなと、拝見していて思いました。サイトには「GIRLFRIENDS」というページがありますね。アーティストや小説家など、さまざまな方が掲載されています。(番組内で曲が流れたミュージシャンの)吉澤嘉代子さんもいらして。
野村:吉澤さんは、初期からご参加いただいてますね。
クリス:「GIRLFRIENDS」は、どういう立ち位置なんでしょう。
野村:『She is』を一緒に作っていってくださる方々です。『She is』のコンセプトや存在理由をご説明して、共感してくださった方々にご参加いただいてます。



■J-WAVEとのコラボ「#平成最後の東京の夏」

『She is』とJ-WAVEは7、8月に、SNSキャンペーンを行いました。平成最後の夏、東京でやってみたいこと、残したいものを、「#平成最後の東京の夏」をつけてSNSに投稿いただくというもの。

クリス:今回のコラボレーションは、表現の形は自由だったんですよね。言葉でも、写真でも。いかがでしたか。
野村:一番多かったのは、言葉での表現ですね。Twitterで、やってみたいことであったりとか、自分の感じている夏への想いだったりとか。ポエティックな感覚でまとめてくださった方が多い印象でした。
クリス:さっきお話に出た吉澤嘉代子さんは、「お気にいりのワンピースを着て、きらきらのアイシャドウを買って、楽しみにしていた映画を観て、喫茶店でクリームソーダを飲みたい。大好きな女の子と一緒に。」というコメントを寄せていらっしゃいますね。吉澤さん、面白い方ですね。世界があって。

野村さんが気になった投稿もご紹介いただきました。



野村:ミュージシャン・永原真夏さんの投稿です。演技にならないように、自分で考えていく。今の時間をすごく意識して、なぞらないようにするということが、今をい感じることなのかなと。「“二度と戻れない夏”の演技にならないように」っていうところが、すごく素敵だなと思いました。
クリス:今、SNSやブログなど残す方法はいろいろありますけど、結局「いつだったっけ?」となることもありますね。そんな中で、夏の中でも「ここ」っていう感じを意識されているのだなと思いました。



野村:Kaho Iwayaさんは、opnner(オプナー)というタトゥーシールを広める活動をしている方です。
クリス:なんかそれぞれの夏のアイテムも違うなって。夏が引っ張ってくる感じが。
野村:これも、書かれている内容は普遍的なことなんですけど、「吸い込んだ匂いが夏なのは今だけ」って言われると、ちょっとハッとさせられるなっと思って選びました。
クリス:たしかにそうですね。



野村:こちらは、公募で投稿いただいた方です。
クリス:深いですね。小説のようなね。
野村:いろんな読み方ができそうですよね。
クリス:「三田線の終電で、幽霊に会いたい」。最初からね、いきなりキャッチーな何か。「はい?」っていうね。
野村:「あの日のわたしと」ということは、「幽霊っていうのは私のことなのか?」と。
クリス:いいなー。いい遊びだというか、言葉遊びを楽しんでらっしゃる感じがね。
野村:みなさん、本当にいい言葉を持ってらっしゃるなと思いました。
クリス:『She is』のサイトもそうですが、現実的なことばっかじゃなくて、時間のゆとりや“空気感”を感じますね。
野村:すごく嬉しいですね。


■コミュニティのあり方を模索していきたい

『She is』は、「“自分たちにとっての新しさ”とか、“自分たちにとってとって今、考えたいこと”を考えていこう」ということで、毎月テーマを設けています。8月は「刹那」。9月は「お金と幸せの話」。

野村:「消費」とか、「お金の使い方」をテーマにしていきたいと思っています。お金は生活していく上ですごく必要なものだけど、「お金持ちだからいい」という時代ではないですよね。じゃあ、どういうふうにお金と幸せ、自分らしさを考えていくのか、という企画をやりたいなって。
クリス:「今、こういう統計で」とかと違って、自分の頭で考えていくという。 『She is』は今後、どうなっていくのでしょう。

野村:最初にお話したように、コミュニティのあり方を模索していきたいなと思っていて。一方的に発信するだけでなく、一人ひとりの声を集める場所として深めて、広めていけたら。コミュニティというと「群れているんじゃないか」と思われてしまう懸念もありますが、そういうことではなくて。“自分らしく生きる”ということは、自分のことを深めて、潜っていくことですよね。その考えを、人と話し合ったり、社会に何かしらの形で還元していったりする。その両方が成立する場所を目指していきたいんです。
クリス:群れるのとは違って、個々をしっかりと持っている人たちが集まるときの繋がり方って、ありますよね。
野村:本当にそうですよね。「ベタベタする」のとは、また違う関係性が作れるんじゃないかなと期待しています。

『She is』は、コラムやインタビューから、写真や漫画、俳句など、さまざまな表現の記事が掲載されています。ひとりで一息つく瞬間に、ぜひご覧になってみてください。

J-WAVEとのコラボレーション企画「#平成最後の東京の夏」にGIRLFRIENDSが寄せたコメントは、こちらのページから読むことができます。J-WAVEがセレクトした投稿はこちらにまとめています。夏を振り返ってみてください。

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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月曜-木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

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