音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
森山直太朗、路上ライブでタバコの吸殻をギターケースに入れられて…

森山直太朗、路上ライブでタバコの吸殻をギターケースに入れられて…

J-WAVEの番組『SEIKO SOUND STORAGE』。ミュージシャンやスポーツ選手など、各界で活躍するゲストがマンスリーで登場します。8月のマンスリーゲストは、シンガーソングライターの森山直太朗さんです。 8月10日(金)のオンエアでは、森山さんが青春を捧げたスポーツから音楽に進む道のりについて伺いました。


■THE BLUE HEARTSに衝撃を受けた小学生時代

森山さんが中学1~2年生だった当時は、『三宅裕司のいかすバンド天国』(TBS『平成名物TV』のワンコーナー)が始まり、THE BLUE HEARTSやユニコーン、KUSU KUSUといったバンドが音楽シーンを盛り上げていました。森山さんはTHE BLUE HEARTSの曲に衝撃を受けたとか。

森山:母や祖父の影響で、ピースフルな音楽やハートフルなものを聴くことが多かったんですけど、THE BLUE HEARTSの曲は言葉のエッジが効いていて、サウンド自体もシンプル。物語や主人公に感情移入しなくても、根本から突き動かされるような言葉があるんだと感じました。まだ小学6年生か中学生くらいだから、歌詞にアンテナを貼りながら聴いているわけではなかったけど、よくよく歌詞を読むと背中を押されるエネルギーがありました。あとは、一貫した世界観に惹きつけられましたね。

THE BLUE HEARTSのライブで、子どもながらにショックを受けた光景とは……。

森山:『TOO MUCH PAIN』という、ライブでしか演奏しないレアな曲が流れると、さっきまで熱狂していた大人たちが、バタバタと失神して倒れていって。「これは誰がつくりあげた物語なの!?」っていう(笑)。ちょっと狂気な部分がありますね。大人たちがフルマックスで暴れたりしているから。


■サッカーに身を捧げ…辞めた理由は?

森山さんは大学までサッカー部に所属し、キャプテンを務めたことも。辞めそうな仲間を見つけると、「何をやっても途中で辞める人間になるぞ!」と説教するほど、熱血だったそうです。 しかしある日、ふとしたことをきっかけにサッカーを辞めてしまいます。

森山:大学2年生の頃、慣れ親しんだ仲間とサッカーをしていて、「楽しすぎて切ない」と思ったんです。なんなら前日まで、辞めたい人を引き止めていたのに、次の日のミーティングで、「辞めます!」と言ったら、周りはズコーッてなって(笑)。一番辞めないタイプが言い出したから、「お前、何言ってんだよ」って。

サッカーを辞めるにあたって、こんな考えを持っていました。

森山:就職活動や自分の好きなものを探すうえで、サッカーへの時間の投資はリスキーな部分があるなと思ったんです。仲間と過ごす時間はかけがえのないもので楽しかったんですが、あまりにも変わらなさすぎて、どこかで断ち切らないといけないなって。現実的に、Jリーガーになる素養がない、スポーツ関係の仕事につく興味や情熱もないから、今までサッカーに使っていた時間を一度空白にしてみようと思いました。そこでスパッと辞めるわけです。


■友人・御徒町凧と楽曲制作

高校時代からの一学年下の後輩・御徒町凧さんとの楽曲制作が、音楽の世界へ入るキッカケとなりました。

森山:御徒町が高校3年生の頃、彼が高校の「のど自慢大会」にエントリーすることになって、「どうせなら自作で優勝したいから、一緒に曲を作ってくれないか」って言われて、そこで初めて曲を作りました。『君色スイートピー』という曲で、自分のためというよりは、彼が「のど自慢大会」で披露するために作りました。

片思いソング『高校3年生~リミックス~』は、唯一共作していない曲。

森山:御徒町に「この曲も監修してみてよ」と訊いてみたところ、彼は「この曲だけは歌詞をテコ入れすることはできない」と。「あまりにもでき方が無垢すぎて、これに手をかけると、相当責任が芽生える気がするし、相対的に曲そのものがよく聴こえるのは俺が手を入れないほうがいい」と、判断してくれました。


■吉祥寺の公園で経験したほろ苦い思い出

御徒町さんと曲作りを始めた森山さんは、ふたりで定期的に人前で曲を披露するようになりました。カバー曲はあまりなく、自作の曲を披露することが楽しかったそうです。通りすがりのサラリーマンたちから曲をリクエストされることもありましたが……ときには、ほろ苦い経験も。

森山:細めのタバコを吸っていたキャリアウーマンふうの女性から、「尾崎やって」と言われて、おそらく尾崎 豊さんの『I LOVE YOU』だったと思うんです。その頃、僕らは生意気だったから、「すみません。カバーはしていなくて、尾崎紀世彦さんしか演奏できないんですよ」と、よくわからない、誰も救われない対処をしました。その女性は、僕らを失礼な若僧だと思ったのか、「あっそ」と言って、タバコの吸い殻を僕のギターケースに「ちょんちょんちょん」と入れて帰っていったんです。今考えてみると、自分が失礼だったんだなと思うんですが、ほろ苦い経験でしたね。

次回8月17日(金)も引き続き、森山さんの創作活動への思いを伺います。お楽しみに!

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【番組情報】
番組名:『SEIKO SOUND STORAGE』
放送日時:毎週金曜 24時-24時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/soundstorage/

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