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佐野元春、歌詞の「ビデオフィルム」を「グーグル」に変更…過去曲を“成長”させたワケ

佐野元春、歌詞の「ビデオフィルム」を「グーグル」に変更…過去曲を“成長”させたワケ

J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。6月19日(火)のオンエアでは、シンガーソングライターの佐野元春さんが登場。5月に発売された最新アルバム『自由の岸辺』について訊きました。


■過去の曲を大胆にアレンジ!

『自由の岸辺』は、佐野さん自身の過去の楽曲から選び、大胆なアレンジを施したセルフカバーアルバムです。数ある楽曲から絞った11曲、選曲の理由を伺いました。

佐野:バッキングバンドのThe Hobo King Band、彼らとはそれほど大きくない場所で毎年定期的なライブをやっていて、そこで自分の過去の楽曲に新しい編曲を加えた実験的なライブをやっているんですけど、今回のアルバムは、そのまとめみたいな感じです。
クリス:かなりオリジナルと違いますよね。
佐野:ソングライターのエゴかもしれないです。昔に書いた曲でも「今に響かせたい」という気持ちがある、そうすると昔の編曲にこだわらず、今の時代にフィットするようなアレンジにするし、リリックも今の時代にあわせて変えたり。

アルバムの音にも常にこだわっている佐野さんですが、今回のアルバムについては……。

佐野:The Hobo King Bandは、ミュージシャンの一人ひとりがプレイアビリティが高い素晴らしい人たちなので、彼らのミュージシャンとしてのポテンシャルを最大限に引き出したいというのもありますね。そうすると、あまりレコーディングのときに凝ったりしないで、彼らの生の演奏をちゃんとまとめていく、そういうプロデュースをしました。


■昔に書いた曲も“成長”していい

クリス:今回、歌詞についても英語詞が日本語に変わっていたり、言葉も少しずつ改変されていますが……。
佐野:そうですね、詞も書き、歌も書いている本人ですから、どのようにも変化できる。人が書いている曲だと怒られちゃいますから(笑)。

例えば90年代の最初に書いた曲でも「ビデオフィルムのエンドマークを探してる」という歌詞を「グーグルの検索の窓を探してる」など現代にあわせているそう。

佐野:音楽というのはエンターテインメントですよね。僕もエンターテインメントとしての曲をたくさん聴いてきて、楽しい思いをしてきました。自分の作る曲ももちろんエンターテインメントなんですけど、どちらかというと僕の場合は自分の表現が強いんですね。ですので、昔に書いた曲でも、時間にあわせて成長してもいいじゃないかと思いますし。昔『ふたりの理由』という曲を書いたんですけど、今回『ふたりの理由、その後』という形で収録していて、年月を経たストーリーに変わってるんです。そういうことをやってみたいな、という感じです。

数ある中で敢えて『自由の岸辺』をタイトルに選んだ理由については、「自由ってなんだろうというのは時代の中でも重要なテーマですし、ミュージシャン、ソングライターとしてこのことを考えていることをファンに伝えたいという思いがあります」と語りました。

最後に、10月にザ・コヨーテバンドと全国ツアーを行うことを教えてくれた佐野さん。佐野さんの中では、「モダンロックのザ・コヨーテバンド」と「ルーツロックのThe Hobo King Band」という棲み分けができているそう。「ザ・コヨーテバンドとは新しい実験をどんどんできる、The Hobo King Bandよりラウドな感じですので、ライブをやるのが楽しいですね」とコメント。こちらも楽しみですね。

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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

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