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2006年07月06日
「美しい人」★★★★☆

ベッドサイドにあるコルクボードに、映画のチラシが一枚、ピンで留めてある。映画「彼女を見ればわかること」の日本版ポスターを小さくしたもので、一面にはフランチェスコ・クレメンテの女性像がプリントされている。力強さと脆さが共存しているようなその絵の女性は、孤独や不安に打ちひしがれながらも、ささやかな幸せを掴もうとする劇中の女性たちの姿にぴったり重なり、私の心を捉えてしまった。その後、日本版のポスターを探してみたけれどなかなか出会えず、劇場で手に入れたチラシは今でも大切に飾っているお気に入り。

ノーベル文学賞作家、ガルシア・マルケスを父に持つロドリゴ・ガルシア監督のデビュー作「彼女を見ればわかること」は、何気ない日常のある瞬間に訪れる女性たちの孤独、悲しみ、痛みを、5つのストーリーから描いたもの。静かで繊細、そしてシンプルに演出された短編集のような趣で、女性の心にすっと染み込む映画だった。

そんなロドリゴ・ガルシア監督の最新作「美しい人」。原題は“Nine Lives”で、タイトル通り、9人の女性のストーリーが集められています。時間にして10〜14分程度という短いストーリーが9つ。でも、短いからと言って侮るなかれ。この十数分というのがなんとも密度の濃いものになっているのです。というのも、今回、監督がとった手法はワンシーン・ワンカット。つまり、ここに描かれる話は全て一発勝負で撮影されている。良かったテイクを切り貼りするなんてことが出来ないわけで、俳優とスタッフ間にある緊張感が、エモーショナルなものを生み、それがフィクションをリアルなものに見せてくれるのです。

娘との面会を心待ちにしている刑務所に服役している女性や、父親の愛を渇望する女性、元夫の妻の葬儀で愛を求められる女性などなど、色んな人が登場しますが、どの女性も「ある境界線」に立たされるというのが共通項。小さなことに見えて、それが彼女達の進む道=人生を示すのです。どのストーリーに共感するかは、人それぞれだと思いますが、私が一番、惹かれたのは第2話・ダイアナの物語。スーパーマーケットで偶然、昔の恋人と出会うダイアナ。お互い結婚をし、ダイアナは妊娠中。最初は当たり障りのない話を続ける2人だけれど、交わされる言葉、表情から、2人が長い間、別れを引きずってきたというのがわかるんですね。二人がこの瞬間、思うものは何なのか。そして、ダイアナが取る決断とは…。ダイアナを演じるロビン・ライト・ペンがうまい。嬉しさと後悔が交じり合った表情が何ともいえない。そして彼女が元恋人に放つ決定的なセリフ。あなたはどう感じるでしょうか?

最後に登場するグレン・クローズダコタ・ファニングの話も印象的。この章は交わされる会話をしっかり聞いていないと、重要なところを見失うところがあるのでご注意を。それにしても、ワンカットだというのに、グレン・クローズと堂々と渡り合うダコタ・ファニングってやっぱり天才。その他、ホリー・ハンターシシー・スペイセクキャシー・ベイカーなど演技派女優が勢ぞろいで見ごたえ十分です。

登場人物が他の章に登場したりと、交錯するパートがあるものの、今回も独立したストーリーが集められた短編集のような仕上がり。いつまでも大切にしたい、そんな作品です。

| 16:53 | カテゴリー:映画
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