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2006年05月25日
「STAY」★★★★☆

映画「STAY」の宣伝文句にこんなフレーズがある。それは“感動のイリュージョン・スリラー”。正直、さっぱりわからん、と思った。イリュージョンと言えば、思い浮かぶのはプリンセス天功に、デビッド・カッパーフィールド。彼らが見せる信じられないようなトリックは、見る者の錯覚=イリュージョンによって完成する。では、この映画におけるイリュージョンとは、一体、何なの?

精神科医のサム・フォスター(ユアン・マグレガー)は同僚のセラピストからの引継ぎで、男性患者ヘンリー・レサム(ライアン・ゴスリング)を担当することになる。死に囚われていた美大生のヘンリーは、三日後の土曜の真夜中に自殺すると、サムに予告する。ヘンリーのことで話し合いたいのに連絡がつかない同僚。そんな中、サムの恋人で画家のライラ(ナオミ・ワッツ)がヘンリーに興味を持ち始めるが、サムは守秘義務があると突っぱねる。ライラはサムの元患者で、以前、自殺未遂をしたことがあり、ヘンリーの影響を受けるのではないかと心配だったのである。ヘンリーの自殺を阻止するため、サムは奔走するのだが…。

簡単なストーリーラインを読むと、心理サスペンスのようだけれども、この映画、只者ではありません。というのも、これだけでは映画の10分の1も理解できないから。耳障りな金属音の後、カメラが最初に捉えるのは、燃え上がる事故車の隣に膝を抱えて座るヘンリーの姿。その後ろに長く繋がる車両は、ずっと、停止したまま。ゆっくりと歩いてくるヘンリーの顔がスクリーン一杯に映し出された時、瞬時にして場面はサムの顔へと移動する。これはサムの夢?という疑問もそこそこに、この映画はあっと言う間に私達を、現実とカオスの狭間へと連れて行くのです。

敏感な人なら映画を10分も見れば、主人公達が住む世界はどこか歪んでいると感じるはず。私はまず、異常に短いユアン・マクレガーのパンツの丈が気になった(何か意味があるのかなぁ)。不可思議な出来事の数々、サムとヘンリーの周りに登場する双子や三つ子、様々なシーンでさりげなく掛かっている絵、どこまでも続く螺旋階段、何故か巻き戻されるシーンなど。何かがずれている。サムが見るものは現実なのか?それとも、ヘンリーはサムの中にいる分身なのか?謎は深まるばかり。何度も登場する“銀の風船を持った少年”が母親に向かって言うセリフもいつも同じで意味深です。

理論的に言い表せないシュール感は、エッシャーやダリの絵。独特な色彩はファイン・アート。そして瞬間移動する刺激的な映像は、ケミカル・ブラザーズの“Let Forever Be”のPVのよう…。この映画は、散りばめられた謎や伏線を忍耐強く探し出せる洞察力を持ち、頭ではなく感覚で映画を見られる人なら、さらに楽しめるはず。「π」とか「マルホランド・ドライブ」が好きな人なら大丈夫でしょう。ただ、ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ、ライアン・ゴスリングなど、俳優が見たくて、と言う理由だけだと…?。もちろん、皆、良い演技をしているんですけどね。

ネタバレ厳禁なストーリーもさることながら、妥協することなく作り出された刺激的な映像も楽しんで欲しい作品。いつもとは違う表情を見せるNYの風景も楽しめます。

監督は「チョコレート」「ネバーランド」のマーク・フォスター。人生を静かに、時にファンタジックに描いてきた彼が、こんな迷路のようにスリリングな映画を作るとは。ちょっとビックリです。

| 14:33 | カテゴリー:映画
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