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2005年09月15日
「理想の女」★★★★☆
きっと、多くの人は、自分の理想とする人物を、心のどこかに秘めて生きている。女性の場合、その理想に近づくため、ファッション、センス、マナー、インテリジェンスを磨く努力を惜しまない人も多い。満足できる自分である為の、いくつものステップ。だけど、この映画を見て思った。醸し出される成熟した女の魅力というものは、お金をかけただけでは物に出来ないと。どんな経験をし、どのように年を重ねてきたのか、これがとても重要。成功しても失敗しても、自分自身を貫く生き方。「コムスメに負けないファッション」よりも、「コムスメにできない人生」を経験した方が、遥かにカッコいい。そして、それは年を重ねていかなければ、成し得ないことでもある。

映画「理想の女」に登場するアーリン夫人は、まさにそんな女性。彼女は女という武器を使って、様々な男の愛人として生きてきた。しかし、周りの女性から見れば、大いなる敵。彼女が現われると、皆、鋭い視線を浴びせ、噂話をする。でも、アーリン夫人はひるまない。どんな時だって、堂々と振舞う。ウィットに富んだ会話は、上流を気取る女たちより、遥かに魅力的で、男が惹かれていくのも無理はない。そんな姿を見て、女たちはアーリンを悪女と決め付け、彼女の噂話をしてうっぷんを晴らす。

この対照的な女性の姿を見て、さて、自分は、どちらの女に属したいか、と考えた。もちろん、夫が他の女にうつつを抜かし、傷つけられた妻たちに同情する。だけど、生き方としては、周りに中傷されようとも、常に自分を貫き通すアーリン夫人のほうが断然良い。彼女は言う。「噂されるより悪いのは、噂されないこと」だと。こんなカッコいいセリフ、一度でいいから言ってみたい。

この奔放な恋愛遍歴を持つアーリン夫人が、南イタリアの避暑地アマルフィを訪れるところからストーリーは始まる。そこには、ニューヨーク社交界の華、若くて初々しいメグ・ウィンダミアが夫ロバートと共に来ていた。ある日、メグのプレゼントを探しに骨董屋を訪れたロバートは、アーリン夫人と出会う。アーリン夫人のアドバイスで豪華な扇を手に入れたロバート。それから2人は密会を重ねるようになり、噂は瞬く間に社交界に広がっていく。一途に愛していたロバートに裏切られ、傷つくメグ。しかし、そこには大きな秘密が隠されていた…。

映画の原作となった戯曲「ウィンダミア卿夫人の扇」を書いたオスカー・ワイルドは、こう記している。「魅力的な人には2種類ある。全てを知り尽くした人と、何も知らない人。」 言わずもがな、アーリン夫人は前者、そしてメグ・ウィンダミアは後者にあたるわけだが、ピュアでイノセントなメグが、アーリン夫人の出現によって、変化していく姿をスカーレット・ヨハンソンが瑞々しく演じている。しかし、今回、ヨハンソンよりも注目すべきはアーリン夫人を演じるヘレン・ハントである。オスカーを獲得した「恋愛小説家」など、演技はもちろんうまいと思っていたけど、個人的には彼女の顔に好感が持てなくて、お気に入りの女優リストには入っていなかった。でも「理想の女」を見て、初めてヘレン・ハントは素晴らしい女優だな、と感じた。世間的には悪女と言われるアーリンが、内に秘めているピュアな部分。これを見事に伝えていて、久々にいい女を見た気がした。さらに、アーリンに恋心を抱く中年紳士タピィ(トム・ウィルキンソン)も魅力的。年老いても忘れない茶目っ気とゆとり、そしてマナーを併せ持ち、男の場合も、ルックスより心意気が大切であることを教えてくれる。

今回、映画の舞台になったイタリア南部・アマルフィ(原作ではロンドン)は、各国のセレブが集うイタリアの隠れ家的リゾートで、景色の美しさはため息が出るほど。さらに、1930年という時代設定の中で描かれる、上流階級の人々が集うサロンの雰囲気、ウィットに富んだ会話、うっとりする贅沢な衣装、装飾品の数々。「目の保養」にもなる文芸ドラマです。

| 14:49 | カテゴリー:映画
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